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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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カテゴリ:ヒューマン/ドラマ( 71 )
華麗なるギャツビー
d0030824_5234421.jpg『THE GREAT GATSBY』 アメリカ/2012
監督:バズ・ラーマン
出演:レオナルド・ディカプリオ
トビー・マグワイア キャリー・マリガン
ジョエル・エドガートン アイラ・フィッシャー
ジェイソン・クラーク アミターブ・バッチャン
エリザベス・デビッキ アデレイド・クレメンス
マックス・カレン カラン・マッコーリフ
ケイト・マルヴァニー


公開時コピー
その名はギャツビー
男の憧れ、女の理想
その人生は――【嘘(ミステリー)】


F・スコット・フィッツジェラルドが1925年発表し、その後、英語で書かれた20世紀最高の小説の1つとされた同名小説、5回目の映画化。
日本における知名度は村上春樹の小説「ノルウェイの森」に登場することでも有名。
監督はゴージャスな映画といえばこの人!なバズ・ラーマン。
出演は演技が熟しつつあるレオナルド・ディカプリオをはじめ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートンの豪華俳優陣。
すばらしく豪華な衣装や舞台など、映像美が際立っている。

<あらすじ>
時代は1920年代、好景気に沸くアメリカ・ニューヨーク。
証券会社に就職し、ニューヨーク郊外に移りすんだ青年ニック(トビー・マグワイア)。海を挟んだ向かいの屋敷には友人のトム(ジョエル・エドガートン)と妻でニックのいとこであるデイジーが暮らしていた。
そして、ニックのささやかな住居の隣には宮殿ともいえる豪邸が建ち、夜な夜な豪華絢爛なパーティーが繰り広げられている。
豪邸に住んでいるのはジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)という謎めいた青年だった。誰もが彼の素性を知らず、パーティーが開かれる理由すらも知らなかった。
そんなある日、ニックのもとにジェイからの正式な招待状が届く。
ジェイと対面したニック。そんな彼に、ジェイは噂ではない自らの本当の生い立ちを語りはじめる。
そして、ジェイにはある思惑があったのだが…。
d0030824_5235737.jpg

<総評>
1920年代といえば好景気に沸き、いわゆるバブルの様な時代(29年に世界恐慌でいろんなものが紙切れに…)。原作者のフィッツジェラルドは20年代に躍進した小説家であり、本作もその頃のアメリカが描かれています。
原作は読んだのですが、覚えているのはラストくらいなもんで…まあ、訳が古かったので読みづらかったという事もあるものの、印象に残った小説ですね。
さて、本作は夜な夜な乱痴気騒ぎなパーティーを繰り広げる大富豪の青年ギャツビーとその友人であり客観視する立場となったニック、そして人妻デイジーの物語。いわゆるメロドラマなわけです。
ギャツビーという人物はいろんな謎を持っており、金の出どころもパーティー開催の理由も、そして出自すら不明という怪しい人物。
ニックはそんなギャツビーに興味を持ち、半ば確信犯的に彼の想いを叶えようとしてしまう。
描かれているのは虚飾の中にある真実や愛だったりするわけで、まあ総括していえば「苦労知らずの金持ちなんてクソだ」ってことですかね。
ラーマン監督による演出は手堅く、物語が進むに連れて映像の彩りが少しずつ褪せていく=登場人物達の心象をわかりやすく描いています。
ただしかし、ラストはなんだかもう少し、心情的な演出があっても良かったのでは…と思いましたが、あのアッサリ感もまた良しなのかも。
出演陣ではディカプリオはやっぱりうまいな、と。少し笑えるシーンもあるんですが、滅多にコメディな演技をしない彼がやるとまあ、おもしろい。
トビー・マグワイアはプレーンな立ち位置というか、少し田舎くさい役は「スパイダーマン」で培われたんですかねぇ。
キャリー・マリガンは相変わらずかわいい。この人って日本人受けするよなとか適当なこと思ってますが(笑)。
まあ、お世辞にも後味の良い話とは言い難いので、好きな人は好きな映画といえるでしょう。

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by syosei7602 | 2013-07-06 23:59 | ヒューマン/ドラマ
グランド・マスター
d0030824_3201091.jpg『THE GRANDMASTER』 香港/2013
監督:ウォン・カーウァイ
出演:トニー・レオン チャン・ツィイー
チャン・チェン マックス・チャン
ワン・チンシアン ソン・ヘギョ
チャオ・ベンシャン ユエン・ウーピン
ラウ・カーヨン チョン・チーラム カン・リー




公開時コピー
どれだけ愛を失えば、
頂点に立てるのか。


映画界のオシャレ番長、ウォン・カーウァイ監督がブルース・リーの師匠である武術家イップ・マンの人生を描いた伝記作品。
ヒットしたドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリーズのように実話を基にしたフィクションではなく、概ね史実に基づいた構成となっている。
出演はカーウァイ作品には欠かせないトニー・レオン、もう1人の主演兼ヒロイン役のチャン・ツィイー、共演にチャン・チェン、マックス・チャン、ワン・チンシアンなど。
美しい映像が特長的だが、物語が散逸した印象は否めない。

