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『IN THIS CORNER OF THE WORLD』2016/日本
監督:片渕須直 声:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔 潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓 小山剛志 受賞: 第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベストワン及び監督賞 第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞・大藤信郎賞 第59回ブルーリボン賞監督賞 公開時コピー 昭和20年、広島・呉。 わたしは ここで 生きている。 こうの史代の同名原作マンガのアニメ化。2011年に実写化されている。 クラウドファンディングによって、資金を集めたことでも話題になった。 戦前から戦後までの日常を、徹底したディテールで描き切っている。 監督は「名犬ラッシー」「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直。 声は能年玲奈あらためのん、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の細谷佳正、子役の稲葉菜月、舞台出身の尾身美詞、「宇宙戦艦ヤマト2199」の小野大輔など。 音楽・主題歌はコトリンゴ。 <あらすじ> 1944年2月。広島に住む浦野すずは絵を描くことが好きな18歳。そんな彼女に突然縁談の話が持ち上がる。相手は幼い頃に彼女を見かけてから忘れられずにいたという青年・北條周作。 呉で働く海軍の文官だった。 あれよという間に北條家に嫁いだすずは温かく迎えられる。 見知らぬ町での生活に少しずつ慣れていく彼女だったが、戦争の足音はすぐ側まで迫ってきていた。 <総評> こうの史代原作の映画といえば「夕凪の街 桜の国」。戦後の広島と現代の東京を舞台にした作品で、しっかりとした脚本が見事でした。 本作は監督自らが惚れ込んだだけあって、方便、物語の舞台となる当時の広島・呉の再現性が徹底されています。 さて、物語の序盤、主人公すずは「どこかぼーっとした子」と紹介されます。 物事を考え始めるとのめり込んでしまう性格は、趣味の「絵」として表現されていきます。 この絵が本作の大きなポイントとなっており、すず自身の現実を受け入れる鍵ともいえるでしょう。 この作品の全体像は、常に「日常」であること。そこに戦争が入り込むのではなく、日常の一つとして描かれるのが注目すべき点でしょう。 やがて戦火が広がると食糧不足が始まり、兵隊にとられる若者が増え、そして本土に爆弾が降り注ぐようになります。 すずは嫁ぎ先でも、なんとか創意工夫をこらして生活を続けていきます。 この手の作品でありがちなのが「強い女性」が持ち前の明るさで耐えて、最後は…というパターン。しかし、本作は不満をため込み、ストレスを感じ、時には男性との仲で葛藤もする。 これほどまでに繊細な表情を見せるアニメキャラクターはなかなかいません。 物語の締め方はさらっとしつつも、戦後、そして家族のあり方、幸福を予想させるものです。 (原作ではもう少し続くようです) 声を演じたのんをはじめ、声優陣の広島弁(あるいか呉の方言)に不自然さを感じることはありませんでした。 のんの声は他の声優陣と比べると「声優ではない演技」の特徴はあるのものの、監督が惚れ込んだというだけあって、主人公すずにぴったりとはまっていました。 細谷佳正の演技力も高く、総じて本作の声優はすばらしかった。 あくまでも個人的な感想ですが、映画ファンならずとも「見るべき作品」と思える作品です。 <監督トークショー> 1月28日に京都・立誠シネマで行われた片渕監督のトークショーに行きました。 先着順ということで参加券を貰うため、可能な限り朝早くに行きましたが、かなりの盛況ぶり。インタビュアーは滋賀県立大学人間文化学部教授の細馬宏通氏。 監督が重視した点は「当時の再現性」「架空ながらも実在した人物のような物語」だそうです。 何度もロケハンと取材を行ったそうで、特にすずが嫁ぐために乗る汽車のシーンはトンネルの位置などで苦労したそうです。 また、当時の戦果を伝えるラジオ放送などの裏話、細馬さんとの昔のアニメの話などを興味深く聞かせてもらいました。 実はこの日に本作を鑑賞したので、その感動を抱いたまま話を聞き、さらにパンフレットにサインを頂くというこの上ない体験でした。 よろしければクリックお願いします。 #
