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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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パラノーマル・アクティビティ
パラノーマル・アクティビティ_d0030824_215151.jpg『PARANORMAL ACTIVITY』 アメリカ/2007
監督:オーレン・ペリ
出演:ケイティー・フェザーストン ミカ・スロート
マーク・フレドリックス アンバー・アームストロング
アシュリー・パーマー



公開時コピー
これ以上の映画を作ることはできない。

日本円にしてわずか130万円の低予算で製作され、90億円以上の大ヒットを記録したホラー作品。
監督はデビューとなるオーレン・ペリ。
出演は同じくメジャーデビューとなったケイティー・フェザーストン、ミカ・スロートなど。

<あらすじ>
パラノーマル・アクティビティ_d0030824_22068.jpgある一軒家で同棲するカップル、ミカ(ミカ・スロート)とケイティー(ケイティー・フェザーストン)。
ミカは最新のビデオカメラを買って、ケイティーとの生活を録画しはじめる。
その理由は、ケイティーに取り憑き、家の中で怪奇現象を起こす「何か」の正体を探るためだった。
夜ごと聞こえる謎の物音は、主に就寝中に起きていた。
デイ・トレーダーのミカは、家で仕事をしているため、昼間はビデオを持ち歩き、夜は寝室にカメラを設置することに。
朝、録画された映像を見てみると、風も無いのに寝室のドアがゆっくりと前後に動くのが見える。
ケイティーは霊に詳しいフレドリックス博士(マーク・フレドリックス)を呼び、その現象は自分が8歳の時に経験して以来、定期的に起きるものだと説明。
パラノーマル・アクティビティ_d0030824_221082.jpg霊ではなく、悪魔の仕業と断定したフレドリックス博士は、自分の領分ではないと悪魔に詳しい別の博士に相談することを勧める。
フレドリックス博士を訝しく思うミカは、霊能力者などに頼ることをバカにして、自ら解決を図ろうとビデオを回し続けるが…。


<作品解説>
いわゆるドキュメンタリータッチのフィクション作品です。この手の作品で有名なのは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」ですが、本作も評価としては屋内版の「ブレア…」などと言われています。
もっとも、アイディア勝負となる映画だけに、似ているというだけで否定的になるのは勿体ないでしょう。
本作のヒットの背景には、ドキュメンタリータッチな部分の徹底にあります。
俳優と役名が一緒、冒頭の言葉、手持ちカメラによる撮影、一軒家の就寝中という状況などなど、あくまでも「ノンフィクション」イメージな作りです。
さて、ストーリーはあってないようなもの。
主人公の2人は、些か悩みがあり、それがケイティーに8歳から取り憑いているという悪魔。
しかし、取り憑いてケイティーをおかしくさせるのではなく、現象はあくまでも「物音」という生活音レベルと変わらないもの。ただ、発生時間が深夜であることが恐怖となります。
さらに、一緒に暮らしているミカにまで影響を及ぼし、即ち「1人が経験して、1人が経験していない」という状況が生じない。
恐怖というのはその状況を共有することで、増していくものです。
ミカはそれをビデオに撮影し、さらに追体験することで「悪魔」の存在を自ら明確化してしまう。
本作のうまさはここにあるわけで、ビデオ自体が恐怖を実体化させるアイテムとなっており、「ブレア…」とは違った怖さを感じ取れるでしょう。
ただ惜しかったのが、恐怖の箇所が寝室での定点撮影に終始したところ。
もし、昼間の何気ない風景の中に潜む「何か」が映っていれば、もっと怖くできたんじゃないでしょうか。

<見どころ>
いわゆるホラー現象のシーンよりも、現象が起きるか起きないかという間がおもしろいですね。

<出演者>
ケイティー、ミカともにリアルな日常の演技がうまい。
無名であるが故のうまさと言えるかも。

<総評>
「THE FOURTH KIND フォース・カインド」も似たような時期に公開されましたが、面白さで言えば本作ですね。
ただし、これを劇場で見たら怖いかと言われると、多分怖さなんてないと思います。
むしろ、家で部屋を真っ暗にして見た方が漫然とした恐怖を感じ取れる。
ブルーレイ版には別エンディングと、稲川淳二による解説(笑)、そして稲川淳二の怖い話もあって盛りだくさん。
レンタルで十分ですけどね。
ぜひ、部屋を真っ暗にして見ましょう。

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by syosei7602 | 2010-06-13 23:59 | ホラー/オカルト
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