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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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<   2010年 05月 ( 15 )   > この月の画像一覧
72時間
d0030824_0124825.jpg『EMMETT'S MARK』 アメリカ/2002
監督:キース・シュナイダー
出演:ティム・ロス スコット・ウルフ ガブリエル・バーン
カンディ・アレクサンダー サラ・クラーク ウェイン・デュヴァル
ベンジャミン・ジョン・パリロ



俳優として活動しているキース・シュナイダーによるサスペンス。
初監督作品となるが、以降の監督作は無い。
出演は「インクレディブル・ハルク」のティム・ロス、「白い嵐」のスコット・ウルッフ、「アサルト13 要塞警察」のガブリエル・バーン、TVドラマ「CSI:マイアミ」のカンディ・アレクサンダー、TVドラマ「24」のサラ・クラークなど。

<あらすじ>
d0030824_0125618.jpgフィラデルフィア警察殺人課のエメット(スコット・ウルフ)は、医師から白血病で余命幾ばくもないと告げられる。両親は既に他界し、恋人とも別れたばかりのエメットには仕事しか残っておらず、それすらも全うできないと絶望していた。
彼が追っている事件は誘拐による婦女暴行殺人事件で、犯人の目星は未だについていなかった。
ある夜、カフェでジャック(ガブリエル・バーン)という男から話しかけられる。
ジャックは元FBIだと言い、エメットの話を真摯に聞き、ある提案をする。
それは、病気で死ぬことよりもある日突然、誰かに殺して貰えば苦しまない、というものだった。
エメットは悩んだ末に親の遺産を使って、ジャックに殺し屋(ティム・ロス)を手配してもらうことにする。
d0030824_013239.jpg事件解決の糸口を掴みたいエメットは、3日の猶予を持たせ必死で事件を追うが、第2の誘拐事件が起きてしまい、さらに彼の病気は誤診だった。
ジャックへの連絡先を捨ててしまったエメットは、事件を追いながら依頼をキャンセルするために奔走するが…。


<作品解説>
ビデオスルーとなった未公開の作品です。72時間というタイトル、安易な邦題ですね…まあ、わからないでもないけど。
監督のキース・シュナイダーは本作を手がけて以来、次作がありません。
デビュー作にしては小粒過ぎたのかもしれませんね。
さて、物語は白血病と誤診された刑事が自らの殺人を依頼したことから始まります。
病院に入って苦しむよりも、あっさり死にたいという思いから、偶然知り合った胡散臭い男に大金を払って殺し屋を雇うわけです。
この殺し屋というのが、見事なまでの社会不適合者ながら、元警官という経歴の持ち主。
部屋は汚いけど、なぜかバーで女性に声を掛けられるという、なんだかよくわからない人物です。
要するに、この殺し屋には全く持って一貫性がない生活を送っているわけで、それが不気味。
一方、主人公であるエメットは自分の仕事に熱心ながら、なぜか微妙に突っ走る感じの若手刑事。
うーん、こういう作品だとやっぱり悪役に存在感がありますね。
ただ、全体的に重苦しい映像が過ぎたのか、先読み出来ちゃう展開です。
されど、俳優陣がなかなか好演していて、わかっていても緊張感があるのはなかなかのもの。
ラストを回収しきれなかったのは、残念過ぎます。

<見どころ>
ティム・ロス演じる殺し屋が淡々と準備を進めていくのですが、短いながらもちょっと怖い。
これって「ジャッカルの日」のジャッカルを連想させます。
クライマックスの緊迫感は見事でした。

<出演者>
名優ティム・ロスの演技は見事です。
私生活では冴えない男、しかし殺し屋として雇われながら、苦悩するどころか冷めた目でエメットを追うシーンがいい。
主人公エメットを演じたのはスコット・ウルフ。どこかマイケル・J・フォックスを彷彿とさせる男前です。
ガブリエル・バーンの胡散臭い感じが好きです(笑)。

<総評>
サスペンスとしてはB級です。
結末は予想ついてしまうし、ストーリーの流れも中途半端感は否めません。
されど、出演者達がそれぞれ好演しちゃっているだけに、駄作とも言えない…。
脚本があと少し練られていれば、意外な傑作になったでしょう。
ティム・ロスが好きならオススメ。

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by syosei7602 | 2010-05-31 23:59 | ミステリ/サスペンス
プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂
d0030824_2551310.jpg『PRINCE OF PERSIA: THE SANDS OF TIME』
アメリカ/2010
監督:マイク・ニューウェル
出演:ジェイク・ギレンホール ジェマ・アータートン
ベン・キングズレー アルフレッド・モリナ スティーヴ・トゥーサント
トビー・ケベル  リチャード・コイル ロナルド・ピックアップ
リース・リッチー

公開時コピー
砂よ─時間を巻き戻せ!

ヒットメーカー、ジェリー・ブラッカイマー製作による同名ゲームのオリジナル映画化。
監督は「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のマイク・ニューウェル。
出演は「ゾディアック」のジェイク・ギレンホール、「タイタンの戦い」のジェマ・アータートン、「シャッター アイランド」のベン・キングズレー、「ピンクパンサー2」のアルフレッド・モリナ、「沈黙のステルス」のスティーヴ・トゥーサント、「ロックンローラ」のトビー・ケベルなど。

