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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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カテゴリ:ヒューマン/ドラマ( 71 )
ゴッドファーザー PART II
d0030824_0551415.jpg『THE GODFATHER: PART II』 アメリカ/1974
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:アル・パチーノ ロバート・デュヴァル ダイアン・キートン
ロバート・デ・ニーロ ジョン・カザール タリア・シャイア
リー・ストラスバーグ マイケル・V・ガッツォ マリアンナ・ヒル
ハリー・ディーン・スタントン  ダニー・アイエロ
受賞:アカデミー賞/作品賞・助演男優賞 他(1974)

公開時コピー
巨大な組織を 若い新しいゴッドファーザーが 受け継いだ-

マフィア映画であり、ヒューマンドラマとして名高い傑作の続編。
監督は前作に引き続き、「地獄の黙示録」のフランシス・フォード・コッポラ監督。
出演は「オーシャンズ13」のアル・パチーノ、「サンキュー・スモーキング」のロバート・デュヴァル、「恋愛適齢期」のダイアン・キートン、「グッド・シェパード」のロバート・デ・ニーロ、「ディア・ハンター」のジョン・カザール、ロッキー」シリーズのタリア・シャイアなど。

<あらすじ>
d0030824_0552222.jpg1901年、シチリアのコレルオーネ村。ヴィトの父、アントニオ・アンドリーニの葬儀が行われていた。彼は地元のマフィア、ドン・チッチオを侮辱したことで殺されたのだ。そして、復讐を誓った兄も葬儀の最中に殺されてしまう。母親と共にチッチオの元を訪れるが、チッチオはまだ9歳のヴィトすらも復讐に来ることを恐れ殺そうとする。しかし、母親の体を張った機転と村人の協力により、ヴィトはアメリカに逃げ延びるのだった。
1958年、ネバダ州タホ湖。ヴィトが亡くなり、マイケル(アル・パチーノ)が組織を引き継いでから5年。ファミリーはこの地に移っていた。ラスベガスのカジノから収入があるためだった。
マイケルの邸宅では息子アンソニーの初聖体式の祝いが盛大に開催されていた。その最中、マイケルはかつてのヴィトの様に持ち込まれてくる様々な問題に対処していた。
そこにやってきたのはネバダ州の上院議員ギーリーで、ファミリーが手に入れたカジノホテルの賭博ライセンスについての話をしにきていた。
しかし、ライセンス料に法外な価格を設定し、マイケルはこれをつっぱねて交渉は決裂してしまう。
さらに厄介な問題が持ち上がっていた。妹のコニー(タリア・シャイア)が離婚したばかりなのに、またマイケルの意にそぐわない男を連れてくる。
次にクレメンザの死後に縄張りを得たフランク(マイケル・V・ガッツォ)がやってきた。彼は縄張りについてロサトd0030824_0553062.jpg兄弟と揉めており、戦う姿勢を崩さない。ロサト兄弟のバックには、かつてヴィトと仕事をしていたハイマン・ロス(リー・ストラスバーグ)がいた。
ロスを信用するマイケルは、フランクに事を収めるように言うが話はこじれてしまう。
その夜、マイケルは寝室でマシンガンによる襲撃を受けるのだった。


<作品解説>
シリーズものとして、2作連続アカデミー賞に輝いた傑作です。
物語は前作から5年後、そして若き日のヴィトが描かれていきます。
1つの作品でアル・パチーノとロバート・デ・ニーロが出演している作品は、これ以外に「ヒート」しかないという意外な事実(不仲が噂されていましたが、実は仲がいいらしい)。
それはさておき、前作からキャストがほぼ引き継がれており、世界観をかっちりと固めているのが見事です。
さて、前作はマイケルが新しいドンになるまでの過程を描いていますが、本作はファミリーの成り立ちとマイケル一家の崩壊という相反するものが同時に描かれていきます。
前日譚と後日譚が交互になりますが、映像が大きく変わるので混乱することはありません。ただ、話が切れてしまうので一瞬展開がわからなくなったりして。
本作でのポイントはマイケルの冷酷さにあります。ファミリーの長として頑張り続けても、少しずつ家族の心がわからなくなり、自分の求めるものと家族の求めるものに差違が出てくることに気が付きません。
常に家族のことを考えていた父親ヴィトとの違いがハッキリと現れてきます。
ファミリー=家族、もしくはファミリー=組織なのか、この考え方の違いによりマイケルの苦悩が大きくなっていきます。
前作にあったような緊張感が薄くなり、ゴッドファーザーとしての人間性を主眼にした物語は、新たな面白さを見せてくれますね。

<見どころ>
冷静沈着であった筈のマイケルが様々な問題により、激高します。
この怒り方がなんともいえない。
そして、背が比較的低いアル・パチーノですが、存在感により大きく見えます。

<出演者>
アル・パチーノをはじめ、前作に引き続いて登場した出演者たちは相変わらず見事。
本作ではロバート・デ・ニーロがアカデミー助演男優賞を受賞しました。しわがれた声を含め動きなど前作のマーロン・ブランドを研究している演技が素晴らしい。

<総評>
個人的には1作目が好きですね。
あの緊張感がたまらない。
本作はかなり重厚ではあるんだけど、落ち着きすぎた感じもします。
なにはともあれ、見事な作品です。

<関連作品>
ゴッドファーザー
ゴッドファーザーPART II
ゴッドファーザーPART III

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by syosei7602 | 2009-08-16 23:59 | ヒューマン/ドラマ
クライマーズ・ハイ
d0030824_14594158.jpg『CLIMERS HIGH』 日本/2008
監督:原田眞人
出演:堤真一 堺雅人 尾野真千子 高嶋政宏 山崎努
遠藤憲一 田口トモロヲ 堀部圭亮 マギー 滝藤賢一
皆川猿時 でんでん 中村育二 螢雪次朗 野波麻帆
西田尚美 小澤征悦