<あらすじ>
1930年代の中国。八卦掌の宗師、ゴン・ルオメイ(ワン・チンシアン)は引退を決意し、武術界南北統一の後継者探しを始める。第一候補は弟子のマーサン(マックス・チャン)だったが、ルオメイの娘で奥義六十四手を受け継ぐパオセン(チャン・ツィイー)も名乗りを上げる。
しかし、ルオメイが指名したのは南の詠春拳の宗師であるイップ・マン(トニー・レオン)だった。宝森は武術家が集まる妓楼にマンを呼び出し、各流派の宗師と対決させ、ルオメイ自身もマンと対決する。
一方、後継者に選ばれなかったマーサンはルオメイに対し、恨みを募らせていた。さらに、パオセンもまた諦めきれず、妓楼にマンを呼び出し勝負を挑むのだが…。
d0030824_3194172.jpg

<総評>
ドニー・イェン主演の「イップ・マン」はエンターテイメントを追求した作品ならば、本作はあくまでも大河ドラマ的。物語の骨子は伝記的ながら様相はメロドラマである。
イップ・マンはブルース・リーの師匠として有名であり、近年では前述のシリーズがヒットしたことで注目されるようになったわけです。
このイップ・マンという人、大枠の生涯語るなら資産家の息子であり、拳法の達人でしたが日本軍の侵攻によって故郷の佛山を追われ、香港へ。その際、妻子を故郷に置いてきてしまい生涯会うことはありませんでした。
また本作でマンと関わりがあるゴン家の八卦掌は独特の動きが非常に美しい拳法ながらも本作では詠春拳以上に見せ場を作ります。
そして物語中盤で登場するカミソリが使うのは八極拳。接近単打の拳法としては非常に強力であり、詠春拳、八卦掌とも違う力強い戦いを見せます。
さて、物語は南北統一を引き継いだイップ・マンがパオセンとの勝負で惹かれあい、その後、戦争によって故郷を追われるところから大きく動き出します。
豊かな生活から一転して貧しさの渦中にあるマン、日本軍の配下になったマーサンと彼を仇として狙うパオセン。そのパオセンと一瞬の邂逅を果たすカミソリ。
マンの伝記的な物語はあくまでもベースに過ぎず、実はパオセンの復讐劇、そしてマンとパオセンの敬愛とも言うべきドラマが中心。カミソリはほとんど関係なかったりして…入れる必要があったかどうかは微妙。
マンは妻子ある身なので、パオセンとの関係を危ういバランスに止めます。それはパオセンも同じ。
武術家同士でしかわかり合えなかった出会いと別れが描かれているのは間違いないんですが、総合的に見ると色々と中途半端です。
ただし、見どころはそれほど多くない拳法のシーン。序盤はそれなりに期待させる戦いのシーンが多かったんですがね…しかし、詠春拳のスピード、八卦掌の優雅な演舞、八極拳の荒々しさ。それぞれの拳法の持つ独特の動きや表現をしっかりと表したのは本作が初めてかもしれません(ただし、カメラワークの寄りすぎ感は如何ともしがたい…このカメラワークの良さが出たのは本当に最後)。
出演者はあえて老けメイクをせず、40代から60代くらいまでを演じています。トニー・レオンの落ち着いた演技、艶やかさのあるチャン・ツィイーと演技力に不足なし。
しかし…ウォン・カーウァイに歴史物は当てはまらなかった印象。
あえて言うならばラストの締め方はカーウァイにしか出来ないんだよな。それに終始しちゃうところが本作の魅力なのか残念なところなのか、見る人次第です。

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by syosei7602 | 2013-05-31 23:59 | ヒューマン/ドラマ
踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
d0030824_0225218.jpg『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 日本/2012
監督:本広克行
出演:織田裕二 深津絵里 ユースケ・サンタマリア
伊藤淳史 内田有紀 滝藤賢一 小泉孝太郎 北村総一朗
小野武彦 斉藤暁 佐戸井けん太 小林すすむ 甲本雅裕
水野美紀 真矢みき 筧利夫 小栗旬 柳葉敏郎
香取慎吾




公開時コピー
ついに、FINAL-。

TVシリーズから約15年の時を経て、ついに完結編となる劇場版第4弾。
監督、脚本は前3作に引き続き本広克行、君塚良一。
出演者では、前作では登場しなかった水野美紀、筧利夫、真矢みきなどもわずかな出番ながら登場している。新たなキャストとして犯人役に香取慎吾が出演。
また、深津絵里演じる恩田すみれの上司、中西警部補を演じた小林すすむの遺作となった。

<あらすじ>
湾岸所管内で「国際環境エネルギーサミット」が開催され、湾岸署員たちが警備に駆り出されている中、張り込みを無事に終えて戻ってきた青島(織田裕二)。その直後、サミット会場の前で男性が誘拐され、数時間後に射殺遺体となって発見される。
犯行に使われた拳銃は警視庁の押収物保管庫から持ち出されたものであり、警察上層部は警官による犯行と断定。湾岸署に特捜本部が設置され、鳥飼管理官(小栗旬)の元に情報は集められ、所轄捜査員は一切捜査に関われないという、異例の捜査態勢が敷かれる。
さらに第2の殺人事件が発生、青島は事件の裏側に隠された真実を求め、捜査を進めるが…。
d0030824_023591.jpg