<あらすじ>
d0030824_2553476.jpg古代ペルシャ。
スラムに住む孤児の少年ダスタンは、兵士を怒らせた親友を救うために果敢に立ち向かい、翻弄する。
それを見たペルシャ王シャラマン(ロナルド・ピックアップ)はその勇気に感心し、ダスタンを3番目の王子に迎えるのだった。
時が経ち、成長したダスタン(ジェイク・ギレンホール)は“ペルシャのライオン”と呼ばれるほどの勇者に成長していた。
ある日、聖なる都アラムートが敵国に武器を売っているという情報が入り、総司令の第1王子タス(リチャード・コイル)、第2王子ガーシヴ(トビー・ケベル)の2人と叔父ニザム(ベン・キングズレー)と共に攻め入ることになる。街の荒くれ者達を束ねるダスタンは、正面突破を試みる兄達とは別行動を開始し、見張りの少ない城壁から忍び込み、瞬く間に門を開放した。ペルシャ軍はすぐさまに乗り込み、激しい攻防戦が開始され、その最中ダスタンは1人の兵士から一振りの短剣を奪う。
わずか数時間で陥落したアラムート。王女タミーナ(ジェマ・アータートン)はアラムートの民を救うため、タスの妃になることを約束する他なかった。
戦勝祝いに湧く中、アラムートに駆けつけたシャラマンは、ダスタンが祝いで送ったアラムートの法衣を着た直後、塗られた毒で絶命してしまう。
暗殺の罪を着せられたダd0030824_255241.jpgスタン、そんな彼をタミーナが手助けし、アラムートを抜け出す。
彼女の目的は、ダスタンが手に入れた短剣にあった。その短剣の柄には、時間を巻き戻し、過去を変える力を持つ「時間の砂」が入っており、タミーナは代々それを守り続けていたのだ。
2人は兄王達に追われながら、時間の砂を守るため、そして暗殺の真相を探る過酷な旅に出る。


<作品解説>
「プリンス・オブ・ペルシャ」の記憶といえば、パソコン用のアクションアドベンチャーゲームとして全世界でヒットした傑作です。トラップだらけの横スクロールのダンジョンを走る、跳ぶ、掴む、戦うというオーソドックスなアクションで1時間以内にクリアするというゲームですが、わずかな判断ミスが死を招きます(落下、串刺し、真っ二つ、斬り殺されるなど)。記憶があるのはこの最初の作品のみ(およそ21年前!)で、その後に相当数の続編が作られていたとは知りませんでした。
本作はその続編の中の1つ(PS2ゲーム)を映画化したそうですが、オリジナルとはストーリーが大分変わっています。もっとも、ゲームの映画化というより、世界観だけをベースにしただけでしょう。
さて、本作のストーリーは至ってシンプルで、勇者とお姫様(美女に限る)の冒険。
魅力はなんといってもゲーム並の派手なアクション。屋根の上を走ったり跳んだり、戦ったりとアクロバティックな展開が続きます。
こういう作品はやっぱりジェリー・ブラッカイマーだよなぁと感心しちゃうんですよね。
とにかくエンターテイメントとしては一流で、スケールが大きいし、見ているだけでワクワクドキドキして面白い。
一方、中身として何か残るかというと微妙なんですが…(笑)。
しかし、映像としては広大な砂漠、聖なる都アラムートのビジュアル、華麗な衣装の数々、とある意味隙がなくて楽しめます。
スカッとしたい人にはオススメ。

<見どころ>
言うなればアクション、言わなくてもアクション。
ダスタン演じるジェイク・ギレンホールのキレのある動きには息つく暇がありません。
欲を言えば、もうちょっと強い敵が欲しかった。

<出演者>
ジェイク・ギレンホールは演技派で高い評価を受けている俳優ですが、こういったアクションに出るのは珍しいですね。しかし、どちらかといえば、インテリっぽい雰囲気なのに本作ではマッチョになっていて驚きです。
本作のヒロイン、タミーナを演じたジェマ・アータートン。
この人の雰囲気が抜群に良くて、本作のイメージにぴったりでした。個人的にこういう女優はかなり好きです。
もうちょっと活躍してもいいアルフレッド・モリナや、いぶし銀とも言うべきベン・キングズレーなども好演。
何気に演技派の豪華キャスティングでした。

<総評>
総じて完成度の高い作品です。
ぶっちゃけていえば、最近見た「タイタンの戦い」よりも数倍おもしろい。
しかしまあ、ディズニー映画だからか、近くのシネコンは吹き替えのみでした。というか、映画が始まってから気がつきましたが…。
テンポ良く見られるので悪くはないけど、やっぱり字幕の方がおもしろいだろうなぁ。
吹き替えは3Dだけで十分かも。

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by syosei7602 | 2010-05-29 23:59 | アクション/アドベンチャー
チェイサー
d0030824_142432.jpg『THE CHASER』 韓国/2008
監督:ナ・ホンジン
出演:キム・ユンソク ハ・ジョンウ ソ・ヨンヒ チョン・インギ
パク・ヒョジュ キム・ユジョン ク・ヌボン
受賞:大鐘賞映画祭/最優秀作品賞・監督賞他多数(2008)



公開時コピー
本年度最大の衝撃!
漆黒の闇を疾走する
戦慄のクライム・サスペンスの傑作、誕生。


2004年に韓国で起きた連続殺人事件をベースにした、クライムサスペンス。
様々な映画祭で絶賛され、韓国アカデミー賞で主要な賞を総ナメにした。
監督は本作が長編デビューとなるナ・ホンジン。
出演は「美しき野獣」のキム・ユンソク、「ノーボーイズ,ノークライ」のハ・ジョンウ、「連理の枝」のソ・ヨンヒ、「クロッシング」のチョ・インギなど。

<あらすじ>
d0030824_1425146.jpgデリヘル経営者の元刑事ジュンホ(キム・ユンソク)。多少荒っぽいことも厭わず、店で働く女性からは決して好かれていない。
ある夜、ジュンホは自分の車が乗り捨てられているのを見つける。それはかなり前に、店から逃げ出したと思っていた女性が使っていたものだった。悪態をつきながら店に戻るものの、既に2人もどこかに消えてしまい、店の経営は芳しくない。さらに、客とのトラブルから、また1人辞めて入ってしまう。
子分(ク・ヌボン)からは、客に送る女性が誰もいないと連絡を受ける始末。
ジュンホは、風邪で寝込んでいるというミジン(ソ・ヨンヒ)を無理矢理、客の元に向かわせるが、その客は失踪した女性の最後の客だったことを突き止める。
ミジンに客の住所をメールするように言い、待機するジュンホ。しかし、いくら待ってもミジンからの連絡は来なかった。たまりかねたジュンホは、車で探し回った挙げ句、若い男が運転する車とぶつかってしまう。
しかし、男の服に血が付いていることを不審に思ったジュンホは、d0030824_1425925.jpgその男がミジンをどこかに連れて行った張本人だと気がつく。
激しい追跡と格闘の上、男を捕まえたジュンホだったが事故現場を放置した挙げ句、喧嘩をしたことで警察に連行されてしまう。
男の名前はヨンミン(ハ・ジョンウ)と言い、連れて行かれた警察署で思わぬ告白をするが…。