公開時コピー
命を追った、
あの夏。


当時、地方新聞の記者として御巣鷹山日航機墜落事故を取材した小説家、横山秀夫の同名小説の映像化。
監督は「魍魎の匣」の原田眞人。
出演は「山のあなた 徳市の恋」の堤真一、「ジェネラル・ルージュの凱旋」の堺雅人、尾野真千子、「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」の高島政宏、「おくりびと」の山崎努、「クローズ ZERO II」の遠藤憲一、「余命1ヶ月の花嫁」の田口トモロヲ、「ザ・マジックアワー」の堀部圭亮、「私は貝になりたい」のマギーなど。

<あらすじ>
d0030824_14595283.jpg1985年8月12日。群馬、北関東新聞の記者・悠木(堤真一)は、販売部で「山に登ろう会」の安西(高島政宏)と共に谷川岳の衝立岩への登頂を予定していた。
まさに出発しようと会社を出る寸前、羽田発大阪行の日本航空123便がレーダーから消失したとの一報が入る。消失現場は長野県と群馬県の県境付近、乗員乗客あわせて524名が乗っていた。
すぐさまに報道体制に入り、悠木はワンマン社長の白河から全権デスクを命ぜられる。
局長(中村育二)、次長(蛍雪二郎)、部長(遠藤憲一)達の圧力や部下との軋轢、さらに他社との駆け引きをd0030824_1459594.jpg視野にいれながら奔走する悠木。
尾巣鷹山には、県警キャップの佐山(堺雅人)と報道班の神沢(滝藤賢一)を派遣するが、未だに無線を装備していないために、ろくに連絡を取ることもできなかった。
時を同じくして、悠木に安西がクモ膜下出血により意識不明になったとの知らせが入り…。


<作品解説>
航空機事故としては史上最大の規模となり、何人かの著名人が亡くなった事でも有名です。
事故の原因はボーイング社による圧力隔壁の修理不十分による垂直尾翼の破損とされています。
また、発生時間が夕方、険しい山のために墜落現場の特定が遅れたり、現場が凄まじい有様だったことは各報道によって逐一伝えられている通りです。
さて、本作は報道側の視点であり、事故を伝える立場として描かれています。事故の情報が如何にして精査され、報道されていくかという過程、そして世代交代の過渡期における新聞社内の混乱、確執が中心になっています。
あくまでも人間関係の話であり、墜落事故はそのきっかけに過ぎません。ただ、この事故が及ぼした影響はとても大きく、それは報道する側まで巻き込んだということでしょう。
気になったのが本編とは関係ないエピソードがうまくリンクしていなかったり、これだけの事故なのに、全権デスクの悠木が会社を何度か離れてしまうところ。これでは知らぬ間に記事の扱いが決定していても文句はいえません。
登場人物の個性がかなり立っているので、これは良かった。出演者の熱演のおかげです。
全体的にはおもしろいのに、ちょっとした違和感を感じてしまうのが残念です。
なお、NHKのテレビドラマ版がかなりの良作とのこと。
機会があれば見てみたいですね。

<見どころ>
堺雅人演じる佐山が事故現場をリアルな記事にして持ってきます。
その記事が読み上げられるシーンが本作の静かなピークでしょう。

<出演者>
堤真一、堺雅人は文句なしにうまい。
そして、尾野真千子の地味ながら味のある演技、遠藤憲一の存在感、珍しくヒール?の山崎努など、出演者がバランス良くまとまっています。
何気に映画出演の多い堀部圭亮、見事です。
序盤の高島政伸、何を言っているかよくわかりませんでした…。

<総評>
エピソードを若干しぼりこんで、尺を短くすれば傑作になったでしょう。
出演者たちの熱演に救われています。
あくまでも日航機墜落事故をベースにした新聞社内でのドラマ、ということを頭にいれておけば面白い作品です。

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by syosei7602 | 2009-08-08 23:59 | ヒューマン/ドラマ
ゴッドファーザー
d0030824_22142653.jpg『THE GODFATHER』 アメリカ/1972
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:マーロン・ブランド アル・パチーノ ジェームズ・カーン
ジョン・カザール  ダイアン・キートン  ロバート・デュヴァル
リチャード・カステラーノ タリア・シャイア  スターリング・ヘイドン
ジョン・マーリー リチャード・コンテ アル・レッティエリ
受賞:アカデミー賞/作品賞・主演男優賞 他(1972)

今なお語り継がれるマフィア映画にして、ヒューマンドラマの傑作。
マリオ・プーゾの原作を「地獄の黙示録」のフランシス・フォード・コッポラ監督が見事に映像化。
全3部作、シリーズもので唯一、1作目、2作目ともにアカデミー賞を獲得した。
出演は「地獄の黙示録」のマーロン・ブランド、「オーシャンズ13」のアル・パチーノ、「ゲット スマート」のジェームズ・カーン、「ディア・ハンター」のジョン・カザール、「恋愛適齢期」のダイアン・キートン、「サンキュー・スモーキング」のロバート・デュヴァル、「ロッキー」シリーズのタリア・シャイアなど。