by syosei7602
| 2017-02-22 00:03
| アニメ/CG
『YOUR NAME.』日本/2016
監督:新海誠 声:神木隆之介 上白石萌音 長澤まさみ 市原悦子 谷花音 成田凌 悠木碧 島崎信長 石川界人 公開時コピー まだ会ったことのない君を、探している 「ほしのこえ」「言の葉の庭」の新海誠監督による青春SF。 入れ替わりという古典的なテーマと練られた脚本により、監督作品の中でも屈指の出来となっている。 声は実写版「バクマン。」の神木隆之介、実写版「ちはやふる」の上白石萌音、「アイアムアヒーロー」の長澤まさみ、「あん」の市原悦子など。 音楽はRADWIMPS。 <あらすじ> 千年ぶりの彗星が来る一ヶ月前、山深い田舎町に住む女子高生・宮水三葉は、家業である神社の風習、家を出て行った父親の町長選挙など憂鬱な日々を過ごしていた。 そんなある日、彼女は東京の男子高校生になる夢を見て、思い切り生活を満喫する。 一方、東京の高校生・立花瀧は、田舎の女子高生になった夢を見る。最初は夢だと思っていた2人だったが、いつしか自分たちが入れ替わっている事に気がつき、お互いにルールを設けて状況に対応していくのだが…。 <総評> 新海作品といえば、美しい映像が持ち味で、セリフよりも情景描写を中心とした物語の進め方が特徴的でした。 しかし、キャラクターデザインがちょっと微妙だったり、あるいはジブリに似ていたりと勿体ないことが多かったように思います。本作では「あの花」「心が叫びたがっているんだ。」のキャラデザを担当した田中将賀、音楽にはRADWIMPS、作画監督にはジブリで名を馳せた安藤雅司という豪華メンバーが名を連ね、脚本もより練られたものになって、とても楽しめる作品になっています。 今までの新海作品の中でも非常に見事な完成度、映像の美しさには磨きがかかり、セリフ回しやキャラクターの行動も緩急がついてコミカルなシーンが多くあるのもいいですね。 さて、巨大な彗星が地球に迫ってくる1ヶ月前、心が入れ替わってしまった2人の高校生は、それぞれが置かれた状況をなんとか理解し、情報を交換しながら過ごしていきます。 本作の面白さは高校生だからこその不自由さ。制限される行動範囲、入れ変わることで生じるそれぞれの青春が緻密に描かれ、やがて物語は意外な方向へと向かっていきます。 キャラクターの性格付けがしっかりとしているせいか、クライマックス直前に至るまでの畳みかけるような展開も含めて、飽きることがありませんでした。 ジュブナイル作品として、とても秀作。もう一度見たくなります。 声を担当した神木隆之介は、声優と比べるとやはり勝手が違うという感じを受けますが、力のこもった演技と三葉が瀧になった時の演技が秀逸でかわいい(笑)。 上白石萌音はとてもうまいですね。あんまり知らない女優さんだったので、声優さんだと思っていました。 良く通る声で好演しています。 そして、長澤まさみもうまい。意外と声優向けの声かもしれません。市原悦子は随分と声が若い気がしました。 RADWIMPSの音楽も良く、映像とうまくマッチしており、個人的には今年のアニメ作品の中では屈指の完成度、これはBlu-rayが欲しいかも! よろしければクリックお願いします。 #
by syosei7602
| 2016-08-24 22:57
| アニメ/CG
『LAST KNIGHTS』アメリカ/2015
