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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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マッチスティック・メン
マッチスティック・メン_d0030824_035573.jpg『MATCHSTICK MEN』 アメリカ/2003
監督:リドリー・スコット
出演:ニコラス・ケイジ サム・ロックウェル アリソン・ローマン
    ブルース・マッギル ブルース・アルトマン
    スティーヴ・イースティン ベス・グラント メローラ・ウォルターズ



公開時コピー
その男、潔癖症の詐欺師。

「グラディエーター」のリドリー・スコット監督によるコメディタッチのクライム・ムービー。
出演は「ゴーストライダー」のニコラス・ケイジ、「銀河ヒッチハイク・ガイド」のサム・ロックウェル、「ビッグ・フィッシュ」のアリソン・ローマンなど。
劇中を流れるフランク・シナトラの曲が効果的。

<あらすじ>
詐欺師のロイ(ニコラス・ケイジ)は極度の潔癖性の上に、広場恐怖症。
相棒のフランク(サム・ロックウェル)と共にちょっとした金を稼いでいた。詐欺をするときのみ、潔癖性を忘れているが、ある日、医者から処方された薬を誤ってキッチンに流してしまう。
どうしようもなくなったロイは、フランクの知合いの分析医クライン(ブルース・アルトマン)を紹介してもらい、彼はなんとか落ち着く。クラインとの会話で別れた妻との話に及び、子供がいるかもしれない事を思い出す。
ロイは妻への電話を分析医に頼み、アンジェラ(アリソン・ローマン)という娘がいること知らされる。
アンジェラと出会う事で、ロイの生活は精神的に安定をはじめ、フランクの持ってきた大きな仕事を快諾するまでになるのだった。

<作品解説>
リドリー・スコット監督のいつものテイストとは違った作品です。
潔癖性で詐欺師という変わった男ロイ。指折りの才能を持ちながらも、大きな仕事はせずに生活できるだけの金を他人からだまし取る日々。
そこに入り込んだのが、14年前に別れた妻との娘アンジェラ。
潔癖性であるが故に、カーペットのチリひとつ許さず、受話器やドアノブは必ず拭き、なぜかシーチキンばかり食べるという、かなり偏った人物です。
さて、そんな2人が詐欺に絡んでいくわけですが、詐欺の構図は実にシンプル。
うまい話を持ちかけて、だまし取るものですが、ロイ自身は「詐欺アーティスト」などと自称し、ちょっとした自責の念にかられながらも、続けていきます。
そんなロイを娘が慕っていく、詐欺シーンと親子のストーリーが見事な絡ませ方は監督ならではの持ち味といえますね。
ラストは綺麗に集約されますが、どう受け取るかは観客次第となります。
本作を読み取るキーワードは「広場恐怖症」「ロイの家にテレビがない」こと。

<見どころ>
薬の切れたロイが病的なまでに掃除をしたり、娘の質問にうなり声を出して考えたりと、とにかく奇抜なシーンが面白い。
そしてクライマックスは言うまでもないです。

<出演者>
作品レベルとしてはかなり軽いノリともいえますが、ニコラス・ケイジのうまさが際だちます。
神経質そうに顔を引きつらせたり、片目だけまばたきしたりと、常にどこか動かしている感じ。
切れた時の表情は相変わらず見事。
相棒フランク役のサム・ロックウェルは若干影が薄いながらも、ロイと対象的な役柄を見事演じています。
娘役を演じたアリソン・ローマンは、ニコラス・ケイジに負けじと表情豊か。

<総評>
本作の良さは俳優達の表情にあるといっても良いでしょう。
ちょっとしたひねりとシナリオの良さが見事な良作です。

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by syosei7602 | 2007-11-20 23:13 | ハードボイルド/犯罪
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