<あらすじ>
d0030824_22143361.jpg夏の日差しがまぶしいコルレオーネ家の屋敷では、末娘コニー(タリア・シャイア)とカルロ(ジャンニ・ルッソ)の結婚式が行われていた。その最中、ブラインドをおろした薄暗い部屋で一家の長であるドン・ヴィト・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が、友人達からの様々な頼み事を聞いては息子や部下たちに対応を割り振っていく。
程なくして、三男のマイケル(アル・パチーノ)が恋人ケイ(ダイアン・キートン)を伴ってやってくる。
軍人であり英雄のマイケルは決して父親の仕事には加わろうとせず、ケイもまたそんなマイケルを慕っていた。
ある日、麻薬ディーラーで危険な男ソロッツォ(アル・レッティエリ)が、ヴィトに仕事の話を持ちかけてくる。しかし、ヴィトーは麻薬を扱うことで政界の人脈が無くなることを危惧し、それを丁寧に断る。
長男のソニー(ジェームズ・カーン)は時代が変わったと言って、前向きの姿勢を見せていたことから、ソロッツォはヴィトさえ始末すれば取引ができると考える。
クリスマスが近づいたある日、自らが経営するオリーブオイルの会社を出たところでヴィトは5発もの銃弾を受けて倒れてしまう。
その頃、マイケルはケイと一緒に買い物を楽しんでいた。d0030824_22144018.jpg街を歩いている最中、ケイがヴィト暗殺未遂が書かれた記事を見つけ、マイケルは急ぎ屋敷へと戻る。
ソロッツォの背後にはタッタリア・ファミリーがあり、やがてニューヨークの他のファミリーも動き出していた。
一命をとりとめたヴィトに代わって、ソニーが指揮を執るが抗争は激化する一方だった。


<作品解説>
映画史に燦然と輝く傑作です。
コッポラ監督の手腕がいかんなく発揮され、さらに出演者たちの実に見事な演技によって、ほとんど隙の無い作品といえるでしょう。
続編は2作ありますが、3作目はどちらかというと外伝的な話で考えていたそうです。
本作の見事な点はキャスティングもさながら、シナリオ、カメラワーク、美術、音楽といくつも挙げることができますが、アカデミー賞では8部門にノミネート、うち3部門のみの受賞となったのは意外という他ありません(主演男優賞のマーロン・ブランドは受賞拒否!)。
さて、本作はマフィア映画のスタンダードを築いたといっても過言ではなく、この作品以降は類似したものが多数作られました。
しかし、マフィアという組織の残酷さ、壮絶な抗争シーン、駆け引き、家族愛等々、語り尽くせないほどに凝縮されたこのストーリーを越えるものは未だに無いといえます。
主人公のマイケルは、父親をそれほど快くは思っていませんが、狙われたことにより逆襲を考えます。この逆襲を言い出すシーンの手前に緊張感あふれる駆け引きが存在し、結果として自らマフィアとしての才能に目覚めてしまう…本作の肝になりますが、マイケルを演じるアル・パチーノの熱演が素晴らしい。
ただ、時間軸が些か飛んでしまったりするところが少し残念…それすらも出演者の老けメイクや演技でカバーさせてしまうのが恐ろしくもあります。
余談ですが、さすがに40年近く前なのでリマスター版がオススメです。
ブルーレイで見ると、映像がかなりクリアになっていて、細部に渡るまで楽しめます。

<見どころ>
これについては最初と最後のマイケル、としか言えません。
つまり間も残さず見ないとダメってことですね。

<出演者>
我が儘で有名、そして当時落ち目だったマーロン・ブランドが復活したきっかけです。
序盤から終盤に至るまでの老け具合が凄すぎます。
アル・パチーノはとにかく格好いい。当初はロバート・レッドフォードが考えられていたそうですが、イタリアのマフィアにそれはなし…ということでコッポラ監督の一押しとなりました。
ジェームズ・カーン、ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァルなど、名助演が勢揃い。
言うことはありません。

<総評>
これほどのパワーを持った作品は、近年見られません。
まあ、ストーリーは重いし、男臭い映画です。
それらを差し引いても、濃厚なストーリーは見ていて飽きません。
相当に長い映画ですが、一度は見ることをオススメします。

<関連作品>
ゴッドファーザー
ゴッドファーザーPART II
ゴッドファーザーPART III

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by syosei7602 | 2009-07-28 22:09 | ヒューマン/ドラマ
クワイエットルームにようこそ
d0030824_1272128.jpg『WELCOME TO THE QUIET ROOM』 日本/2007
監督:松尾スズキ
出演:内田有紀 宮藤官九郎 蒼井優 りょう 中村優子
高橋真唯 馬渕英俚可 筒井真理子 宍戸美和公
平岩紙 塚本晋也 徳井優 妻夫木聡 大竹しのぶ
声:伊勢志摩


公開時コピー
わたしは ここ で
生まれ変わるのだ


芥川賞候補になった同名小説を、著者である「恋の門」の松尾スズキが自ら映像化。
出演は「監督・ばんざい!」の内田有紀、「魍魎の筺」の宮藤官九郎、「百万円と苦虫女」の蒼井優、「西の魔女が死んだ」のりょう、「ストロベリーショートケイクス」の中村優子、「感染列島」の妻夫木聡、「遠くの空に消えた」の大竹しのぶなど。
主題歌はLOVES.の「Naked Me」。

<あらすじ>
d0030824_1273291.jpg28歳のフリーライター、佐倉明日香(内田有紀)は、目覚めると見知らぬ部屋で手足を拘束されていた。
驚く明日香の元にやってきたのは看護士の江口(りょう)と医師の松原(庵野秀明)たち。
その部屋はクワイエットルームと言われる保健室で、明日香のいる病院は女子専用の隔離病棟だったのだ。
なんとか拘束を解かれたものの、担当医と同棲相手の鉄雄(宮藤官九郎)双方の同意がないと退院できないと言われる。
病棟に来なければいけない記憶も原因も思い浮かばない明日香だったが、アルコールと薬の過剰摂取によって運ばれてきたと言われ、さらに自殺の可能性があると言われる。
その事実を否定する明日香。しかし、退院できない故にd0030824_1274288.jpg入院患者の「食べたくても食べられない」ミキ(蒼井優)や、元AV女優で過食症の西野(大竹しのぶ)といった面々と出会い、少しずつ隔離病棟の不条理な世界を理解していく。
そんな時、売れっ子放送作家でもある鉄雄が来られなくなり、鉄雄の子分であるコモノ(妻夫木聡)がやってくるのだが…。

