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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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パブリック・エネミーズ
パブリック・エネミーズ_d0030824_1173174.jpg『PUBLIC ENEMIES』 アメリカ/2009
監督:マイケル・マン
出演:ジョニー・デップ クリスチャン・ベイル マリオン・コティヤール
ビリー・クラダップ スティーヴン・ドーフ スティーヴン・ラング
ジェームズ・ルッソ  デヴィッド・ウェンハム
クリスチャン・ストールティ


公開時コピー
奪うのは、汚れた金
愛したのは、たった一人の女。


実在した伝説の銀行強盗ジョン・デリンジャーの半生を描いた、ノンフィクションベースのクライムアクション。
監督は「マイアミ・バイス」のマイケル・マン。
出演は「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジョニー・デップ、「ターミネーター4」のクリスチャン・ベイル、「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」のマリオン・コティヤール、「ウォッチメン」のビリー・クラダップ、「ワールド・トレード・センター」のスティーブン・ドーフ、「アバター」のスティーブン・ラングなど。

<あらすじ>
パブリック・エネミーズ_d0030824_1174315.jpg1930年代前半、大恐慌時代のアメリカ。
凄腕の銀行強盗ジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)は、大胆不敵な方法で刑務所から仲間を脱獄させ、シカゴで一稼ぎする。狙うのは銀行に眠る汚い金のみ、一般人からは奪わず、鮮やかな手口と捜査当局をあざ笑うかのような逃亡で世間の喝采を浴びていた。
ある夜、クラブにいた魅力的な美女ビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)を見初めたデリンジャーは彼女を口説き落とす。
自らジョン・デリンジャーだと素性を明かしても動じないビリーに、心惹かれるデリンジャー。2人はお互いを必要な存在だと認め合っていた。
その頃、連邦捜査局の長官エドガー・フーヴァー(ビリー・クラダップ)は、デリンジャー一味の度重なる銀行強パブリック・エネミーズ_d0030824_1175142.jpg盗に手を焼き、議会に捜査局の予算を増やすように言うが取り合って貰えない。
フーヴァーはマスコミに、デリンジャーが社会の敵No.1であると公言。
辣腕捜査官メルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベイル)を捜査に、デリンジャーの逮捕を厳命する。
パーヴィスはシカゴに出向き、若手捜査官達と共に捜査を開始するが…。

<作品解説>
ジョン・デリンジャーの映画といえば既に3本撮られている中、なぜ今彼が主人公なのか…世間一般的に不況にあえいでいるから?と勘ぐってしまいます。
デリンジャーといえば、ボニー&クライドと時期を同じくして活躍した銀行強盗として有名。
エドガー・フーヴァー長官から、ボニー&クライドは「アメリカの狂犬たち」、ジョン・デリンジャーは「社会の敵No.1」と言わしめています。その一方で、一般人に対しては紳士的であったとされています。
本作はそんなデリンジャーの半生を描いたもので、物語はデリンジャーが初めての犯罪で捕まって8年半服役した直後からの話になります。
さて、初っぱなから仲間を脱獄させ、銀行強盗を始めたデリンジャー。
デリンジャーを演じるジョニー・デップは、なかなか様になっており、30年代の服装も相まって実にカッコいい。また、マイケル・マン監督によるお馴染みの銃撃戦(非常に乾いた銃声が特長)も迫力があります。
彼を追う捜査官パーヴィスのクリスチャン・ベイルもいいし、ヒロインのマリオン・コティヤールも魅力的です。
残念なのはシナリオ…確かに順を追ってデリンジャーの行動を描いているのはいいんですが、結構唐突な部分があったりして分かりづらい。
また、マイケル・マン監督が得意とするところの夜間の高感度撮影が終盤になって出てくるものの、いきなり映像が軽くなってしまいました。
フィルム感がないというか、映像的には見やすいのにすごくデジタルっぽい(言うなればデジタルビデオカメラの映像そのもの)。さらに、撮影方法が少し変わったんでしょうかね…どうも映像的にちぐはぐな印象を受けました。
一番残念なのは「赤いドレスの女」。
本作の最大の見せ場であるだけに、もうちょっと大胆にして欲しかったところです。

<見どころ>
銃撃戦のシーンは臨場感あります。
デリンジャーによる大胆な脱獄シーンなどは、文句なしに見どころといえるでしょう。
ラストは賛否両論。
個人的には「ラブストーリー」の終わりとしては良かったかな。

<出演者>
トレンチコートにマシンガン、不敵な笑みを浮かべるジョニー・デップ、カッコイイですね。
ラストはなんか「シークレット・ウィンドウ」みたいな格好になってましたが…。
クリスチャン・ベイルは今ひとつ魅力を発揮できてないイメージ。
なんというか、結局はジョニー・デップとの絡みが少なすぎました。
ヒロインを演じたマリオン・コティヤールは魅力的なんだけど、これもまた絡みが少ない…いや、マン監督が描く女性ってなんだか今ひとつなんだよな。
ビリー・クラダップやスティーブン・ドーフなどの助演はさすがといった感じです。

<総評>
要するにニューシネマ的な作品を、現代のアクション技術で撮ってみた感がバシバシ出てます。
個人的には好きだし、もう一度じっくり見てみたいですね。
ただ、ノンフィクションベースということで中だるみ感は否めません。
連邦捜査官たちの失態もちゃんと描いて欲しかったところです。
ジョニー・デップやクリスチャン・ベイルが好きならオススメですね。

<関連作品>
■ジョン・デリンジャーを題材にした作品
犯罪王ディリンジャー
ギャング王デリンジャー
デリンジャー

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by syosei7602 | 2009-12-20 23:59 | ノンフィクションベース
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