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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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インファナル・アフェアⅢ 終極無間
インファナル・アフェアⅢ 終極無間_d0030824_2247253.jpg『INFERNAL AFFAIRS III』 香港/2003
監督:アンドリュー・ラウ アラン・マック
出演:アンディ・ラウ トニー・レオン レオン・ライ ケリー・チャン 
    アンソニー・ウォン エリック・ツァン チャップマン・トウ
    サミー・チェン ショーン・ユー エディソン・チャン
受賞:台湾金馬奨/主演男優賞(2003)


公開時コピー
その謎は、まだ解かれていない

第1作がハリウッドでリメイクの決定がされているシリーズ完結編。
始めから3部作としての完成を目指していただけに、クオリティは非常に高い。
編集はなんとタイの映画監督で「レイン」、トム・クルーズがリメイクを決定しているホラー映画「the EYE」の兄弟監督の弟ダニー・パン。
主役は1作目のアンディ・ラウ。
新たなキャストに「天使の涙」のレオン・ライと「HERO」で始皇帝を演じたチェン・ダミオンの2人が加わり、さらに1作目で少ししか出番が無かったケリー・チャンが前面に登場。

<あらすじ>
マフィア・サムの組織に潜入していた捜査官ヤン(トニー・レオン)の死亡に際して取り調べを受けたラウ警部(アンディ・ラウ)だったが、彼の虚実の報告が取り上げられ、無罪放免となる。
しかし、他の潜入マフィアを全員始末しなければならないラウ。そして彼の正体を知った妻マリーは子供を連れて家を出てしまい、眠れぬ日々が続いていた。
他の潜入マフィアの捜査を開始した彼の前に保安部のエリート ヨン警視(レオン・ライ)が現れる。

***

香港のノワール映画の概念=「男達の挽歌」に代表されるアクション映画からの脱却に成功し、重厚な人間ドラマ、更には複雑に張り巡らされたサスペンスのシナリオのお陰で、このシリーズは本当にすごい映画です。
とにかく男臭い(笑)。
この映画はヒロインの為に戦う映画でもなければ、正義という固定された概念を全うするものでもありません。
信念を持つ中でせざるを得ない運命に翻弄されてしまう悲しさが描かれています。
完結編では警察内部に潜入し、マフィアに情報を流していたラウ警部が本当の意味で警官になるため、自分の邪魔になる人間を始末しようというかなり身勝手な話です。
1作目の謎が解けていくのも勿論ですが、潜入捜査官ヤンの生前の日常とそれを追っていくラウ警部の現在の視点が交錯して、少しずつ紐解けていきます。
この造りがかなりやられますね。

主演のアンディ・ラウはこの3作目で台湾の金馬奨最優秀主演男優賞を受賞。1作目では香港の電影金像奨主演男優賞にノミネートされ、トニー・レオンに譲っているところがすごい。
新しく加わったレオン・ライ、インテリな風貌と颯爽と歩く姿、シリアスな演技がはまってます。
そして、1作目でも登場していたケリー・チャン。
「冷静と情熱のあいだ」のアオイを演じて日本でも知名度があがった女優さんです。
個人的にあまり好きな顔じゃなかったんですが(美人ですけどね)、今作では表情豊かに演じていて好感度アップ(笑)。

まあ、渋い男達のドラマなので、女性が結構1人で見に来ていました。
ハードボイルドが苦手な人には向きませんが、とにかく格好いい映画なのでお薦めです。
流れとして「2作目」→「1作目」→「3作目」という感じでみるのが良いですね。
特に完結編は1作目にかなり密接にリンクしているので要チェックです。

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by syosei7602 | 2005-04-21 23:49 | ハードボイルド/犯罪
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