監督:紀里谷和明 出演:クライヴ・オーウェン モーガン・フリーマン クリフ・カーティス アクセル・ヘニー ペイマン・モアディ アイェレット・ゾラー ショーレ・アグダシュルー 伊原剛志 アン・ソンギ 公開時コピー 『CASSHERN』『GOEMON』で全世界を魅了し、 5年の歳月をかけて放つハリウッド進出第一弾 「CASSHERN」「GOEMON」の紀里谷和明によるハリウッドデビュー作品。 忠臣蔵をベースにした仇討ちのアクション作。 出演は「マイ・ブラザー 哀しみの銃弾」のクライヴ・オーウェン、「テッド2」のモーガン・フリーマン、「コロンビアーナ」のクリフ・カーティス、「ヘラクレス」アクセル・ヘニー、「ストレイヤーズ・クロニクル」の伊原剛志など。 <あらすじ> ある帝国に使える領主の1人、バルトーク卿(モーガン・フリーマン)は、皇帝の腹心である大臣ギザ・モット(アクセル・ヘニー)のあからさまな賄賂要求を突っぱねる。 しかし、モットの奸計に嵌まり、刃傷沙汰を起こしたことから皇帝より領土の没収と死罪を言い渡される。 バルトークの処刑を命じられたのは、バルトーク配下の騎士団隊長を務めるライデン(クライヴ・オーウェン)だった。抵抗するライデンだったが、バルトークに諭され仕方なく剣を振り下ろす。 領地から追い出されたバルトーク配下の者たち…1年後、ライデンは酒と女に溺れ、見る影も無く落ちぶれていた。しかし、モットはライデンが何かを企んでいるはずと疑心暗鬼にかられ、自らの騎士イトウ(伊原剛志)に見張りを続けさせるが…。 <総評> 忠臣蔵といえば日本の仇討ちの定番。キアヌ・リーブス主演でファンタジックかつぶっとび設定な「47 RONIN」も作られましたが、個人的には本作の方が好きです。 紀里谷和明監督といえば、「CASSHERN」「GOEMON」の両作品ともに酷評されていましたが、映像センスは抜群だし、「GOEMON」で見せたぶっ飛び加減も嫌いじゃありません。むしろ、アニメ的な面白さがあり、ドラゴンボールとか撮ったらおもしろいことになるんじゃないの?とか思ったりします。まあ、作品よりも監督のキャラがアレと思われているのは良くないかもですね。 さて、忠臣蔵をベースにした本作。舞台となるのは中世ヨーロッパ的な世界観の帝国。やりたい放題の悪徳大臣に逆らった領主が自らの部下ライデンに処刑されてしまいます。そして1年後、女と酒に溺れたライデンを見張り続ける悪徳大臣。実はすごい小心者で、人徳に優れたライデンが復讐しに来ることを恐れているという設定です。 今までの忠臣蔵はどちらかというと、主役である大石内蔵助をメインに据えていることが多いんですが、本作は敵となる大臣が本当にクズでゲスということを徹底して描写しています。 つまり、本作は日本の時代劇である勧善懲悪であり、元となる忠臣蔵とは少し趣が異なります(忠臣蔵は刃傷沙汰の原因がハッキリせず、なんとなく悪口言われたから…程度の憶測)。 しかし、本作は大石内蔵助=ライデンを描き過ぎた為に、他の登場人物が希薄なのが残念。人物描写に深みが足りない感じ。 アクションシーンは意外と大人しめで、ほぼ全て剣による戦いとなります。気になったのが、剣を刀と表現しているところでしょうか…普通に剣でいいんじゃないかなぁ。 映像は全体的に灰色がかっており、前2作品とは大きく異なります。しかし、美術や衣装、映像は相変わらず素晴らしく、日本の映画監督でこれほどの映像を撮れる人はほとんどいないでしょう。 出演陣は素晴らしいの一言。クライブ・オーウェンにモーガン・フリーマンの共演とは! それだけにクリフ・カーティスが勿体ないかも。伊原剛志はもう少し見せ場が欲しかったかな。 大臣役のアクセル・ヘニーの小ずるそうな感じがはまっていました。 全体的に落ち着きすぎた感じの作品でした。映像は素晴らしかったし、もちろん演技も十分。音楽もいい…足りないのは伏線の張り方や細部、そして驚きでしょうか。脚本次第で紀里谷監督は大化けしそうです。 よろしければクリックお願いします。 #
by syosei7602
| 2015-11-22 23:59
| SF/ファンタジー/パニック
『THE MAN FROM U.N.C.L.E.』イギリス/2015