<作品解説>
この手のアクが強いサイコサスペンス作品、韓国の十八番というか、とにかく国柄が出ていると思ってしまいます。「殺人の追憶」や「オールド・ボーイ」などなど…そして本作も例に漏れず、傑作ともいえる出来映え。
本作のベースになった事件は、2004年の連続殺人事件です。
犯人はユ・ヨンチョルという男で、21人の殺害を自供、後に31人と供述を変えたという、まさしく殺人鬼で当然のことながら死刑を宣告されました。
この事件を解決に導いたのは警察ではなく、本作のように風俗店の店長と店員だったとか。
いずれにしても、リアリティという面ではベースがある分、しっかりとしています。
さて、本作は強引な経営をする元刑事の肩書きを持つデリヘル店長ジュンホが主人公です。
雇っている女性の携帯電話には「ゴミ」と登録され、多少強引なこともしてしまうという、元刑事ならではの修羅場をくぐり抜けてきた男。
対するは、一見優男ながら殺人の狂気に駆られたヨンミン。
中盤までジュンホはかなり鬱陶しい男です。とにかく怒鳴ったり殴ったりと騒がしく、警察を騙ったりします。
頭の中にあるのは、女性達に払った手付け金。
女性達の失踪はどこかの男に売られてしまったと思い、ひたすら行方を探ります。
意外な展開はここからで、犯人であるヨンミンはアッサリと捕まって警察に拘留。されど、殺人をしたと言うだけで、被害者の居場所を全く言わない。
恐ろしいことに、ヨンミンには殺人でしかアイデンティティーを確立できないわけです。
ジュンホが追うのは、ヨンミンの行動であり、住処であり、過去であり、そして連れ去られた女性ミジン。
そして警察自体がとことん無能なのですが、実はこの展開も基になった事件で生じた出来事だそうです。
タイトルの「チェイサー」は、事件だけではなく、事件に関わる様々なものを追い、ラストのなんともいえない集約点を演出します。

<見どころ>
とにかく色んなものを追うジュンホですが、印象に残ったのがひとつ。
ラブホテルの前で子供を車に残し、デリヘル嬢と会話するシーンは、ジュンホの決意を物語る上で重要なポイントです。

<出演者>
主演のキム・ユンソクは、「殺人の追憶」のソン・ガンホに負けないほどの気迫で演じています。
各賞で主演男優賞に輝いたそうですが、納得の演技。
殺人鬼ヨンミン役のハ・ジョンウも然り。韓流などという男前とは少し違い、狂気に満ちたヨンミンを熱演していました。
監禁されたミジンを演じたのはソ・ヨンヒ。なかなかの美人ながら、血まみれの演技が凄まじかった。
子役のキム・ユジョンも良かったですね。

<総評>
韓国映画のダーティさとバイオレンス描写は、何度見ても圧倒されます。
監督のナ・ホンジンは本作がデビュー作ですが、スピード感溢れる演出は見事でした。
レオナルド・ディカプリオによってリメイク権が獲得されましたが、本作のような泥臭さは消えてしまう気がします。
全体的に見れば、大きなひねりはありませんが、緊張感溢れるクライマックスなど見どころは十分です。

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by syosei7602 | 2010-05-26 23:46 | ミステリ/サスペンス
ウォーロード/男たちの誓い
d0030824_1405174.jpg『THE WARLORDS』 中国・香港/2008
監督:ピーター・チャン
出演:ジェット・リー アンディ・ラウ 金城武 シュー・ジンレイ
グオ・シャオドン ウェイ・ツォンワン ワン・クイロン グー・パオミン
ジョウ・ボー シー・ヂャオチー
受賞:第27回香港電影金像奨/最優秀作品賞他 多数(2008)


公開時コピー
それは命を懸けた義兄弟の契り。

「ラブソング」「ウィンター・ソング」など良作を撮り続け、香港を代表する監督の1人であるピーター・チャンによる「太平天国の乱」を基にした歴史映画。オリジナルは1973年の「ブラッド・ブラザース」で、リメイクとなる。
香港アカデミー賞と呼ばれる香港電影金像奨において、9部門を受賞した。
出演は「ドラゴン・キングダム」のジェット・リー、「墨攻」のアンディ・ラウ、「レッドクリフ」の金城武、、「新宿インシデント」のシュー・ジンレイ、「エンプレス―運命の戦い―」のグオ・シャオドンなど。

<あらすじ>
d0030824_1405977.jpg19世紀末期、太平天国の乱が勃発し、清朝軍は各地で敗退していた。
清朝軍のパン将軍(ジェット・リー)は、味方である魁軍が戦闘を放棄したことにより、自らの部隊は壊滅。
ただ1人生き残り、当てもなくさまよって倒れてしまう。行き倒れた彼を介抱したのは、リィエン(シュー・ジンレイ)という旅の女だった。
一夜を共にした2人だったが、パンが目を覚ますとリィエンは消えていた。
脱走兵や焼き出された人々に混じって仕事を求める彼の前に現れたのは、ウーヤン(金城武)が率いる盗賊一味だった。パンの腕っ節を買ったウーヤンは、他に雇った人々を連れてある峡谷にやってくる。
峡谷を進軍する太平軍を襲い、物資を奪おうというのだ。太平軍が進む先には、ウーヤンの兄貴分で盗賊団のリーダー、アルフ(アンディ・ラウ)が待ち構えていた。
奇襲をかける中、パンはウd0030824_141685.jpgーヤンの命を救い、盗賊の村に迎え入れられる。
そこで彼はリィエンと再会するが、彼女はアルフの妻だったのだ。
その夜、魁軍が村を襲う。盗賊の末路を目にしたパンは、アルフに生き抜くために軍に入ることを薦める。アルフはパンの考えに賛同し、ウーヤンと共には義兄弟の契り「投名状」を交わして、運命を共にすることを誓う。

