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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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耳をすませば
耳をすませば_d0030824_2534013.jpg『WHISPER OF THE HEART』 日本/1995
監督:近藤喜文
声:本名陽子 高橋一生 小林桂樹 露口茂 立花隆 室井滋
  山下容莉枝 佳山麻衣子 中島義実 飯塚真弓 高山みなみ




公開時コピー
好きなひとが、できました。

柊あおいの同名コミックを、宮崎駿の脚本及び絵コンテ、宮崎駿の盟友・近藤喜文を監督にして作られた青春映画。
残念ながら近藤監督は1998年に死去。
声は「おもひでぽろぽろ」の本名陽子。「耳をすませば」のテーマソング“カントリー・ロード”を劇中で歌っている。
冒頭に流れるのはオリビア・ニュートン・ジョンのオリジナル。
そして、ジブリ作品ではお馴染みの俳優による声が多数を占める。
また、野球解説者を演じるのはなんと江川卓。
保健室の高坂先生の声をあてた高山みなみは最近、「名探偵コナン」の原作者・青山剛昌と結婚。

<あらすじ>
中学3年生で受験を控える月島雫は本を読むことが一番の女の子。夏休み中に20冊の本を読むことに決めているが、図書カードにはいつも天沢聖司という名前があることを見つける。
同じ本を後から借りてしまう雫はいつしか天沢聖司という人がどんな人なのか、想像を膨らませていた。ある日、親友の夕子の相談を受け、うっかりとベンチに借りたばかりの本を置き忘れてしまう。
取りに戻った雫の目に映ったのは、本を読んでいる1人の少年だった。彼は雫の書いた替え歌の詩を皮肉って去ってしまう。

***

なんでもこの映画の公開10周年を期に、舞台になった多摩市聖蹟桜ヶ丘周辺で町おこしが計画されているそうです。
ネットでニュースを読んで知ったついでに、再度見直してみたんですが、えーっと赤面するというかなんというか、30にも差し掛かろうという男が見るには多少勇気がいります(笑)。

基本的には純情な恋を描いた良作です。クラスメートの恋の悩み、進路のこと、自分が何を出来るのか等、思春期に体験するであろう物事の多くが凝縮されています。
それらがバランス良く流れていくのはシナリオの妙。
ジブリ作品の中にあってリアリティのある「おもひでぽろぽろ」より良い出来だと思います。

実は最初にこの映画を見たときの印象は「ご都合主義の恋愛と青春を描いただけ」と思っていました。しかし、今見ると新鮮というか、青春時代ってこんなんだったっけなあ、なんていうある種のセンチメンタリズムを喚起したりして・・・。
ストレートに作られた物語に絡むのは、雫が一大決心をして書き始める小説世界。
あくまでも現実に含まれる要因のひとつとして、というもので映画の雰囲気を壊さないのはさすが。

個人的に好きなシーンは「神社」と「引越」に絡む一コマ。
友達でいようと思いたかった同級生の男の子、いつも口やかましい姉とのシーンが主人公・雫の心を描き出す事への成功に繋がっています。
ジブリ特有の色使いで描かれた背景描写も美しいですね。
夏の始まりにぴったりの映画なので、見た方はもう一度、見ていない方は是非。

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by syosei7602 | 2005-06-17 23:59 | アニメ/CG
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