<総評>
TVシリーズ全11話、スペシャル版(スピンオフ含む)計17話とまさしくモンスターシリーズとなった「踊る大捜査線」。クセのある登場人物達、刑事ドラマにリアリズムを組み込んだ構成、印象的なサウンドトラックと魅力を語ればきりがないほどに充実したシリーズでした。
正直、前作からどこまで続くんだろうと期待していたのですが、割とあっさりと完結編となったのは程よかったかもしれません。ただ、本シリーズが形骸化しなかった(まあ、映画3作目では危なかったけど)のはスピンオフの存在やシリーズの持つ軽快さ故かもしれません。
さて、ファイナルとなった本作、落としどころはどこに持ってくるのか、というのが注目すべき点だったわけですが結果として、非常に楽しめました。
本作の前にテレビ放映されたスペシャル版はかなりとっちらかった印象(脚本がちょっと…)だったんですが、さすがに完結編、様々な登場人物が意外な展開となる終わり方や警察を変えるという、青島と室井の約束ごとなど、綺麗にまとめあげています。
その一方で残念だったのは「踊る~」ならではの荒唐無稽さを無謀なシーンに変えてしまったり、犯人役を公開前にばらしてしまったりと勿体ない。そして、刑事だからできること、刑事ではないからできないことの線引きは欲しかった。
ストーリーの展開は良いし、相変わらずの小ネタやちょっとしたサービスなどは相変わらず情報量たっぷり。
それ故に中盤以降のシリアスな展開が引き立ち、緊張感はありました。
また、青島とすみれの微妙な距離感もきちんと描かれていて良かったですね。
作中で若干気になったのは音楽。元々このシリーズが参考にしていたのは「機動警察パトレイバー」。
その映画版で使用されていた曲になにやら似ているような…まあ、オマージュとして取り入れた様な感じも受けます。
出演者について、レギュラーはもはや言うことなく、青島役・織田裕二と室井役・柳葉敏郎のつながりが非常に色濃く出ていて最高でした。深津絵里だけが立ち位置として常に安定していますが、本作の変化は見どころのひとつ。そしてユースケ・サンタマリアは、佐戸井けん太、小林すすむと共に新しいスリーアミーゴスを結成、旧スリーアミーゴスとの対決がなかなかのもの。小林すすむが亡くなってしまったのは残念です。
前作から登場の小栗旬、ダーティーなイメージの方がうまい!
犯人役となった香取慎吾はいささか残念でした。確かにSMAPとしてビッグネームではあるんですが、もっとパンチのある俳優にシークレットとして登場して欲しかった。
総じてまとまっているんですが、もう少し盛り上がりのあるシーンが欲しかったのも事実。
それは15年続いたエンターテイメントとしての本作の当然成すべきことであった気もします。
しかし、常にほぼ同じキャスティングを続けた希有な作品として、実に見事なシリーズであり、楽しめた作品でした。

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by syosei7602 | 2012-09-19 00:17 | ヒューマン/ドラマ
宇宙兄弟
d0030824_121385.jpg『SPACE BROTHERS』 日本/2012
監督:森義隆
出演:小栗旬 岡田将生 麻生久美子 濱田岳 新井浩文
井上芳雄 塩見三省 益岡徹 森下愛子 吹越満 堤真一
中野澪 中島凱斗 バズ・オルドリン






公開時コピー
夢の続きを、始めよう。

小山宙哉の同名ベストセラーコミックの実写化。
監督はドキュメンタリー番組で経験を積み、「ひゃくはち」で高い評価を受けた森義隆。
JAXAの全面協力とNASAでの撮影、そしてロケット発射シーンの見事なCGなどが見どころ。
主題歌はコールドプレイ。

<あらすじ>
宇宙が好きな兄・ムッタ(中野澪)と弟・ヒビト(中島凱斗)はある夜、月に向かうUFOを目撃する。2人は一緒に宇宙に行こう、と約束する。
それから19年、31歳のムッタ(小栗旬)は、上司を頭突きしたことで勤めていた自動車会社をクビになり、再就職もままならない。
一方、ヒビト(岡田将生)は史上最年少でNASAの宇宙飛行士に選ばれ、世間の注目を浴びていた。ヒビトとの差に現実を見てしまったムッタだが、ある日彼の元に宇宙航空研究開発機構(JAXA)から宇宙飛行士選抜試験の書類選考通過の知らせが届く。
それはかつての約束を忘れたムッタに黙って、ヒビトが出したものだった。
ムッタはダメもとで2次試験へと向かうが…。
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<総評>
邦画の宇宙関連の映画というと、どうしてもSF要素が多く、むしろ本作のように真っ向勝負で宇宙を扱ったドラマは無いと言っていいでしょう。
原作はいまだに続刊しているため、どこまでを描くのか興味がありましたが、もともと1巻のみしか読んで後はアニメで見ているため結末がとても気になりました。
アニメ版はほぼ原作通りに展開していきますが、本作は時間的な制約のため、かなりの箇所が端折られています(金子・シャロンなどは登場しない)。
しかし、端折りつつもテンポ良く進むため飽きさせないストーリー展開となっています。
さて、宇宙飛行士を目指すムッタとヒビトが物語の中心なのはもちろん、JAXAの訓練シーンなどが随所に組み込まれており、宇宙好きとしても楽しめます。
また、NASAでの撮影やバズ・オルドリンの登場、「アポロ13」を意識したかのようなロケット発射シーンから月面シーンなどが見事で、邦画の規模としては見事なもの。
残念なのが伊東せりかや真壁ケンジといった主要人物の描き方が足りず、それは原作で補足といったところでしょうか。
ムッタ役の小栗旬はマンガのキャラクター的な若干オーバーな演技がピッタリ、ヒビト役の岡田将生もぴったりの配役でした。これはせりか役の麻生久美子、真壁役の井上芳雄も同様ですね。
堤真一は相変わらず手堅い演技、なによりもバズ・オルドリンの登場がびっくりです。
全体的に手堅くまとめられており、非常に楽しめる作品です。
本作を見る前に「アポロ13」やドキュメンタリーの「ザ・ムーン」「宇宙(そら)へ。」あたりを見ると、もっと楽しめるかもしれません。
オススメです。