監督:ガイ・リッチー 出演:ヘンリー・カヴィル アーミー・ハマー アリシア・ヴィカンダー エリザベス・デビッキ ジャレッド・ハリス ヒュー・グラント ルカ・カルヴァーニ シルヴェスター・グロート クリスチャン・ベルケル ミシャ・クズネツォフ ミシャ・クズネツォフ デヴィッド・ベッカム 公開時コピー 史上最高にセクシーで、 史上最悪の相性の、 史上最強のスパイコンビ、登場。 日本でも人気を博したTVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」を、「シャーロック・ホームズ」のガイ・リッチー監督がリメイク。 出演は「マン・オブ・スティール」のヘンリー・ガヴィル、「ローン・レンジャー」のアーミー・ハマ-、「ガンズ&ゴールド」のアリシア・ヴィカンダー、「華麗なるギャッツビー」のエリザベス・デビッキなど。 <あらすじ> アメリカとソ連の冷戦まっただ中の1960年代前半。CIAのスパイであるナポレオン・ソロ(ヘンリー・ガヴィル)は東ベルリンへと向かう。彼の目的は、失踪した天才科学者テラー博士の娘ギャビー(アリシア・ヴィカンダー)だった。ソ連KGBのスパイに追われたソロとギャビーだったが、なんとか東ベルリンを脱出する。 しかし、テラー博士の核研究が悪用されることを恐れたCIAとKGBは手を組み、ソロ達を追っていたKGBのスパイであるクリヤキン(アーミー・ハマー)をソロの相棒にする。 まるで考え方の違う2人はぶつかりながらも、ギャビーを守りつつテラー博士の奪還を目指すのだが…。 <総評> 60年代のTVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」。何度か見た記憶はあるんですが、スパイ映画といえば「007」「スパイ大作戦(ミッション・インポッシブル)」の印象が一番かもしれません。両作品ともに時代を現代に置き換えていますが、本作は冷戦時代という背景をそのままにリメイクするという挑戦的な作品ともいえます。 ただ、邦題をオリジナルと同じものにしなかったのは、オリジナルファンの取り込みをこぼしている感じが…まあ、原題は「U.N.C.L.E」だけど。 さて、物語は世界が東と西に分かれ、ドイツにベルリンの壁が作られていた時代。女たらしで軽口を叩きつつも凄腕のCIAスパイのナポレオン・ソロ、堅物で短気なKGBスパイのクリヤキンは、ヒロインのギャビーを守りつつ、世界の危機に立ち向かいます。 東西冷戦の最中ということで、最大の危機は核兵器。当然ながら、携帯電話もGPSもインターネットもないアナログな時代…つまり、旧世代なスパイ活動が実に小気味よく、パワフルかつコミカルに展開されていきます。物語の中心はソロとクリヤキンのコンビであり、敵側についてはそれほど深く描かれていません。 アクションはマーシャルアーツやワイヤーアクションを多用しているわけでもなく、実にシンプル。こういった表現はオリジナルを尊重している感じですね。しかしながら、本作の小気味よい展開に合わせて見どころとなるのが、70年代ファッション。 アリシア・ヴィカンダー演じるギャビーのファッションが実にステキです。衣服の色遣いや現在より短いと思われるスカートの丈とかに注目ですね。 また、サントラも聴き応え十分です。ちょっと欲しいかも。 出演陣はよかったですね。ナポレオン・ソロ役のヘンリー・ガヴィルが昔の007みたいだし、色男ぶりやスーツがとてもよく似合う。クリヤキン役のアーミー・ハマーも同様で、堅物感とロシアな巨体(笑)が存在感を放っていました。 なによりもギャビー役のアリシア・ヴィカンダー。序盤の化粧気のなさから70年代ファッションに身を固めた姿がとてもいいんです。 こう言ってはなんですが、本当に化粧映えのする女優ですね。 個人的にはこういう女優はとても好み。 蛇足ですが、本作は19日にオープンとなったエキスポシティで鑑賞しました。ここのフードコートそばに展示されている大阪万博で使用されていた制服が、まさに本作のファッションと被っていてツボにはまっています。 そういったことも相まって、とても楽しい作品でした。 シリーズ化、希望です。 よろしければクリックお願いします。 #
by syosei7602
| 2015-11-21 23:59
| アクション/アドベンチャー
『MOZU:THE MOVIE』日本/2015
