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『夕凪の街、桜の国』 日本/2007
監督:佐々部清 出演:田中麗奈 麻生久美子 吉沢悠 伊崎充則 中越典子 粟田麗 金井勇太 田山涼成 藤村志保 堺正章 受賞:ブルーリボン賞/主演女優賞(2007) 公開時コピー 生きとってくれて ありがとう こうの史代の同名原作コミックを「出口のない海」の監督、佐々部清が映像化。 出演は「犬と私の10の約束」の田中麗奈、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争の麻生久美子、「着信アリ2」の吉沢悠、「出口のない海」の伊崎充則、「おろち」の中越典子、「砂時計」の藤村志保、「寝ずの番」の堺正章など。 <あらすじ> ●夕凪の街 原爆投下から13年後の広島。 母親のフジミ(藤村志保)と2人で暮らす皆実(麻生久美子)は、ある日会社の同僚である打越(吉沢悠)から告白される。 しかし、原爆で家族を失って生き残ってしまった後悔から、打越の想いをうまく受け止められなかった。それでも幸せを感じた皆実だったが、体調不良で倒れてしまう。 それは原爆症の始まりだった…。 ●桜の国 現代、東京。 父親・旭(堺正章)と弟・凪生(金井勇太)と共に暮らす石川七波(田中麗奈)。 七波は、職を引退した父親が長距離電話をかけたり、突然どこかに行って帰ってこないことを心配し、凪生に相談していた。 ある夜、 再び出かけた父親の後を尾行した七波は駅で偶然、小学生時代の友人・東子(中越典子)に出会う。東子の機転によって旭の行き先がわかるが、なぜか東子も一緒に行動することに。 旭は広島行きの長距離バスに乗り、2人もそのまま尾行を続けることになるが…。 <作品解説> 公開時、話題になっていた作品です。 既に戦後から60年以上経ち、その記憶も忘れられつつありますが、本作はそんな記憶や歴史を知るための要素が十分に詰め込まれています。 原作は柔らかいタッチの絵柄が特徴で、映画のストーリーはほぼ完全といって良いくらいに原作をトレースしてあります。 違うのは各パートのラストと「桜の国」での追憶箇所くらいですが、大幅な改変ではなく、あくまでも原作に沿った形の演出になっています。 さて、本作はあらすじにも書いたように、2つのパートに分かれています。 「夕凪の街」は原爆で家族を失い、やがて自ら原爆症を発症してしまう主人公・皆実と会社の同僚である打越の恋模様。家族の絆が原爆と2人の恋を通して描かれる切ないストーリーです。 特にこのパートのラストの言葉は、原作同様とても苦しいものです。 「桜の国」は、現代。戦争という言葉がとても遠い国のものであるかのような日常風景です。 主人公の七波は、ごく普通の女性ですが父親の不振な行動を追っていくうちに、自分の家族、そして人との繋がりを意識し、広島で起きた出来事を追体験していきます。 この追体験部分はもう少し抑えても良かったんじゃないかな?とも思うのですが、コミックでは描ききれなかった部分ではあるし、何よりも「現代」と「戦後の広島」のリンク部分になるので、効果は大きいですね。 柔らかく美しい映像、その中に盛り込まれた戦争の悲劇と切なさが見事に描かれた傑作と言っていいでしょう。 <見どころ> 「夕凪の街」での戦後の再現性は見事です。 そして先にも書きましたが、麻生久美子演じる皆実が最後に放つ言葉は、強烈な印象を残していきます。 「桜の国」では、原爆症という言葉の重みがずっしりと伝わってきます。 <出演者> 細面の美女・麻生久美子…個人的にすごく好きな女優だったんですが、結婚しちゃったなぁ。 それはさておき、元々演技に定評がある人でしたが、目の輝きがしっかりとした印象を受けました。 吉沢悠も単なる男前じゃなく、好演。 田中麗奈はかなり強い顔つきというか、独特なイメージがありますが、この人もなんだかんだでうまい。 脇を固める堺正章、藤村志保といったベテランの演技も見逃せません。 <総評> 原作も非常に良いんですが、映画となった本作はやはり実際の映像として描いている分、印象が深くなります。 ひとつ、本作を見るにあたって注意したいのが、決して「お涙頂戴」ではないということ。 戦争映画というと、「硫黄島」2部作のようなものを想像しがちですが、戦争で一番被害を受けるのは結局、民間人であり、その無念の想いというのは今まであまり描かれてはいなかった部分です。 セリフひとつひとつを良く噛みしめて見るのがいいですね。 よろしければクリックお願いします。
by syosei7602
| 2009-02-12 23:48
| ヒューマン/ドラマ
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