<作品解説>
どうしても異質の世界とも言うべき「精神病棟」をコメディタッチに描いた作品。
松尾スズキのぶっとんだ世界観…と思ったら、実は意外とまともな作品で、コメディというにはちょっと厳しいものがあります。いや、笑えるところもあるけど、テーマがテーマなだけに結構ブラックな展開ですね。
内田有紀の9年ぶりの主演作ながら、よくもまあここまでダークなテーマを選んだなぁと、思わず感心しちゃいます。
さて、世間的にはどうしても色眼鏡で見てしまいがちな精神病院。
主人公の明日香はオーバードーズで記憶がぶっとんで運ばれてきます。
自分がなぜ運ばれてきたのか、なぜこの場所にいなければならないのか、自分にはするべき仕事があるのになぜ…等々、明日香は疑問だらけで悩みます。
しかしその悩みの大半は「ここにいる人と自分は絶対に違う」という考え。
実はこの考え方には根拠なんて何一つなく、自分がまともであるということを他人に証明するのは、思っている以上に難しいことです。
本作のテーマはまさにその部分にあり、明日香は他の入院患者と接していくことで自分に内包されている闇の部分を探り出していきます。
この探り出す部分が明確になるシーンはすなわちクライマックスであり、かなりヘビーな内容。
人によっては受け付けないシーンですが、実は本作のストーリーが全て社会の縮図であり、決して離れられないしがらみなわけです。
全体の出来はかなり馬鹿げたシーンが多いのですが、なかなか深いところを突いた作品です。

<見どころ>
入院患者や医師、その他の脇役に色々と有名な人たちが登場しています。
クライマックスの記憶が繋がるシーンはかなりきてますね…。

<出演者>
内田有紀、かなり好きな女優です。
いやもう「時かけ」からこの人のショートヘアが目に焼き付いて…それとは関係なく好演してます。
クドカンは個性爆発。いつも気になりますが、歯は治した方が良いかと。
蒼井優はいつものファニーフェイスから、眉毛をキリッと揃えて髪を編み込んでいるので大分雰囲気が違いました。それでさらに演じ切っちゃうところが凄い。
りょうは意外と見せ場が少なく、1人笑いに徹した妻夫木聡に持ってかれた感。
妻夫木聡にはもっとこういう役をしてほしいですね。
大竹しのぶはもう、濃いです。
怖い女優さんだなぁ~。

<総評>
監督の松尾スズキの個性が発揮されているので、人によっては受け付けないでしょう。
ただし、意外と丁寧に描かれていたり、単なるコメディとしてではなくヒューマンドラマとしても完成度は高いので、思った以上に楽しめる作品です。

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by syosei7602 | 2009-02-25 23:57 | ヒューマン/ドラマ
青いパパイヤの香り
d0030824_202375.jpg『THE SCENT OF GREEN PAPAYA』 フランス・ベトナム/1993
監督:トラン・アン・ユン
出演:トラン・ヌー・イェン・ケー リュ・マン・サン
トルゥオン・チー・ロック グェン・アン・ホア トラン・ゴック・トゥルン
ヴォン・ホイ
受賞:カンヌ国際映画祭/カメラ・ドール ユース賞(1993)
セザール賞/新人監督作品賞(1993)

村上春樹のベストセラー小説「ノルウェイの森」の実写を監督するトラン・アン・ユンの初劇場作品。
フランス・パリ郊外にセットが作られて撮影された。
出演は「シクロ」「夏至」のトラン・ヌー・イェン・ケー他、ほぼ全員がフランス在住のベトナム人であり、映画初出演となる。

<あらすじ>
d0030824_1382655.jpg1951年、ベトナム・サイゴン。
10歳になるムイ(リュ・マン・サン)がある家庭に下働きとして雇われていく。
その家の父親(トラン・ゴック・トゥルン)は、琵琶をたまに奏でるだけで何もせず、家計はもっぱら母親(トルゥオン・チー・ロック)が布地屋を営んで支えていた。
他に長男、次男、三男に祖母、そして家政婦のティー(グエン・アン・ホア)がいた。
ティーはムイに、家事の仕方を教え日々が過ぎていく。
d0030824_1384182.jpgある日、長男が友人のクェン(ヴァン・ホア・ホイ)を連れてくる。ムイはクェンに憧れを抱くのだった。
そんな時、父親が有り金を全部もって消えてしまう。祖母は母親が悪いと言い、母親はなんとか子供達を養おうと、お金を工面して生活を支え続けていたが…。


<作品解説>
全編フランスで撮影されたという、異色のベトナム映画です。
何気ない日常を描き、主人公ムイの成長していく様を描いているだけ、という実にシンプルな作り。
さて、実に淡々と進んでいって何もないような(というか本当に何もない)ストーリーが終始するんですが、このアン・ユン監督、エロいです。
なんていうんですかね、ヌードとかそういう直接的なエロじゃなくて、女性の艶めかしい部分というか、その撮り方が非常にうまい。
フランス映画だから官能的なのか…そんな枠を越えたうまさです。
舞台もセット撮影とは思えないほどに良くできています。
少し残念だったのが、音楽の選曲でしょうか。
なんだかサスペンスドラマみたいな曲が多用されていて、映像の雰囲気とは少しずれている気がしました。
非常に淡々とした中でリアリズム溢れる映像となっていますが、人によってはただ退屈なだけかもしれません。