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by syosei7602 | 2012-05-08 01:21 | ヒューマン/ドラマ
リアル・スティール
d0030824_6193856.jpg『REAL STEEL』 アメリカ/2011
監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン ダコタ・ゴヨ
エヴァンジェリン・リリー アンソニー・マッキー
ケヴィン・デュランド カール・ユーン
オルガ・フォンダ ホープ・デイヴィス





公開時コピー
「リアル・スティール」―。
それは、親子の絆が生み出す、“本当の強さ”。


ロバート・ゼメキス、スティーヴン・スピルバーグなどが製作総指揮を務め、「ナイト・ミュージアム」のショーン・レヴィがメガホンをとった家族愛の物語。
リアルなロボット達の描写が秀逸だが、ストーリーの結末は大方の予想通りになってしまうのが少し残念。
それでも、巧みな演出でディズニー映画らしい作品となっている。

<あらすじ>
人間同士が戦う格闘技の時代が衰退し、ロボットがリングで格闘する近未来。
元プロボクサーで、今はロボット格闘技に金をつぎ込むチャーリー(ヒュー・ジャックマン)は、その計画性の無さからあちこちで借金をしてはなんとか生活する日々。
そんなある日、彼の元に昔の恋人が亡くなり、赤ん坊の時以来会っていない11歳のマックス(ダコタ・ゴヨ)をひと夏の間、預かることになる。
何かと食って掛かるマックスに辟易しながらも、高性能なロボットを手に入れて再び戦いに挑むチャーリーだったが、いつもの計画性の無さで敗北してしまい、そんなチャーリーを見てマックスは苛立ちを募らせる。
帰り道、チャーリーはパーツをかき集めるため、ロボットの廃品置き場に忍び込むことに。
ついて来たマックスはそこで、ATOMという旧世代の小さいなロボットを見つける。見るからにオンボロだったが、マックスはATOMに備わっている特別な機能に気がつき、チャーリーを説き伏せてロボット格闘技に挑戦するのだが…。
d0030824_6194862.jpg

<総評>
「チャンプ」と「ロッキー」が元ネタの王道パターンと言ってしまえばすべて終わってしまう…わけじゃないのが、本作のいいところですかね。予告編見ただけで、わかってしまうようなストーリーとタカをくくったら最後、それでも泣けてしまうのがこの手の作品なのは間違いないです。
それはさておき、人より大きめのロボット達というより、ロボットを操作して戦う格闘技が市民権を得てしまった近未来が舞台ですが、ロボット以外に近未来感は無くて(笑)、むしろ現代にロボットだけが登場したような世界なわけです。それでも違和感を感じないのが、今の世界にロボットが身近になりつつあるからでしょうか。
さて、落ちぶれた元ボクサーのチャーリーは、猪突猛進的な性格、いうなれば後先考えずに突っ走るため、たとえ優勢でも劣勢になるという勝負力の弱さを持っています。ロボットの写真を撮るだけでお金をせびろうとしたり、強いロボット=勝てると思い込んでばくち的な戦いを挑んだり、息子を鬱陶しがったりとろくでもない父親の典型です。
そんな父親を見るに見かねつつ、自らの主張を曲げない息子のマックスは賢く、ATOMというロボットの特異性に気がついてロボット格闘技の世界に足を踏み入れます。
本作は父親であることの難しさ、親を選べない息子の不運を描きつつ、それがロボット格闘技を通して徐々に改善していく物語なわけですが、賢いマックスに嫌味が無いのがいいですね。
この手の作品でありがちなのが、とことんアホな親父と小生意気な子供という構図が観客にとって感情移入できないラインで描かれてしまうところなんですが、本作はそれがない。
作品としてはチャーリー目線なのに、観客の目線はマックスというのがおもしろいのです。
そして、目玉はロボット格闘技。
これが見事!本当にありそうなロボットデザインがすばらしく、もう1人の主役ともいえるATOMがなんともいえない雰囲気なのです(これは作品上、「不気味の谷」を排除した結果かも?)。
ATOMが少し困ったような、切ない表情なのに、戦いのシーンではなにかが違う。
落ちぶれた元ボクサー、力の無い子供、旧世代のロボットという関係性がそうさせるのか…これが変にかっこよいロボットだったらダメなわけですよ。
ATOMが戦うシーンは思わず力が入り、応援したくなってしまう。
そして親子愛、泣きどころ十分なクライマックスはベタにいいんだよなぁ。
ヒュー・ジャックマンはどことなく軽そうな感じがぴったり!
子役のダコタ・ゴヨが名演、この子はいいですね~。
「LOST」シリーズのエヴァンジェリン・リリーをはじめてみましたが、この女優はステキな感じです。
作品としてはベタベタな展開の物語ですが、全体の質は高くて面白い。
128分と少し長めですが、飽きずに楽しめる作品です。

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by syosei7602 | 2012-01-02 06:19 | ヒューマン/ドラマ
深呼吸の必要
d0030824_1501936.jpg『深呼吸の必要』 日本/2004
監督:篠原哲雄
出演:香里奈 谷原章介 成宮寛貴 金子さやか
久遠さやか 長澤まさみ 大森南朋 北村三郎
吉田妙子