<作品解説>
「太平天国の乱」といわれても、世界史で少し習ったような習わなかったような…そんな感じの中国の歴史です。1850年に勃発し、宗教乱としてはもっとも被害が大きかったと言われています。で、宗教ですが、これってキリスト教なんですよね。要するによくある宗教戦争ですが、中国だけに規模がでかいのです。
本作はその戦いの中における重要人物で、実質的に太平天国を潰した馬新貽将軍をモデルにしています。
この人の最期は清末四大奇案と呼ばれ、今でも謎のままです。
さて、敗軍の将であるパンがさまよって、リィエンという美女に助けられ、一夜を共にしたところから物語は始まります。
優秀な将軍でありながら、味方の援護を得られなかったパンですが、盗賊団のリーダーとその弟分と義兄弟の契りを交わし、一番上の兄貴分として朝廷に掛け合い、再び軍を組織。
圧倒的な戦力を持つ敵の拠点を打ち破り、転戦を重ねていく…という物語。
本作はかなり矢継ぎ早で、展開がいきなり変わったりします。歴史を知らないと一体何がどうなっているのか迷ってしまうのが勿体ない。
ただ、歴史的な流れというのは、あくまでもベースです。本作のテーマは義兄弟、そしてパン、アルフ、リィエンの関係です。
しかし、ここで揺れ動くのはリィエンであり、彼女がキーマンといっても差し支えありません。
というのも、本作は馬新貽が如何にして清末四大奇案と言われる最期を迎えなければならなかったのか、それを独自解釈したものだからです。
悲壮な戦いと愛憎劇として、なかなかの秀作といえます。

<見どころ>
これぞ中国パワー!と言うべき合戦シーンは凄まじいの一言。
ジェット・リー演じるパンの大立ち回りを始め、見どころ十分。
戦いの非情さも見事に描かれています。

<出演者>
「SPIRIT」で武侠映画はもうやらないと宣言したジェット・リー。この人はアクションもカッコイイですが、実は結構演技派です。
本作ではいつものジェット・リーとはひと味違う、将軍役で非情な命令すらも出すパンを好演。
見事、主演男優賞に輝きました。
アンディ・ラウは既に言うこと無し。この人はいつ見ても男前です。
金城武は、本作公開後に「レッドクリフ」で諸葛亮を演じましたが、個人的には本作の方が良かった。
シュー・ジンレイは監督業もこなす女優だそうです。本作における彼女は、地味ながらも妖艶でした。

<総評>
なんだか「レッドクリフ」よりも面白かったような…この手の作品は、日本だとメジャーになりきれないのが残念。ジョン・ウーの様にハリウッドで売れると見る人は増えますけど。
ピーター・チャン監督の作品はどれも手堅いので、割とオススメです。

<関連作品>
ブラッド・ブラザース (オリジナル)
ウォーロード/男たちの誓い (リメイク)

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by syosei7602 | 2010-05-24 22:49 | 戦争/歴史/時代劇
パリより愛をこめて
d0030824_1153764.jpg『FROM PARIS WITH LOVE』 フランス/2010
監督:ピエール・モレル
出演:ジョン・トラボルタ ジョナサン・リース・マイヤーズ
カシア・スムートニアック リチャード・ダーデン
アンバー・ローズ・レヴァ シェムズ・ダマニ モステファ・スティティ
ディディエ・コンスタン アレクサンドラ・ボイド メリッサ・マルス


公開時コピー
人生のひきがねを引け。

アクションの快作「96時間」を撮ったピエール・モレル監督による、リュック・ベッソン原案のアクション・バディムービー。
出演は「サブウェイ123 激突」のジョン・トラボルタ、「奇跡のシンフォニー」のジョナサン・リース・マイヤーズ、「トリノ、24時からの恋人たち」のカシア・スムートニアック、「ジャケット」のリチャード・ダーデンなど。

<あらすじ>
d0030824_1154657.jpgパリ、アメリカ大使館で大使(リチャード・ダーデン)の補佐官を務めるリース(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は、優秀な大使館員でありながらCIAのエージェント見習いという顔を持っていた。しかし、スパイ活動とはいいながらも、そのほとんどがサポートばかり。
恋人キャロリン(カシア・スムートニアック)と幸せな日々を過ごしつつ、華やかな任務に憧れていた。
そんなある日、空港でもめているCIAエージェントを連れてこいとの命令を受ける。
空港職員に悪態をついていたのはリースの相棒となる凄腕エージェント、ワックス(ジョン・トラボルタ)だった。d0030824_1155298.jpgワックスは麻薬組織壊滅の為に派遣され、リースは初めての重要な任務に張り切る。
だが、ワックスは無茶苦茶で荒っぽい捜査を始め、あちこちで銃撃戦を起こし、死体の山を築いていく。
リースは彼のやり方に戸惑うが、次々と場所を変えながら捜査は進み、やがてワックスがやってきた本当の任務の意味を知らされる。


<作品解説>
「96時間」がかなり面白く、その監督の最新作ともなれば期待値大。
結果として言えるのは、かなりおもしろいってことです。
「96時間」同様、明確な黒幕がいて相手をするというより、組織そのものをぶっ潰していくという矢継ぎ早な展開。
図体のでかいトラボルタが凄腕エージェントを演じ、銃を乱射、マーシャルアーツで叩きのめすなどなど、とにかく暇を与えずにアクションが溢れていきます。
さて、本作の特徴はなんといってもバディムービーであること。
よくあるハリウッドパターンですが、良いところはトラボルタ演じるワックスが説教臭くなく、新米エージェントのリースに同調するところでしょう。
ストーリー自体はテロを阻止するために暴れ回るという、至極単純なものです。
されど、最後にひとひねりしてくれる。
これがなかなかのスパイスでして、野郎2人と銃弾と爆発だけの作品をきっちり締めてくれます。
撮影出身だけあって、全体的なスピード感が文句なし。
これはオススメです。

<見どころ>
なんといったってトラボルタ演じるワックス。
やたらとおしゃべりしながら、愛嬌良く、そして非情に任務をこなしていく。
待ったなしのワイルドなおっさんによるアクション、実にカッコイイ!