<見どころ>
言うまでもなくエロチシズム溢れる映像です。
日常の中に差し挟まれる艶っぽさ、心象風景の描写は見事です。

<出演者>
10歳のムイを演じたリュ・マン・サンはとてもかわいい子役だったんですが、20歳を演じたトラン・ヌー・イェン・ケーはちょっと違うよなぁ…と。
本作の後に監督と結婚して、その他の作品にも出ている女優です。
その他の出演者たちもほとんどが初出演なのに、うまかったですね。
セリフがそれほど多くないのも良かったのかも。

<総評>
「ノルウェイの森」の映画化ですっかり有名なった同監督ですが、果たしてどうなるのか…。
本作に続いた「シクロ」でも高い評価を得ていますが、それらがベトナムを舞台にしたから出来たことであるのも否めないでしょう。
それはさておき、本作における演出の見事さは見ておいて損はないでしょう。

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by syosei7602 | 2009-02-17 23:59 | ヒューマン/ドラマ
夕凪の街、桜の国
d0030824_1171835.jpg『夕凪の街、桜の国』 日本/2007
監督:佐々部清
出演:田中麗奈 麻生久美子 吉沢悠 伊崎充則 中越典子
粟田麗 金井勇太 田山涼成 藤村志保 堺正章
受賞:ブルーリボン賞/主演女優賞(2007)



公開時コピー
生きとってくれて ありがとう

こうの史代の同名原作コミックを「出口のない海」の監督、佐々部清が映像化。
出演は「犬と私の10の約束」の田中麗奈、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争の麻生久美子、「着信アリ2」の吉沢悠、「出口のない海」の伊崎充則、「おろち」の中越典子、「砂時計」の藤村志保、「寝ずの番」の堺正章など。

<あらすじ>
d0030824_1215241.jpg●夕凪の街
原爆投下から13年後の広島。
母親のフジミ(藤村志保)と2人で暮らす皆実(麻生久美子)は、ある日会社の同僚である打越(吉沢悠)から告白される。
しかし、原爆で家族を失って生き残ってしまった後悔から、打越の想いをうまく受け止められなかった。それでも幸せを感じた皆実だったが、体調不良で倒れてしまう。
それは原爆症の始まりだった…。
●桜の国
現代、東京。
父親・旭(堺正章)と弟・凪生(金井勇太)と共に暮らす石川七波(田中麗奈)。
七波は、職を引退した父親が長距離電話をかけたり、突然どこかに行って帰ってこないことを心d0030824_122332.jpg配し、凪生に相談していた。
ある夜、 再び出かけた父親の後を尾行した七波は駅で偶然、小学生時代の友人・東子(中越典子)に出会う。東子の機転によって旭の行き先がわかるが、なぜか東子も一緒に行動することに。
旭は広島行きの長距離バスに乗り、2人もそのまま尾行を続けることになるが…。


<作品解説>
公開時、話題になっていた作品です。
既に戦後から60年以上経ち、その記憶も忘れられつつありますが、本作はそんな記憶や歴史を知るための要素が十分に詰め込まれています。
原作は柔らかいタッチの絵柄が特徴で、映画のストーリーはほぼ完全といって良いくらいに原作をトレースしてあります。
違うのは各パートのラストと「桜の国」での追憶箇所くらいですが、大幅な改変ではなく、あくまでも原作に沿った形の演出になっています。
さて、本作はあらすじにも書いたように、2つのパートに分かれています。
「夕凪の街」は原爆で家族を失い、やがて自ら原爆症を発症してしまう主人公・皆実と会社の同僚である打越の恋模様。家族の絆が原爆と2人の恋を通して描かれる切ないストーリーです。
特にこのパートのラストの言葉は、原作同様とても苦しいものです。
「桜の国」は、現代。戦争という言葉がとても遠い国のものであるかのような日常風景です。
主人公の七波は、ごく普通の女性ですが父親の不振な行動を追っていくうちに、自分の家族、そして人との繋がりを意識し、広島で起きた出来事を追体験していきます。
この追体験部分はもう少し抑えても良かったんじゃないかな?とも思うのですが、コミックでは描ききれなかった部分ではあるし、何よりも「現代」と「戦後の広島」のリンク部分になるので、効果は大きいですね。
柔らかく美しい映像、その中に盛り込まれた戦争の悲劇と切なさが見事に描かれた傑作と言っていいでしょう。

<見どころ>
「夕凪の街」での戦後の再現性は見事です。
そして先にも書きましたが、麻生久美子演じる皆実が最後に放つ言葉は、強烈な印象を残していきます。
「桜の国」では、原爆症という言葉の重みがずっしりと伝わってきます。

<出演者>
細面の美女・麻生久美子…個人的にすごく好きな女優だったんですが、結婚しちゃったなぁ。
それはさておき、元々演技に定評がある人でしたが、目の輝きがしっかりとした印象を受けました。
吉沢悠も単なる男前じゃなく、好演。
田中麗奈はかなり強い顔つきというか、独特なイメージがありますが、この人もなんだかんだでうまい。
脇を固める堺正章、藤村志保といったベテランの演技も見逃せません。

<総評>
原作も非常に良いんですが、映画となった本作はやはり実際の映像として描いている分、印象が深くなります。
ひとつ、本作を見るにあたって注意したいのが、決して「お涙頂戴」ではないということ。
戦争映画というと、「硫黄島」2部作のようなものを想像しがちですが、戦争で一番被害を受けるのは結局、民間人であり、その無念の想いというのは今まであまり描かれてはいなかった部分です。
セリフひとつひとつを良く噛みしめて見るのがいいですね。