監督:羽住英一郎 出演:西島秀俊 香川照之 真木よう子 池松壮亮 伊藤淳史 杉咲花 マーシュ彩 阿部力 伊勢谷友介 松坂桃李 長谷川博己 小日向文世 ビートたけし 公開時コピー 終止符を、打て。 逢坂剛のハードボイルド小説「百舌シリーズ」を原作とし、人気を博したTBSとWOWOW共同制作のTVドラマの劇場版。Season1、Season2、スピンオフから続く完結編となる。 監督は「海猿」シリーズの羽住英一郎。 出演はシリーズの西島秀俊、香川照之、真木よう子、池松壮亮、伊藤淳史、小日向文世、長谷川博己に加え、伊勢谷友介、松坂桃李、ビートたけしなど。 <あらすじ> ある日、東京で高層ビルの一部が爆破され、テロリストに占拠される。時を同じくしてペナム大使館の車が襲撃されるが、偶然通りかかった公安の倉木(西島秀俊)によって鎮圧される。 テロリストのリーダー権藤(松阪桃李)の狙いは、ペナム大使館に保護されていたエレナ(マーシュ彩)だった。 一方、偶然からエレナを保護した探偵の大杉(香川照之)だったが、否応なしに事件に巻き込まれ娘のめぐみを攫われてしまう。 津城警視正(小日向文世)は、その背後に都市伝説ともいわれるダルマの存在があると告げ、倉木に事件から手を引くようにと忠告するが…。 <総評> 劇場版の予告編を見ただけで、とにかくシリーズ全てを見たくなり、ここ数日でシリーズを一気見。何とも濃密なドラマで力が入っており、そこからの完結編ということでかなりの期待値。いやもう、すごく楽しみにしてたのです。 が、しかし、個人的には物足りなかった。ストーリーとしては十分なんですが、TVシリーズからの伏線が全て回収しきれていないように感じました。 さて、物語はシリーズ全てに存在だけを告げられているダルマを主題においています。都市伝説でありながら、様々な事件の背後に見え隠れするダルマ。 そして、倉木の一貫した信念である真実の追求が再び描かれています。 このダルマを追う為にペナム共和国(架空の国)に降り立った倉木と大杉。既に信頼関係ができあがっている2人、さらにシリーズ通して事件のヒントを与える男・東が絡みながら、ダルマへの真実へと迫っていきます。 この描き方自体はとてもよくできているんですが、やっぱり物足りない。 なぜかといえば、Season1の残った伏線はSeason2で回収されたものの、明星の実家にかかる無言電話や殺し屋百舌の話が置きっ放しに…。 うーん、本当に少しだけ残った伏線が気になって仕方なかったので、入れて欲しかったところです。 シリーズの見どころであるアクションシーンは、近年の邦画、ドラマとしては本当に十分なほどよくできています。でも、シリーズの雰囲気といえば夜だったりするので、フィリピン撮影でももう少し夜の怪しい感じとかを出して欲しかったところ。 まあ、一番の見どころは長谷川博己演じる東の狂った感じが最高! 悪役が良いと、ドラマはおもしろい。 出演陣の西島秀俊は相変わらずキレのあるアクションとヘビースモーカーぶりを発揮。シリーズ通してほとんど血塗れ(笑)。香川照之は娘めぐみ役の杉咲花との掛け合いがいいですね。あ、Season2で見終わっている人は、スピンオフの「大杉探偵事務所」も見ましょう。いきなり、警察やめてるもんなぁ。 真木よう子と池松壮亮、伊藤淳史、小日向文世の出番が意外と少なかったのは残念。 そして、長谷川博己と松阪桃李。もうね、悪役楽しみ過ぎで、見ていると笑っちゃう位にイカれてます。こういう悪役好きだな~。 この2人に比べて伊勢谷友介が割とステレオタイプなのが勿体ない。 ビートたけしはうーん、胡散臭い感じは最高なんだけど、予告編に出して欲しくなかった。意外性のあるキャスティングとして隠していればよかったのに。 全体的に面白かったのは確かなんですが、物足りなさが大きかった。 明星と百舌視点のスピンオフか、ディレクターズカットで全部の伏線回収して欲しい…ホントにそう思うのですよ。 よろしければクリックお願いします。 #
by syosei7602
| 2015-11-08 02:56
| ハードボイルド/犯罪
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