<出演者>
ジョン・トラボルタの真骨頂ですかね。嬉々として演じていますよ。
なんかもう、久々にスカッとした役柄でしたね。
ジョナサン・リース・マイヤーズも負けちゃいません。花瓶が似合ってました(笑)。
この人、筋肉系じゃないというか、役と同じくエリート的な雰囲気が…まあ、実際はお酒であちこちトラブル起こしてますけど。
そして拾いもんの女優、カシア・スムートニアック。
ステキです。

<総評>
とにかくスピードで見せる監督、ピエール・モレル。
ストーリーとしては細部が煮詰まりきっていませんが、深く考える作品でもないので気にしません。
あちこちに香港映画などの影響が散見されますが、これも味でしょう。
また色々なところに小ネタがあるので、探してみるのも楽しい。
ラストまで息をつかせず見せてくれる良作です。

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by syosei7602 | 2010-05-21 23:59 | アクション/アドベンチャー
ハンコック
d0030824_2402017.jpg『HANCOCK』 アメリカ/2008
監督:ピーター・バーグ
出演:ウィル・スミス シャーリーズ・セロン ジェイソン・ベイトマン
エディ・マーサン ジェイ・ヘッド トーマス・レノン
ジョニー・ガレッキ ダエグ・フェアーク



公開時コピー
スーパーヒーロー、始めるぜ。

「キングダム/見えざる敵」のピーター・バーグ監督によるアクションコメディ。
出演は「アイ・アム・レジェンド」のウィル・スミス、「告発のとき」のシャーリーズ・セロン、「消されたヘッドライン」のジェイソン・ベイトマン、「シャーロック・ホームズ」のエディ・マーサン、「しあわせの隠れ場所」のジェイ・ヘッド、「セブンティーン・アゲイン」のトーマス・レノンなど。

<あらすじ>
d0030824_2402875.jpgロサンゼルス、武装強盗が乗った車と警察がカーチェイスをしていた。同じ頃、通りのベンチで飲んだくれて寝ていた男ハンコック(ウィル・スミス)は、通りがかった子供にたたき起こされる。
子供のみならず、色々な人からクズ呼ばわりされるハンコックだが、実は怪力で空も飛べる不死身の男だった。
渋々とカーチェイスの現場に飛んでくると、武装強盗の車を振り回し、塔に突き刺して放置してしまう。
パワーがありながら、粗っぽい行動で犯罪以上の甚大な被害をもたらすハンコックのやり方に、人々は反発していたのだ。
ある日、渋滞のため、踏切で立ち往生していた車をいつもの力任せで助ける。
乗っていたのは広告マンのレイ(ジェイソン・ベイトマン)だった。
d0030824_2403475.jpgレイは助けられたお礼に、家に招待し、彼の妻メアリー(シャーリーズ・セロン)と息子アーロン(ジェイ・ヘッド)を紹介する。
話していくうちに、レイはハンコックが寂しさから暴れ回っているのだと感じ、彼に正義のヒーローとして人々に好かれるようアピールさせることを持ちかけるが…。

<作品解説>
様々なヒーローを演じてきたウィル・スミス。本作はアメコミヒーローを意識したオリジナル作品です。
空を飛べ、怪力、そして不死身という設定はスーパーマンそのもの。
見るまではずっとアメコミ作品のキャラクターかと思っていました。
されど、本作はどちらかというとシリアス路線が多いアメコミとは違い、ストーリーの大半はコメディ色に彩られ、とてもテンポ良く進んでいきます。
さて、酒癖、女癖が悪く、力の加減を知らないハンコック。彼は不老不死という性質を持ち合わせており、肉体的にはおおよそ弱点がありません。
しかし、犯罪を止めれば道路やビルがぶっ壊れ、警察を巻き込む始末。
やりすぎ故に市民に嫌われ、裁判所からも出頭命令が出ているという、ヒーローらしからぬ存在です。
そんな彼を広告マンであるレイがなんとか人々に「彼はいい奴で正義のヒーロー」という認識を与えようとするわけです。
ここまでの話としてはなかなかおもしろいものの、ヒーロー的な活躍を見せてくれるシーンが少ないのが残念。むしろ暴れてぶっ壊しているシーンが多く、これって序章なのか?と思ってしまったり、また伏線があるものと思われた部分では説明不足だったりと消化不良気味なところが多数。
ただし、前知識無しで見た為、中盤以降の展開が意外というか、いい意味で楽しませてくれました。
ヒーローものとしては、及第点じゃないでしょうか。
劇場公開版は92分ですが、Blu-rayではエクステンデッド版という未公開シーンが10分追加されています。
どこが追加されたのか、劇場版は見なかったので不明です。

<見どころ>
もはやCGによるアクションシーンはどうでもよくて、ハンコックとメアリーの絡みがおもしろい。
クライマックスもなかなかです。

<出演者>
ウィル・スミスですから、ほとんどはずさないですよ。
若干、食傷気味ではありますが…。
個人的にはシャーリーズ・セロンが一番。なかなかセクシーな衣装で登場してくれます。
味があるのはジェイソン・ベイトマン。
男前、でも華がない(笑)。

<総評>
こういうノリの作品は結構好きです。
なんだか妙に軽い…よくよく見れば製作総指揮にジョナサン・モストウ、納得。
ストーリーとしては、もう少しハンコックの過去だとか、なんらかの秘密が明かされるとかなら面白かったかも。
まあ、なんだかんだ言っても、久々に美しいシャーリーズ・セロンが見られただけで満足です。
何も考えずに見るのにオススメ。