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by syosei7602 | 2009-02-12 23:48 | ヒューマン/ドラマ
ヘブンズ・ドア
d0030824_092718.jpg『HEAVEN'S DOOR』 日本/2009
監督:マイケル・アリアス
出演:長瀬智也 福田麻由子 長塚圭史 大倉孝二 和田聰宏
黄川田将也 吉村由美 土屋アンナ 薬師丸ひろ子 田中泯
三浦友和



公開時コピー
ふざけんな、神様

日本でも人気の高いトーマス・ヤーン監督の「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」のリメイク。
監督は「鉄コン筋クリート」のマイケル・アリアス。
出演は「真夜中の弥次さん喜多さん」の長瀬智也、「L change the WorLd」の福田麻由子、「容疑者Xの献身」の長塚圭史、「デトロイト・メタル・シティ」の大倉孝二、「地下鉄(メトロ)に乗って」の田中泯、「陰日向に咲く」の三浦友和など。
主題歌はオリジナル作品の元ネタともなったボブ・ディランの名曲「KNOCKIN’ ON HEVEN’S DOOR」をアンジェラ・アキが日本語カバー。

<あらすじ>
d0030824_094048.jpg好き勝手に生きてきた28歳の青山勝人(長瀬智也)は、自動車工場から解雇される。その時渡された健康診断の結果から、病院で検査を受けると脳腫瘍で余命3日と宣告されてしまう。
入院初日の夜、勝人は先天性の疾患と骨肉腫で余命1ヶ月の14歳の少女・白石春海(福田麻由子)と出会い、前の患者が残していったテキーラを飲むことに。
「天国では海の話をするんだ」という勝人の言葉に「海を見たことがない」と答える春海。
勝人は酔った勢いで春海と海を見に行こうと言う。
d0030824_095428.jpg病院を抜け出した2人の前にはドアキーがかかっていないマセラティが停めてあり、彼らは乗り込んで走り出してしまう。
しかし、その車は謎の企業K3ホールディングの社長・小久保(長塚圭史)が社員2人にあるものを運ばせていたものだった。

<作品解説>
個人的にオリジナルがとても好きで、リメイクすると知って「日本でできるのか!?」という疑問を持ち続けていました。
日本は海に囲まれているから、はっきり言うと成り立たないのでは?と思っていたのと、あのコメディアクションたっぷりの要素を消化できるのかという心配があり続けていたり…。
何よりもオリジナルは純粋な男同士のバディムービー。リメイクは片方が14歳の少女。
うーん、ミスマッチ?と思いつつ、見てみると意外なほどに良かったというのが正直なところです。
さて、本作はオリジナルと同じく余命わずかな主人公2人が各地で騒ぎを起こしつつ、ひたすら海を目指すというストーリー。
本作ではそのストーリーを若干ふくらませた感じにしてあるんですが、大きな変更点はありません。相違点を挙げると、主人公の青山(オリジナルではマーチン)の生活が少し語られる、2人を追うのがギャングから意味不明な企業に変更、追跡してくる企業の社員がベテランと若造でコント的ではない、など。
カメラワークはなかなか秀逸で、アリアス監督ならではの演出が差し挟まれます。
舞台が日本ということで、日本的なツッコミはありつつも、あえてそういった点は無視しちゃうのがいいですね。

<見どころ>
全てラストに集約されます。
こればっかりはそれ以上言えないですね。

<出演者>
実はかなり演技派である長瀬智也。ジャニーズの中でも意外な位置にいるのがTOKIOだと思うんですが、この人はもっと主演張ってもいい人です(ジャニーズ・トップグループのあの人よりも遙かにいい)。
福田麻由子については多分初めてマジマジと見るんですが、ちょっと田中麗奈っぽい顔つきで印象に残ります。同年代の子役の中ではうまいですね。
悪役を演じるのは長塚圭史…うーん、目つきが怖い!悪役やらせたらすごいな。
大倉孝二と田中泯のコンビはオリジナルとは違いますが、割とはまってました。
警察の捜査責任者を演じた三浦友和なんていつの間にか相当オッサンです。
昔の二枚目からは大きくはずれてました(笑)。

<総評>
傑作のリメイクだけに心配していましたが、ストレートにアレンジしてくれたのが嬉しい限り。
「鉄コン筋クリート」はいまいちのれなかったんですが、個人的に本作は結構好きです。
テーマ曲のアレンジ(邦訳)については、邦画ということでありでした。
リメイク作品としてオススメです。

<関連作品>
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア (オリジナル)
ヘブンズ・ドア (リメイク)

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by syosei7602 | 2009-02-07 22:51 | ヒューマン/ドラマ
めがね
d0030824_1543539.jpg『めがね』 日本/2007
監督:荻上直子
出演:小林聡美 市川実日子 加瀬亮 光石研 もたいまさこ
橘ユキコ 中武吉 荒井春代 吉永賢 里見真利奈
薬師丸ひろ子



公開時コピー
何が自由か、知っている。

「かもめ食堂」で海外からも高い評価を得た荻上直子監督によるドラマ。
出演は「かもめ食堂」の小林聡美、もたいまさこ、「嫌われ松子の一生」の市川実日子、「それでもボクはやってない」の加瀬亮、光石研など。
主題歌は大貫妙子。

