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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~
映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~_d0030824_1372096.jpg『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~』
日本/2011
監督:寺本幸代
声:水田わさび 大原めぐみ かかずゆみ 木村昴 関智一
千秋 沢城みゆき 小林由美子 加藤浩次 福山雅治



公開時コピー
ひとつになれば、
大きな力が目を覚ます。


ドラえもんの長編シリーズの中でも人気の高い作品のひとつ「のび太と鉄人兵団」を、オリジナルキャラクターを加えて再映画化。
監督は「映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~」の寺本幸代。
声はテレビシリーズのメンバーに加え、「ルー=ガルー」の沢城みゆき、「劇場版デュエル・マスターズ 炎のキズナXX(ダブルクロス)!!」の小林由美子、「映画 クロサギ」の加藤浩次など。
わずかなシーンだが福山雅治も本人役?で声を当てている。
主題歌はBUMP OF CHICKEN。

<あらすじ>
映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~_d0030824_1373549.jpgある夏の日、スネ夫のラジコンロボットを自慢されたのび太は、ジャイアン達にもっと大きいロボットを作ってみせると言ってしまう。
そして、いつものごとくドラえもんに頼るが、のび太のわがままにつきあいきれなくなったドラえもんはどこでもドアで北極へと逃げてしまう。
のび太はドラえもんを追った北極で、ボウリングボールのような球体を発見。
その球体が不思議な音を発すると、突然空から巨大なロボットの足首が落ちてくるのだった。
のび太はドラえもんがこっそりと自分のために用意してくれたと喜ぶが、帰ってきたドラえもんはそんなものに覚えはないという。
持ち主がわからないまま、ロボットのパーツは次々と家の庭に降ってくる。
パーツの大きさに困った2人は、鏡の世界に持ち込んで組み立てることに。
映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~_d0030824_1374497.jpg完成したロボットをしずかちゃんに見せたのび太…ザンダクロスと名付け、3人は無人の街で思う存分楽しむが、ふとしたことからそれが破壊兵器だと知ってしまう。ザンダクロスに二度と乗らないと誓った3人だったが、のび太の前にリルルと名乗る不思議な少女が現れる。

<作品解説>
「のび太と鉄人兵団」といえば、ドラえもん長編シリーズの中でも最もハードな設定とのび太達とは別にしずかちゃんの登場シーンが多い作品です。
また、巨大ロボットであるザンダクロスのデザインは、「Zガンダム」に登場する百式に良くにているため、ガンダムのデザイナーであった大河原邦夫のものと言われていました。実際にはたかや健二がデザインしており、モチーフが百式であったことは意外と知られていません。
そんな「鉄人兵団」ですが、本作ではザンダクロスの頭脳であるジュドがドラえもんの道具によってゆるキャラ?ピッポに変更され、オリジナルキャラクターとして活躍します(その代わりにスネ夫のラジコンロボは知能を与えられることはない)。
さて、物語はのび太のいつものごとくの展開から始まります。ラジコンロボットを自慢され、ドラえもんに泣きつくとなぜか巨大ロボットが…。
しかし、それこそロボットが支配する惑星メカトピアから送り込まれた破壊兵器であり、さらに指揮をするのはスパイのリルル。
のび太とドラえもんの機転で鏡の国に閉じ込めたものの、ロボットの頭脳であるジュドを残したために鉄人兵団が地球に迫ってくるわけです。
本作が他の長編作品と違う点は、鉄人兵団が完全に敵対する立場にあることです。
他の作品では、ある程度の国なり組織なりが存在し、のび太たちがそこに加わって敵を倒すという構図になっています。本作はリルルもジュドも「敵側」の存在として描かれ、のび太達の説得やその優しさで変わっていくという…しかもその相手がロボットであることが、ある種のメタファーといえるでしょう。
また、ピッポの登場と鉄人兵団の故郷であるメカトピアの奴隷制度が描かれることで、物語に深みが増しています。
リルルとジュドの絆、そしてのび太達とのつかの間の交流、鉄人兵団との戦いも手を抜くことなく描かれ、ラストまで楽しめます。
原作の雰囲気を壊さず、さらにオリジナル要素を追加しての再映画化としては実に見事な出来映えといえるでしょう。

<見どころ>
映像はキャラのラインが太く、若干違和感を感じますが、逆に最近のアニメの線の細さから比べるとこれが見やすかったりします。
ピッポがゆるキャラなのに、クライマックスは感涙。
キャラがいるからこそ成り立ったラストです。

<その他>
新しい長編として話を広げすぎるよりも、初期の頃の長編を再映画化するというのはかなり勇気がいることですが、本作はそれを見事に成功させています。
何よりも藤子・F・不二雄が描き続けた友情や思いやり、優しさをきちんと描いている点はかなり評価できます。
原作が良いからこそ、というのもありますが、声優が変わったこと以前に「ドラえもん」というキャラクターそのものが生きている点はありがたいですね。

<総評>
声優が変わってからの劇場版は「のび太の恐竜」以来でしたが、個人的には本作はかなり好きになりました。
久々にオリジナルを見たいですね。
そして個人的にベストな「海底鬼岩城」は映画化されるんだろうか…などと思ってみたり。
おすすめです。

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by syosei7602 | 2011-03-24 23:59 | アニメ/CG
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