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by syosei7602 | 2010-05-20 23:58 | アクション/アドベンチャー
ラスト・ブラッド
d0030824_2123536.jpg『BLOOD THE LAST VAMPIRE』 香港・フランス/2008
監督:クリス・ナオン
出演:チョン・ジヒョン 小雪 アリソン・ミラー リーアム・カニンガム
JJ・フィールド 倉田保昭 コリン・サーモン マイケル・バーン
マシエラ・ルーシャ ラリー・ラム



公開時コピー
斬り開く──
私の運命


「攻殻機動隊」シリーズで名を馳せた、Production I.G製作のオリジナルアニメ、「BLOOD THE LAST VAMPIRE」を実写化した、アクションホラー。
監督は「エンパイア・オブ・ザ・ウルフ」のクリス・ナオン。
出演は「デイジー」のチョン・ジヒョン、「カムイ外伝」の小雪、「セブンティーン・アゲイン」のアリソン・ミラー、「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」のリーアム・カニンガム、「ノーサンガー・アベイ」のJJ・フィールド、「マスター・オブ・サンダー 決戦!! 封魔龍虎伝」の倉田保昭など。

<あらすじ>
d0030824_2124595.jpg戦国時代、幾多の戦いによって流された血で力を得た「オニ」。以来、400年もの間、人間とオニとは熾烈な争いを続けていた。
ベトナム戦争が混迷を深める1970年、日本刀を手に、オニ達を倒し続ける少女サヤ(チョン・ジヒョン)。
彼女の目的はオニの起源であるオニゲン(小雪)を倒すことのみ。
オニを殲滅することを目的に作られた組織をバックに戦い続け、オニゲンをおびき出そうとしていた。
組織はオニの活動が活発的なアメリカ空軍関東基地内にある高校にサヤを潜入させる。
d0030824_2125392.jpgそこでサヤは、オニとなった同級生に襲われているアリス(アリソン・ミラー)を助けるが、アリスの父親である基地司令と、組織から派遣されたマイケル(リーアム・ニーソン)とルーク(JJ・フィールド)がもめてしまう。一方、アリスは同級生達が変身した理由を知るため、教師のパウエル(コリン・サーモン)に会いに行くが…。

<作品解説>
オリジナルのアニメ「BLOOD THE LAST VAMPIRE」は、タランティーノ監督が惚れ込んで「KILL BILL Vol.1」でのアニメシーンをProduction I.Gに頼むきっかけになった作品です。
さらに、そこから広がってテレビシリーズも製作され、原作の無いオリジナルアニメとしては異例の広がりを見せた良作でした。
本作は最初のオリジナルを元に製作された実写版リメイクとも言えます。
もっとも、オリジナルを少ししか見たことがないので、どの程度の話まで拾っているかは知りません。
さて、なぜか日本の制作陣が関わっていない作品となったのですが、1970年とおぼしき日本の風景はなかなか趣がある無国籍風味な感じ。
そんな無国籍風味をぶち壊したのが、アクションシーンとオニ達のチープなCG。
アクション監督がコリー・ユンなだけにもったいなさ過ぎます(制作費の問題でしょうが…)。
とはいえ、刀一本で大量のオニ達と立ち回るシーンは迫力あるし、ストーリーも単純明快。
見終われば何だか綺麗にまとまっているという、不可思議なB級アクションに仕上がっていました。
しかし、サヤもオニゲンも日本が起源なのに、英語で会話って変です。

<見どころ>
CGのチープさに目を瞑れば、アクションシーンは見事なもんです。
日本特有の殺陣を参考にしているのでしょうかね。

<出演者>
サヤがなぜかチョン・ジヒョン。でも許せますが、せめて日本人でいなかったのか。
オニゲン演じた小雪はベストキャスティング。いかにも「和」といった感じですが、ラストのアクションくらいもっと体を張って欲しかった。
意外に良かったのがアリソン・ミラー。
そして、倉田保昭というキャスティングに拍手。

<総評>
あまり評価の高い作品ではないですが、意外と楽しめます。
終盤はオリジナルにはない展開だそうですが、無理なく作られているし、ストーリー上は特に変なところはありません。これでCGさえ良ければ評価は大きく変わったところです。
B級作品としては、そこそこオススメ。

<関連作品>
BLOOD THE LAST VAMPIRE (オリジナルアニメ)
ラスト・ブラッド (実写版)

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by syosei7602 | 2010-05-18 23:25 | ホラー/オカルト
グリーン・ゾーン
d0030824_1465521.jpg『GREEN ZONE』 フランス・アメリカ・イギリス・スペイン/2010
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン グレッグ・キニア ブレンダン・グリーソン
エイミー・ライアン ハリド・アブダラ ジェイソン・アイザックス
イガル・ノール



公開時コピー
グリーン・ゾーン──。そこは、偽りに支配された安全地帯。

「ボーン・スプレマシー」などボーンシリーズ3作でヒットを飛ばしたポール・グリーングラス監督と、主演のマット・デイモンが再びタッグを組み、イラク戦争後の大量破壊兵器の存在を追ったアクションサスペンス。
出演は「ボーン」シリーズのマット・デイモン、「リトル・ミス・サンシャイン」のグレッグ・キニア、「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」のブレンダン・グリーソン、ジェイソン・アイザックス、「チェンジリング」のエイミー・ライアン、「君のためなら千回でも」のハリド・アブダラなど。