<あらすじ>
d0030824_154577.jpg春先の南の島の空港。
プロペラ機が到着し、めがねをかけた女性が降り立つ。彼女は迎えの人々に一礼すると去っていった。同じ飛行機でやはりめがねをかけた女性・タエコ(小林聡美)が巨大なトランクを持って降りてきた。
トランクを引きずりながら、地図を頼りに民宿ハマダに辿り着く。
彼女を迎えたのは宿の主人であるユージ(光石研)と飼い犬のコージだった。
d0030824_1551661.jpgしかし、ユージはタエコをもてなす間もなく歓迎会があるといって出て行ってしまうのだった。
次の朝、タエコが目覚めると布団のそばにサクラ(もたいまさこ)がおり、朝の挨拶を受けて驚く。
その日から、タエコはサクラを中心とした人々のちょっと奇妙なペースに巻き込まれていくのだった。

<作品解説>
終始スローなテンポで流れる作品です。
都会からやってきたタエコは、シーズンオフの民宿ハマダの唯一の客なんですが、やってきた目的は特にあらず。
一方、同じ飛行機に乗っていたサクラは毎年春になってくるとやってきて、島の人々になぜか慕われています。島に観光地はなく、あえてすることと言えば「たそがれる」。
つまり、本作はひたすらたそがれる登場人物たちが出てくるのみで、明確な終着点が存在しません。
おもしろいかと言われると…登場人物たちのちょっとしたセリフまわしに含まれるユーモアが救いといったところでしょうか。
しかし、それ以外には何もないし、哲学的な話があるわけでもない。
メインの登場人物たちが眼鏡を掛けているだけ。
ただ思ったのは、もたいまさこが妙にねぇ…なんか宗教っぽいのが今ひとつ。

<見どころ>
終始、美しい風景と心地よい波の音。
劇中では語られていませんが、与論島なんですね。

<出演者>
小林聡美がなんだか若々しく感じられます。
市川実日子は眼鏡があんまり似合わなかったかも。
光石研や加瀬亮ははまってます。
もたいまさこは…うーん、この人のちょっと睨み付ける顔は本気で怖い。

<総評>
主人公タエコが徐々になじんでいくところからがようやくまともに見られます。
だけど、どうも作品全体のゆるさに反して、胡散臭さが漂う。
ぶっちゃけて言えば、体操はいらなかったし、出迎えのシーンも蛇足に思えます。
途中に出てくるマリンパレスの下りがあやしいだけに、控えて欲しかった。

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by syosei7602 | 2008-05-10 23:59 | ヒューマン/ドラマ
大いなる遺産
d0030824_13372.jpg『GREAT EXPECTATIONS』 アメリカ/1998
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:イーサン・ホーク  グウィネス・パルトロー ハンク・アザリア
クリス・クーパー アン・バンクロフト ロバート・デ・ニーロ
ジョシュ・モステル ジェームズ・キスナー ラクエル・ボーディン
キム・ディケンズ


公開時コピー
欲望が 運命の 扉を ひらく

チャールズ・ディケンズ原作の同名作品、4度目の映画化。
舞台は80、90年代へと変更されている。
監督は「トゥモロー・ワールド」のアルフォンソ・キュアロン。
出演は「アサルト13 要塞警察」のイーサン・ホーク、「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」のグウィネス・パルトロー、「ニュースの天才」のハンク・アザリア、「キングダム/見えざる敵」のクリス・クーパー、「G.I.ジェーン」のアン・バンクロフト、「グッド・シェパード」のロバート・デ・ニーロなど。

<あらすじ>
フロリダの田舎に住む10歳の少年フィンは両親に先立たれ姉と暮らしていた。絵の才能に恵まれ、スケッチに事欠かない。ある日、海に隠れていた脱獄囚(ロバート・デ・ニーロ)を見つけ、成り行きから彼を助ける。
それから程なくして、姉の恋人ジョー(クリス・クーパー)と共に庭整備の仕事して行った大富豪ディンズムア婦人(アン・バンクロフト)の家で、婦人の姪エステラという美しい少女と出会う。ディンズムア婦人はフィンを姪の遊び相手に指名するのだった。さらに姉は出て行ってしまい、姉の代わりにジョーが彼を養っていた。
やがて成長したフィン(イーサン・ホーク)とエステラ(グウィネス・パルトロー)だったが、エステラはある日を境にフィンに何も告げずにヨーロッパの学校へと去ってしまう。ショックを受けたフィンは絵と婦人の元へ行くこともやめ、漁師として生活していた。
それから数年、彼の元にラグノ(ジョシュ・モステル)という弁護士が現れ、匿名の人物からのはからいでニューヨークで画家として個展を開き、成功させてくれるという。
半信半疑だったフィンは、数年ぶりに婦人の元へ訪れて後押しを受けるのだった。

<作品解説>
「クリスマス・キャロル」でも有名なディケンズの代表作です。
元々はイギリスが舞台ですが、本作は舞台を現代のアメリカに移して映像化…原作に忠実という意味では1946年のモノクロ作品ということになります。
さて、本作は主人公フィンが出会った脱獄囚、頭のおかしいディンズムア婦人、そして姪の美しい少女エステラとの関係により、極めて不可思議な人生を送る物語です。
しかし、フィンはエステラをいくら思っても高嶺の花、すべてをあきらめた時にやってきた成功へのチャンス。
上流社会、エステラとの再会、すべてが劇的に描かれていきます。
かなりご都合主義な展開とあまりにもパターンとしてありがちな為に、描き方が若干甘く感じられてしまう。それを補うのが平凡さを失わないフィルを演じたイーサン・ホークと、ミステリアスなエステラを演じたグウィネス・パルトローです。
出演者それぞれがはまっているため、作品としての深みを演技で付けていく…キュアロン監督ならではのカメラワークや、サントラの秀逸さも相まってなかなかの作品に仕上がっています。
映画化は4度目と書きましたが、実はサイレント時代やテレビ版も含めて実に7度も映像化されています。有名なのは本作と1946年版(アカデミー賞3部門受賞)となりますが、99年のテレビ版はシャーロット・ランプリングやヨアン・グリフィスが出ているので気になるところです。