公開時コピー
あたしで、いいんだ。

「月とキャベツ」「小川の辺」など、ジャンルを問わず作品を手がける篠原哲雄監督によるヒューマンドラマ。
タイトルは詩人の長田弘の同名詩集から採用された。
音楽はMy Little Lover。
大ヒット作となった「世界の中心で、愛をさけぶ」の長澤まさみが掛け持ちで出演していたが、日焼けをしないよう長袖姿になっている。

<あらすじ>
2月、沖縄のある離島。強い日差しの中、船に乗って5人の男女、立花(香里奈)、池永(谷原章介)、西村(成宮寛貴)、川野(金子さやか)、土居(長澤まさみ)がやってくる。彼らはサトウキビの収穫のバイトの為にやってきた“キビ刈り隊”だった。5人を出迎えたのは、キビ刈り隊の常連の田所(大森南朋)と、雇い主の夫婦、平良夫妻(北村三郎・吉田妙子)。
翌朝、5人はサトウキビ畑に連れて行かれる。そこには約7万本のサトウキビ畑が広がり、それを35日間で刈り取ることになる。
ド素人の彼らは田所に刈り取り方を教えて貰うが、慣れない作業にもたつき遅々として進まない。
さらに、先輩ヅラして偉そうな田所に不器用な西村が不満をぶつけ、さらにハードな農作業に川野が文句を言い始める。
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<総評>
実に淡々とした作品です。特に原作もなく、5人の若者が優しい平良夫妻のもとでサトウキビを刈っていくだけの物語。
5人の男女となると、恋愛模様を期待してしまいますが、本作にはそういった描写は皆無です。
この割り切り方が作品全体の淡々とした流れをさらに緩やかにしているのですが、変わって描かれるのは広大なサトウキビ畑に対する序盤の絶望感、先輩ヅラしている田所への不平不満といった負の感情です。
そもそも5人については、それぞれの背景が必要最低限にしか語られません。
この必要最低限の語りが再現シーンすらなく、ただ言葉で語るのみというシンプルさ。
しかし、その語りにはそれぞれが抱える悩みや問題が凝縮されています。
本作のおもしろさは、それらの悩みや問題を誰かが解決することではなく、それぞれが受け入れる姿勢を描いたところにあるわけです。
その中である意味、一番楽天家なのが大森南朋演じる田所。
先輩面して、相手の気持ちを考えずにズケズケとものを言う…しかし、彼の言うことは実は正論であったり、仕事に対する真摯さでもある。
それを鬱陶しいと思う成宮寛貴が演じる西村や金子さやか演じる川野は、離島に来れば世間の喧噪や悩みから逃れられると考えていたわけです。
人と人とが関わるのはどこにいっても同じ、それをどう受け止めるか、そんなシンプルな疑問を静かに、そして丁寧に描ききった良作です。
また、香里奈や谷原章介、そして長澤まさみといった今は売れっ子の俳優達の丁寧な演技、そして平良夫妻を演じる北村三郎と吉田妙子の暖かい演技や、物語の途中で入ってくる久遠さやかの清々しさなど見どころは十分。
余談ですが、長澤まさみや「世界の中心で、愛をさけぶ」の撮影と掛け持ちしていたが、沖縄料理の食べ過ぎで体重増加したため、ダイエットすることになったとか。
それはさておき、ラストの爽やかさは沖縄ならではの魅力にあふれています。
少し疲れたときにオススメ。

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by syosei7602 | 2011-09-28 22:19 | ヒューマン/ドラマ
ニュー・シネマ・パラダイス
d0030824_033612.jpg『NUOVO CINEMA PARADISO』
イタリア・フランス/1989
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン
サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ
アニェーゼ・ナーノ、プペラ・マッジオ
レオポルド・トリエステ、アントネラ・アッティーリ
エンツォ・カナヴァレ、イサ・ダニエリ
レオ・グロッタ、タノ・チマローサ、ニコラ・ディ・ピント
受賞:アカデミー賞/外国映画賞(1989)他

当時弱冠29歳のトルナトーレ監督が描き出した、映画ファンに送る感動のヒューマンドラマ。
アカデミー賞他、カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリなどを受賞し、今なお根強い人気を誇る珠玉の名作。エンニオ・モリコーネによる音楽は、日本でもCMに使用されることが多い。
後に主人公の後日談が入った完全版が公開されるものの、ストーリーの意味合いが変わってしまったため、賛否両論となった。

<あらすじ>
映画監督サルヴァトーレ(ジャック・ペラン)は、30年間帰っていない故郷の母親(プペラ・マッジオ)から、アルフレード(フィリップ・ノワレ)の訃報を聞く。
時は第二次世界大戦中、シチリアの小さな村ジャンカルドで母と幼い妹と暮らし、トト(サルヴァトーレ・カシオ)と呼ばれていた彼は、村唯一の映画館パラダイス座に行っては映画を楽しんでいた。
映写技師アルフレードは、そんな彼を追い払いながらも、ある事件を境に仲良くなる。
トトはアルフレードから、映写機の使い方を教えて貰い、幼いながらも1人で映画を映せるまでになっていく。
そんなある日、トトの目の前でアルフレードに悲劇が訪れる。
d0030824_136421.jpg