<あらすじ>
d0030824_147826.jpg2003年、フセイン政権が陥落したイラク。アメリカ軍は戦争の引き金となったイラクが持っているとされる大量破壊兵器の行方を追っていた。
米陸軍のロイ・ミラー(マット・デイモン)と彼の部隊は、大量破壊兵器捜索の任務に就き、未だに戦闘が激しいイラク内をあちこちと動き回るものの、一向に成果は挙がらない。
ミラーは、上層部からの情報そのものの信憑性を疑いはじめ、上官に相談するものの相手にされなかった。
情報源は、国防総省情報局クラーク・パウンドストーン(グレッグ・キニア)が、イラクの重要人物から得たものだとされ、ミラー達はただ命令に従うほか無い。
そして、次の捜索場所への指令が下り、ミラー達は再び無意味な捜索を続けていた。
d0030824_1471675.jpgそんな彼らの元にフレディ(ハリド・アブダラ)と名乗るイラク人が、ある情報をもってやってくる。
彼は近くでフセインの側近だった高官達が会合を開いていると伝えに来たのだ。
無意味な捜索に嫌気がさしていたミラーは、部隊を率いて会合場所を襲撃する。そこでミラーは大量破壊兵器に纏わる重要な情報を手にするが…。

<作品解説>
大ヒットを飛ばした「ボーン」シリーズ3部作の監督・主演コンビ。非常に相性がいいのか、本作も十二分に楽しめる出来となっていました。
ポール・グリーングラス監督といえば「ユナイテッド93」など、実在の事件などを扱ったドキュメンタリータッチな手法が得意で、本作にも遺憾なく発揮されています。
特に手持ちカメラによる撮影は、滅茶苦茶なブレがあるものの、それを大胆にも使ってスピード感を出しています。社会派かつリアル思考な作品と言えますね。
さて、イラク戦争の顛末はご存じの通り、あるとされていた大量破壊兵器は見つからず、単純にフセイン政権を倒して、イラクそのものを混沌へと導いたに過ぎません。
主人公ミラー准尉は、自らが大量破壊兵器の捜索を担当している当事者そのものであり、司令部からの「正確な情報」と言われるものに振り回されます。
無いものは見つかるはずもなく、正確な情報が一体どこから発信されたのか、そして大量破壊兵器存在の根拠とは?…サスペンスとしては良くできており、何よりもミラーがただの一兵卒であるところがおもしろい(イラク戦争後の後始末は結局CIAが被りますが、そこに至るまでの経緯を知っておくとよく分かります)。
また、作中ではアメリカ軍による横暴な行為、本作のタイトルでもあるグリーン・ゾーンにおける描写は、軍事介入を行ったアメリカ自身の欺瞞を見事に描き出しています。
作品全体としては、主人公を演じるのがマット・デイモンなだけに「ボーン」シリーズを彷彿とさせますが、雰囲気そのもはがらりと変わっているので、違和感はありません。
全体的にテンポが良く、非常に見やすい作品です。

<見どころ>
緊張感溢れるシーンが続出。
特にクライマックスは見事すぎて、目が離せません。
手ぶれはすごいですけどね。

<出演者>
マット・デイモンは相変わらずうまいですね。
本作では笑顔すら浮かべず、徹底してシリアスな役柄を演じきっています。
いまいち、主人公の背景が判りづらかったので、ちょっと勿体なかった。
パウンドストーン役のグレッグ・キニアはふてぶてしい感じがいい。
キーマンとなったブラウン役のブレンダン・グリーソンは、もう少し活躍してほしかったところ。
エイミー・ライアンは、男臭い作品をすこーしだけ和らげてくれました。

<総評>
非常に小気味よくまとまっています。
それだけに面白みかける気がしますが、全編通しての緊張感はグリーングラス監督ならでは。
最近になって、ようやく中東絡みの映画が増えてきましたが、やっぱりイラク戦争は色んな意味で、触れちゃいけない領域だったのかもしれません。
アクションシーンも多く、サスペンスとしても楽しめます。
ただし、テーマがテーマなだけに好きな人にだけオススメですね。

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by syosei7602 | 2010-05-14 23:46 | ミステリ/サスペンス
スーパーカブ2/激闘篇
d0030824_1543573.jpg『SUPER CUB 2』 日本/2008
監督:室賀厚
出演:斉藤慶太 倉科カナ 長澤奈央 風間トオル 小木茂光





公開時コピー
あのハマーが帰ってきた!
前作を凌ぐスケールで描くアクション満載のシリーズ第2弾!!


好評を博した前作に続く、シリーズ2作目。
監督は前作と同じく、「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」の室賀厚。
出演は前作に続き、「タッチ」の斉藤慶太、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」の倉科カナ、「猫ラーメン大将」の長澤奈央、「MW-ムウ-」の風間トオル、「武士道シックスティーン」の小木茂光など。

<あらすじ>
d0030824_1544766.jpgソバ屋の出前がすっかり板に付いた、元走り屋HAMMERこと浜田武史(斉藤慶太)。
しかし、出前にかこつけてこっそりとレースを再開していた。
そんなある日、美緒(倉科カナ)の父親・周三(小木茂光)に、山梨で寿司屋を営む親友から電話がある。
彼の妻で、かつて周三が想いを寄せていた女性が癌で余命幾ばくもなく、周三の打ったそばを食べたいと言っているという。周三は、美緒にそばのゆで方を教え込み、武史と共に出前に言って欲しいと頼む。
武史と美緒はスーパーカブにタンデムして山梨県甲府へと向かい、無事そばを送り届けるのだった。
d0030824_1545798.jpgその夜、父親の親友にある男から連絡が入る。相手は刑事で、警察内部の不正を告発するため、証拠を警視庁に届けて欲しいという。
次の朝、武史達は出前のお礼に寿司を届けて欲しいと頼まれて出発した武志達だったが、いつの間にか警察から追跡される羽目になり…。

<作品解説>
あらゆる意味でパワーアップした、第2弾です。しかし、時間的には短くなっているという不思議さ。
それはさておき、構造的な問題を無視し、モンスターマシンへと変貌を遂げたスーパーカブの登場です。
見た目は一緒ですが、ナビが付いていたり、何やら怪しげなスイッチが追加されていたり…車検があるバイクだったら、まず通らないです(笑)。
さて、本作は山梨から東京までの逃走劇になります。
本人達も知らぬ間に事件に巻き込まれ、あっさりと追われる羽目になるという展開。追っかけてくる相手は車、ヘリコプター、そして凶悪なZZR。
とにかくやることが無茶苦茶で、色々ツッコミどころは満載。
それら全てをスーパーカブというバイクが吸収して「まあ、これもアリかな」と思わせる物語なので、笑って許せます。というか普通に面白いんだわ、これが。
要するにストーリーが単純で考えるところがない。バイクで行って、帰ってくる。帰ってくる時に追われているだけというシンプルな構造。
乗っかっているものがおバカなだけです。
しかし、今回はお約束とも言うべき、幼なじみとの温泉一泊という、ストーリーと全く関係のないサービス?があったりして。
深夜に見ると笑えること間違いなし。
東京~山梨を、カブでタンデムって設定だけでも笑っちゃうのに。

<見どころ>
これはもう、凶悪なバイクとの対決でしょう。
スーパーカブが主役なのに、無駄に爆発シーンが多い!