<見どころ>
特にグウィネス・パルトローの官能的なシーン…オールヌードでタバコを吸うシーンなんてかなりエロティック。

<出演者>
イーサン・ホークとグウィネス・パルトローの作品はそれほど見たことないんですが、本作は見事でした。特にイーサン・ホークがなまっちろい感じから漁師になる様は「大人になったぞ!」といった感じが強く出ていて良かった。
グウィネス・パルトローは艶やかな演技が官能的過ぎます。
アン・バンクロフトのいかれた感じや、若干置いてきぼりを食らった感じのあるデ・ニーロは相変わらずインパクト強し。

<総評>
「大いなる遺産」というタイトルが訳として適当なのか微妙ですね。
とはいえ、現代版としてほどよいアレンジを加えた良作なので、押さえておくべき1本といえるでしょう。

<関連作品>
大いなる遺産 (1917)
大いなる遺産 (1934)
大いなる遺産 (1946)
大いなる遺産 (1974/TV版)
大いなる遺産 (1989/TV版)
大いなる遺産 (1998)
大いなる遺産 (1999/TV版)

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by syosei7602 | 2008-03-17 23:10 | ヒューマン/ドラマ
ボルベール <帰郷>
d0030824_0501097.jpg『VOLVER』 スペイン/2006
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス カルメン・マウラ ロラ・ドゥエニャス
ブランカ・ポルティージョ ヨアンナ・コボ チュス・ランプレアベ
アントニオ・デ・ラ・トレ
受賞:カンヌ国際映画祭/女優賞・脚本賞(2006)
ヨーロッパ映画賞/監督賞・女優賞・音楽賞・観客賞(2006)

公開時コピー
ママ、話したいことが
ヤマほどあるの。
女たち、流した血から、花咲かす。


「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督が自身の故郷を舞台に、母、娘、孫娘の3人の家族関係を描いたヒューマンドラマ。
出演は「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」のペネロペ・クルス、「マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾」のカルメン・マウラ、「海を飛ぶ夢」のロラ・ドゥエニャス、スペイン映画界の名女優ブランカ・ポルティージョ、スペインの新進女優ヨアンナ・コボなど。

<あらすじ>
d0030824_0564229.jpg火災で両親を亡くしたライムンダ(ペネロペ・クルス)と姉のソーレ(ロラ・ドゥエニャス)は、ライムンダの娘パウラ(ヨアンナ・コボ)と共に故郷の母親の墓を掃除したあと、伯母のパウラ(チュス・ランプレアベ)の家に寄る。すでに現在と過去が混同し、目が不自由な伯母だったがなぜか何不自由なくひとり暮らしをしていた。近所に住む友人アグスティナ(ブランカ・ポルティージョ)が、世話をしてくれると言ってくれたお陰で、3人はマドリードに戻るのだった。
d0030824_0565122.jpg家に帰ったライムンダだったが、夫のパコ(アントニオ・デ・ラ・トレ)が失業したと聞いて愕然とする。さらに次の日、パウラがパコに襲われそうになり、誤って刺し殺してしまった。困惑する彼女はなんとかパコの死体を始末しようとするが、そんな時ソーレからパウラ伯母が亡くなったとの報せが届く。

<作品解説>
ペネロペ・クルスの非常に美しい姿と、どこかユーモラスでミステリアスなストーリー展開が話題になった作品です。
過去のしがらみが残る故郷から離れて暮らすライムンダは夫と娘の3人暮らし、しかし娘に関係を迫った夫は娘によって殺されてしまいます。このシーンを見ると、サスペンスの始まり?と思うんですが、実はそんなことがなかったりして若干拍子抜け。されど、そういう血なまぐさい話が実は家族にも秘められており、シュールなんだけどリアルで生々しく、ヒューマンドラマとしての枠組みをしっかりと見ることができます。
さて、本作は女性が中心の物語にもかかわらず男性から見てもかなりおもしろい。
美術的なセンス、女優陣の好演、ひとつ一つのシーンにこだわりが見られると言っても過言ではないでしょう。2006年のオスカーは「ディパーテッド」が受賞したけど、個人的に言わせてもらえばこちらが断然上です。
難を言えば、ペネロペ・クルスが綺麗すぎること。姉、母親、娘と彼女が結びつくイメージを構築するまで時間がかかります。
そういう意味では若干もったいない作品ですね。

<見どころ>
なんといってもペネロペ・クルスの美貌…まあ、これは女優さんの持っている容姿でしかないんだけど、たとえば涙を流すシーンなんかとても良い。
流れる涙と潤む目の違いがまさしく見どころなのです。

<出演者>
ペネロペ・クルスのグラマラスな美しさを引立てるのが脇を固める女優陣です。
こう書くと非常に安っぽいんだけど、ペネロペ演じるライムンダは些か自己主張のハッキリした「美人然」としたイメージのために、バランスが良いですね。
姉を演じるロラ・ドゥエニャスや娘役のヨアンナ・コボも手堅い演技で見せてくれます。
そして、なんといってもカルメン・マウラとブランカ・ポルティージョがいてこそです。

<総評>
いわゆるミニシアター系の作品となりますが、「リトル・ミス・サンシャイン」と言い、万人受けするおもしろい作品が最近は増えましたね。
ペネロペ・クルスの美しさを見るだけでも価値がありますので、オススメです。

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by syosei7602 | 2008-03-09 23:59 | ヒューマン/ドラマ