<総評>
いつか見よう…と思って、早数年。絶版となったブルーレイをヤフオクで買った直後に、低価格で再販…みたいなことになったりして。しかし、名作は金額じゃないのです。
物語はシチリアの小さな村で育ったサルヴァトーレの少年時代(愛称トト)、恋人エリスとの関係を描いた青年時代がパラダイス座を中心に描かれていきます。
トトの葛藤やアルフレードの親心、そして旅立ちまでが描かれていますが、本作の中心はやはりトト=サルヴァトーレの人生そのもの。
映画見たさにお金を使い込んで、母親に激しく殴られたり、燃えやすいフィルムで小火が起きたりと、サルヴァトーレの人生には常に映画があります。
しかし、アルフレードはそんな彼に「映画のような人生はない」といって聞かせる…逆に言えば、人生そのものに対して映画は比較にもならないといえるわけですが、アルフレードのその人生観や考え方は結果としてサルヴァトーレに成功を与えていきます。
本作の良さは人から学ぶことのおもしろさ、失恋の痛みなど人生に縮図が凝縮されています。
それを彩るのは31作にも及ぶ劇中内で上映された映画の数々。
序盤はラブシーンがカットされる映画たち、時代が移り変わりそれは解禁され、カラーになり、そして映画という娯楽は廃れていく…しかし、トトは映画監督として出世しているという矛盾が人生のおもしろさを物語っていますね。
主人公の少年時代を演じたサルヴァトーレ・カシオとアルフレード役のフィリップ・ノワレのやりとりは微笑ましく、そして、トトの恋人を演じたアニェーゼ・ナーノがとても美しい。
本作は何気ないただ1人の人生を追ったものですが、その何気なさこそが魅力。
一度は見ておくべき作品です。

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by syosei7602 | 2011-06-22 01:27 | ヒューマン/ドラマ
英国王のスピーチ
d0030824_2122452.jpg『THE KING'S SPEECH』 イギリス・オーストラリア/2010
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース ジェフリー・ラッシュ
ヘレナ・ボナム=カーター ガイ・ピアース ティモシー・スポール
デレク・ジャコビ ジェニファー・イーリー マイケル・ガンボン
ロバート・ポータル エイドリアン・スカーボロー
受賞:アカデミー賞/作品賞・主演男優賞・監督賞他(2010)

公開時コピー
英国史上、
もっとも内気な王。


TV映画「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」で高い評価を受けたトム・フーパー監督によるノンフィクションベースのヒューマンドラマ。
出演は「シングルマン」のコリン・ファース、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジェフリー・ラッシュ、「アリス・イン・ワンダーランド」のヘレナ・ボナム・カーター、「ベッドタイム・ストーリー」のガイ・ピアース、「ハリー・ポッター」シリーズのティモシー・スポールなど。

<あらすじ>
d0030824_2123632.jpg英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)の次男、ヨーク公アルバート王子(コリン・ファース)は幼い頃から吃音に悩み、人前に出ることを苦手としていた。
1925年、大英帝国博覧会の閉会式で、ジョージ5世の代わりにスピーチを務めることになったアルバート。
しかし、吃音でスピーチは散々な結果になってしまう。
妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)の勧めで専門家の治療を受けるものの、全て失敗に終わる。
エリザベスは藁にもすがる思いで、スピーチ専門の言語聴覚士ローグ(ジェフリー・ラッシュ)の元を訪れ、仮d0030824_212476.jpg名を使っての治療を依頼するが、ローグは自分のやり方でしか請け負わないと断ってしまう。
エリザベスは仕方なしに身分を明かし、アルバートを伴って再びオフィスを訪れる。ローグは自分の名前であるライオネルと、アルバートの家族のみが使うニックネーム・バーティで呼び合うことを希望し、治療を始めるのだった。


<作品解説>
本年度、見事オスカーに輝いたヒューマンドラマです。史実や治療法は脚色されながらも、わかりやすさと歴史的背景を丁寧に描いており、その上で出演者達の好演も相まって良作になっています。
ヨーク公アルバート王子、つまり後のジョージ6世は幼少の頃から左利きとX脚の矯正をさせられ、その精神的負荷から重度の吃音症になったと言われています。
さて、生来から体の弱かったアルバート王子は、運の悪いことに父親が亡くなった後に即位した兄エドワード8世の奔放な性格に振り回される形で、ジョージ6世として即位します。
本作は即位してからの一番重要なスピーチまでが描かれるわけですが、言語聴覚士のローグのユニークな治療法を受けつつ、責務を負う事への不安を隠さない人間くささが描かれています。
王室の中というのはマスコミにも明かされない部分が多数ありますが、その中で起きる人間模様は万国共通…ただ王室に生まれたと言うだけで負わなければいけない責任の重さ、それを癒すのは家族であったり、ストレス発散の悪口だったり、当たり前のことを丁寧に描くことで、表舞台でのスピーチの重要性を強調しているわけですね。
派手さがない作品ですが、ひとつ一つのエピソードをきっちりと繋げることで、飽きることなく最後まで楽しめます。

<見どころ>
治療法については創作が混ざっています。
しかし、そのアイディアはおもしろく、表現の仕方もユニーク。
ラストのスピーチは緊張感にあふれ、コリン・ファース演じるジョージ6世の熱演が光ります。

<出演者>
コリン・ファースの吃音の演じ方が秀逸、実際のジョージ6世とは似ていませんがやはりラストの演技が素晴らしかった。
いぶし銀のジェフリー・ラッシュはいいですねぇ。どことなく胡散臭さを残しながら、淡々とアドバイスしてみたり、慌ててみたり…その中にあるふてぶてしさが実によいです。
ヘレナ・ボナム=カーターは久しぶりに普通?の役柄。
献身的かつ利発なエリザベスを演じきっています。
ガイ・ピアースは好きな俳優のひとりなのですが、やはり印象を残しますね。