<出演者>
基本的に出演者の演技が変わるわけではなく…倉科カナは入浴シーンで色気サービスとか。
前作以上に、出演者達は楽しそうなのがいいですね。

<総評>
この手のB級作品は、尺が短いほど、意外とはまります。
テンポがいいだけで、ストーリーが適当でも楽しめてしまう。
もっとも本作はちゃんと起伏があるし、相変わらずバイク走行シーンは格好良いからいいわけです。
無意味な無駄はあるけど、ストーリーに邪魔がない。
3作目も作って欲しい感じです。

<関連作品>
スーパーカブ
スーパーカブ2/激闘篇

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by syosei7602 | 2010-05-13 23:59 | アクション/アドベンチャー
スーパーカブ
d0030824_125817.jpg『SUPER CUB』 日本/2007
監督:室賀厚
出演:斉藤慶太 倉科カナ 長澤奈央 落合扶樹 汐崎アイル
原田琢磨 永井朋弥 風間トオル 小木茂光




公開時コピー
世界のスーパースター、ついに映画化!

世界でロングセラーを続けるホンダのスーパーカブが活躍する異色のバイク映画。
監督は「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」の室賀厚。
出演は「タッチ」の斉藤慶太、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」の倉科カナ、「猫ラーメン大将」の長澤奈央、「ごくせん THE MOVIE」の落合扶樹、「MW-ムウ-」の風間トオル、「武士道シックスティーン」の小木茂光など。

<あらすじ>
d0030824_13778.jpg父親が海外で暮らしているため、日本でひとり暮らしをしている浜田武史(斉藤慶太)。父親がいないことをいいことに、学校を辞めバイクにお金を注ぎ込む生活。しかし、峠では最速を誇り、HAMMERというあだ名を持っていた。
ある夜、キャブレターを変えたばかりのバイクに乗り、ギャラリーが待つ峠にやってきた武史は、その中に幼なじみの美緒(倉科カナ)を見つける。勝手なことばかりしている武史に怒る美緒だったが、武史は意にも介さない。そこへやってきたのは、武史のライバルである真治(落合扶樹)だった。
お互いのバイクを賭けてレースを始めるが、彼らを待ち構えていた白バイ隊員・三咲麗華(長澤奈央)に追われ、その最中、武史のバイクはセッティングが間に合わず転倒して捕まってしまう。
身元引受人になってくれたのは、ソバ屋を営む美緒の父親・周三(小木茂光)だった。
d0030824_131490.jpg父親のクレジットカードも取り上げられ、ソバ屋で働くことを命じられた武史は渋々言うことを聞くことになる。
しかし、ソバ屋の片隅で放置されていたカブを見つけたことから、自分で修理と改造をして、出前の時だけ乗ることを許されるが…。


<作品解説>
バイク映画というのは、実は意外に少なく、その中にあってまさかのカブをテーマにした作品です。
カブといえば、新聞配達や郵便配達でお馴染みのガチャコンガチャコンとクラッチが響き渡るアレですよ。
リッターあたり100キロを越える低燃費、日本やアジアのみならず、なんとアメリカでも人気だそうです(と、ディスカバリーチャンネルでやってました)。なにせ頑丈で、設計が単純というのがいいみたいですね。
さて、峠最速を誇った主人公HAMMERこと武史は、美人の白バイ隊員に捕まり、免停を食らいます。しかし、バイクに乗れないフラストレーションが限界に達したとき、スーパーカブを見つけて修理してとんでもないマシンを作りあげるわけです。
これがもう、あり得ないくらいに、というか笑っちゃうくらいに速い。
タイヤが細くても、前後ドラムブレーキでも、リッターマシンをぶち抜く凄さ(笑)。
しかも、主人公は半ヘルで裸眼…あんなにスピード出たら絶対前は見えないって、と色々とツッコミどころ満載ながらも、本作の素晴らしさはとにかくバイクで走っているシーンが多い!これに尽きます。
おバカなB級娯楽ムービー、出演者の演技なんて気にならないほど、バイク好きには堪らない作品です。

<見どころ>
そりゃもうレース、もとい出前シーンでしょうね。
ZRXやKATANA相手に、なかなか素晴らしい映像を見せてくれます。

<出演者>
斉藤慶太は双子俳優として「タッチ」で主演を努め、あちこちで出演しています。
良い意味で妙に軽い感じの雰囲気が本作にぴったり。
ヒロインを演じるのはNHKの朝ドラで主演した倉科カナ。
あの2人乗りは反則だと思います…ええ、男だからわかるうらやましさ(笑)。
長澤奈央演じる白バイ隊員がカッコイイ、こんな隊員なら捕まっても文句言えないかもしれません。
お世辞にもうまいとは言えない若手を引っ張るのは、小木茂光。
いい感じです。
風間トオルはオマケですけどね。

<総評>
思った以上に面白い作品です。そして続編も作られ、これもまた面白い。
カブだから映画になりえた、といっていいですね。
世界のスーパースター、納得です。

<関連作品>
スーパーカブ
スーパーカブ2/激闘篇

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by syosei7602 | 2010-05-12 23:21 | アクション/アドベンチャー