<総評>
普通に見られたら本当に良い映画だと思うのですが、鑑賞中に腹痛になり、痛みを我慢しながら(たまに意識が途切れた…)で、印象的なシーンをいくつか逃してしまいました。
それでも良い映画だと認識できたので、きっと本当にいいんだろうなぁ…と思ってみたりして。
まともな体調でもう一度見直したいというのが、正直なところです。

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by syosei7602 | 2011-03-06 23:59 | ヒューマン/ドラマ
ウォール・ストリート
d0030824_1610100.jpg『WALL STREET: MONEY NEVER SLEEPS』 アメリカ/2010
監督:オリヴァー・ストーン
出演:マイケル・ダグラス シャイア・ラブーフ ジョシュ・ブローリン
キャリー・マリガン イーライ・ウォラック スーザン・サランドン
フランク・ランジェラ オースティン・ペンドルトン ヴァネッサ・フェルリト
シルヴィア・マイルズ チャーリー・シーン


公開時コピー
欲望は、罪なのか。

1984年に大ヒットしたオリヴァー・ストーン監督の代表作「ウォール街」を、監督自ら手がけた続編。
また、主演には前作と同じくマイケル・ダグラス。
出演は「トランスフォーマー/リベンジ」のシャイア・ラブーフ、「ミルク」のジョシュ・ブローリン、「17歳の肖像」のキャリー・マリガン、「ニューヨーク、アイラブユー」のイーライ・ウォラック、「ラブリーボーン」のスーザン・サランドンなど。
カメオ出演で前作の主人公だったチャーリー・シーンが登場している。

<あらすじ>
d0030824_162088.jpg2008年、かつてウォール街のフィクサーとして君臨していたゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)がインサイダー取引で8年の懲役刑を終えて出所する。
一方、ウォール街の若手金融マン、ジェイコブ(シャイア・ラブーフ)は若くして成功を収め、非営利のニュースサイトを手がけるゲッコーの娘ウィニー(キャリー・マリガン)と共に暮らしていた。
そんなある日、ジェイコブの勤め先の投資銀行が市場の風説の影響で株価が大暴落し、自己再建不能な状態に陥ってしまう。さらに、ジェイコブの恩人でもあり経営者だったルーが自殺してしまう。
d0030824_163097.jpgジェイコブは、その噂の出どころがウォール街のフィクサーとなっていたブレトン(ジョシュ・ブローリン)であることを突き止める。
そして、金融界への警鐘を鳴らす出版をして講演中だったゴードンに接触を図り、ウィニーとの仲を取り持つ代わりにブレトンへの復讐計画を練り始めるのだった。

<作品解説>
言うまでもなく、名作となった前作のまさかの続編。
アメリカにおけるサブプライム・ローンの破綻を軸に、近年の株取引、投資のあり方を描きながら、前作の主人公ともいえるゴードン・ゲッコーのその後を描いた作品でもあります。
経済、金融の映画は前作のあとに亜流がほとんど無く、もはや元祖とも本家ともいえる定位置になっているわけです。あえて、その定位置を揺るがしかねない挑戦となった本作ですが、描き方は前作とほぼ同じといっていいでしょう。
さて、若手金融マンのジェイコブは、恩人の死をきっかけにして恋人の父親であるゲッコーに近づきます。
8年の刑期を終えたゲッコーには既に家族がおらず、資産もありません。栄光は過去のものとなっていますが、そのカリスマ性は衰えていません。
各銀行の無謀な投資、サブプライム・ローンの破綻と物語が繋がり、ジェイコブは仇となるブレトンを狙う…前作との違いは、主人公であるジェイコブがすでに成功しており、その能力の高さからヘッドハンティングされるほど。
つまり、前作のバドのように成り上がりを目指しているのではなく、あくまでも信念ありきの人物像が描かれているわけです。
しかし、彼もいくつかの悩みを抱えているわけで、それがやはりお金の問題となっています。
物語は当然、金融関連となるのですが、アメリカの抱える金融問題がただ単にウォール街だけの問題ではないことを表しています。
ゲッコーは金融界から離れているからこそ、客観的な視点でそれらを見据えた動きをしていく。
おもしろいのはゲッコーが当事者ではなく、ジェイコブを指示する立場であること。すでに反面教師であるゆえのジェイコブへの接し方にポイントがあるわけです。
ただし物語全体としては、前作の焼き直しといった趣があり、目新しさを感じられないのが残念です。

<見どころ>
ゲッコーのしたたかさもおもしろいのですが、ジェイコブがすでに高い能力を持って、それを使いこなすのがいいですね。
そしてその上を行く、ゲッコー。
サブプライム・ローンの破綻もわかりやすい。

<出演者>
マイケル・ダグラス、前作のふてぶてしさを忘れていない演技力はさすがです。
シャイア・ラブーフはひさしぶりに見ましたが、相変わらず細いなぁ…うまいですけどね。
ジェイコブの恋人ウィニーを演じるキャリー・マリガンですが、シャイアとの組み合わせは高校生みたいな感じが…(笑)。
男前なジョシュ・ブローリン、バイクに乗る姿もカッコイイ。この人も良い演技してくれます。
そして、前作の主人公を演じたチャーリー・シーンも登場。
ちょっと嬉しいですね。

<総評>
作品としてのレベルは前作に劣りますが、続編としては良かったんじゃないでしょうか。
良くも悪くも現代的なエンディングは、ゲッコーをダークヒーローに仕立ててしまったのは勿体ないですね。

<関連作品>
ウォール街 (1作目)
ウォール・ストリート (2作目)

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by syosei7602 | 2011-02-26 23:59 | ヒューマン/ドラマ
ウォール街
d0030824_1422329.jpg『WALL STREET』 アメリカ/1984
監督:オリヴァー・ストーン
出演:マイケル・ダグラス チャーリー・シーン ダリル・ハンナ
マーティン・シーン ハル・ホルブルック テレンス・スタンプ
ショーン・ヤング シルヴィア・マイルズ ジェームズ・スペイダー
ジョン・C・マッギンレー ソウル・ルビネック ジェームズ・カレン
受賞:アカデミー賞/主演男優賞(1987) 他

「プラトーン」に並んでオリヴァー・ストーン監督の代表作となり、アメリカでも経済・金融などで引き合いに出されるほどの傑作。
2010年に続編「ウォール・ストリート」が公開された。
出演は「ウォール・ストリート」のマイケル・ダグラス、「ビッグ・バウンス」のチャーリー・シーン、「キル・ビル」シリーズのダリル・ハンナ、「ディパーテッド」のマーティン・シーン、「マジェスティック」のハル・ホルブルック、「ゲット スマート」のテレンス・スタンプ、「ブレードランナー ファイナル・カット」のショーン・ヤングなど。

<あらすじ>
d0030824_1423360.jpg証券会社の営業マン、バド(チャーリー・シーン)は、貧しい生活から抜け出して出世する夢を見ていた。
業界のフィクサーであり、投資銀行家の大富豪ゲッコー(マイケル・ダグラス)に気に入られようと必死だったが、とりつく島もない。
そんなある日、ブルースター航空に勤める父親カール(マーティン・シーン)から、会社に関する内部情報を聞く。ブルースター航空はかつて事故によって株価が大きく下がっていたが、その事故の原因が会社にないことが証明されたというものだった。
事前情報を手にしたバドは、インサイダー情報をゲッコーに伝える。
ゲッコーは、バドを気に入って何かと目を掛けるが、他に情報を持たないバドは、預かった金の投資に失敗しd0030824_1424276.jpg損をしてしまう。
ゲッコーはバドに最後のチャンスとして、金融界の宿敵ワイルドマン(テレンス・スタンプ)の動向を探るように命令する。
バドはワイルドマンをスパイして情報を伝え、やがて彼とゲッコーは家族に近い関係にまでなるのだが…。


<作品解説>
続編「ウォール・ストリート」を見る前の予習として、実は初めて見た本作。
もはや巨匠となったオリヴァー・ストーン監督、主演のチャーリー・シーンの代表作として、非常に内容の濃い傑作です。
もう一人の主人公といえるゴードン・ゲッコーはウォール街で悪名を馳せた実在の投資家アイヴァン・ボウスキーがモデルとなっており、その強欲振りが克明に描写されています。
この時代に本作を見ると、株式投資のあり方などがわかりやすく、時代背景に関係なく楽しめますね。
さて、当時は意外と薄給だった証券会社のサラリーマン、バド・フォックスは出世を夢見ては幾度と無く失敗し、父親にお金を借りる始末。
当時の年収が500万から600万…普通に考えたら、現在でもある程度の余裕を持って暮らせる年収なのですが、投資家の損を被せられたり、家賃が高いなど生活が厳しい状態です。
そこで、ウォール街のフィクサー、ゲッコーを頼りに徐々にのし上がっていきます。
この過程でインサイダー取引など、投資に置ける裏の行動がありますが、当時としては割と普通だったとか。
バドとゲッコーはある意味、師弟関係になりますが、その後はパートナーとして互いに財産を築いていきます。
その後、バドは父親の勤めるブルースター航空の再建に向けて、株の買い占めを始めようとゲッコーと共に画策するわけですが、本作の重要な点がここにあります。
株の買い占めによる企業乗っ取りは合法ですが、そこに悪意があれば合法であっても批判的な立場に立たされます。それすらも無視すれば、大金を掴み、出世ができる…続編でも言われていますが、「倫理観の欠如」をこれほど見事に描いたものはないでしょう。

<見どころ>
今となっては古くさくなったパソコンの数々、株取引市場の様子など、どこか懐かしく感じます。
それでいて、株式取引の裏側、ゲッコーとバドの関係など人間ドラマとしての見どころは十分。
また、非常にテンポの良いストーリーです。

<出演者>
主人公バドを演じたチャーリー・シーンは当時、売れっ子でした。今ではTVドラマが中心となってしまいましたが、続編でも少し出ています。
マイケル・ダグラスは渋みを利かせた強欲なゲッコーを好演。
見事、オスカーに輝きました。
バドの父親役には、チャーリー・シーンの父親マーティン・シーン。親子の会話がなんとなく微笑ましい。
また、ヒロインを演じたダリル・ハンナがかなり綺麗ですが、こちらはなんとラジー賞。
続編で物語の序盤、キーマンとなったルーをハル・ホルブルックが演じています。
この辺りのキャスティングもいいですね。

<総評>
人間ドラマとしても高い評価を受けた本作ですが、株の取引などがかなりわかりやすく説明されており、ある意味教材としても使えますね。
オリヴァー・ストーン監督の作品は、ものによって非常に長くダラつく場合があるのですが、本作はよくまとめられており飽きさせません。
続編も含めて見ることをオススメです。

<関連作品>
ウォール街 (1作目)
ウォール・ストリート (2作目)

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by syosei7602 | 2011-02-23 23:59 | ヒューマン/ドラマ