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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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バンコック・デンジャラス
バンコック・デンジャラス_d0030824_22282971.jpg『BANGKOK DANGEROUS』 アメリカ/2008
監督:オキサイド・パン ダニー・パン
出演:ニコラス・ケイジ シャクリット・ヤムナーム  チャーリー・ヤン





公開時コピー
暗殺成功率:99%
完全無欠の暗殺者、ジョー。
唯一のミスが、全てを狂わせていく。


「the EYE 【アイ】」など、アジアとハリウッドで活躍する兄弟監督、オキサイド・パン、ダニー・パンによるクライムアクション。
オリジナルは同兄弟が監督をつとめた「レイン」。
出演は「ナショナル・トレジャー」シリーズのニコラス・ケイジ、「沈黙の聖戦」のシャクリット・ヤムナーム、「香港国際警察/NEW POLICE STORY」のチャーリー・ヤンなど。

<あらすじ>
バンコック・デンジャラス_d0030824_2228408.jpg自らに厳しいルールを律し、世界をまたにかける暗殺者ジョー(ニコラス・ケイジ)は、ロシアでの仕事を終えると次の仕事で引退をしようと決意する。
最後の仕事はタイのバンコク、4つの暗殺を請け負っていた。
ジョーの最初の仕事は運び屋を見つけることで、街を歩きながら観光客相手にまがい物の時計を売ったり、売春婦を斡旋しているコン(シャクリット・ヤムナーム)を雇う。
最初の1件を片づけるが、その途中に軽い怪我を負ったジョー。薬局で薬を探していると店員のフォン(チャーリー・ヤン)に色々と教えて貰う。しかし、彼女は耳が聞こえなかった。
だが、フォンの親身な対応に警戒心を緩めたジョーは、ほどなくして食事に誘うことに。
バンコック・デンジャラス_d0030824_22285058.jpg一方、2件目の依頼が入ったカバンを受け取ったコンは、チンピラ集団にカバンを奪われそうになり、命からがらジョーの元へやってくる。
激怒したジョーはコンを殺そうとするが、弟子にしてくれと頼まれてしまう。
その時からジョーの暗殺ルールは少しずつ狂い始めるのだが…。

<作品解説>
耳の聞こえない殺し屋という異色の作品「レイン」のリメイクです。パン兄弟の代表作でもありますが、オリジナルでは男前のパワリット・モングコンピシットが主演していました。
それがなぜにニコラス・ケイジ?という疑問がつきまといますが…雨が印象的だったオリジナルに比べて、本作はそれをヒロインに当てはめて、さらにアクションに特化しています(ヒロインはフォンですが、劇中ではなぜか「レイン」という名前になっていました)。
さて、主人公ジョーの人物的背景は「凄腕の殺し屋」というもの以外は一切不明。
自らのルールに則って動き、最初はかなり神経質なイメージで描かれます。
そんな彼がバンコクでの仕事を最後に引退することに決めますが、最後という部分で気を緩めてしまったのか、本来は運び屋でしかなかったコンを弟子にして、薬局で知り合ったフォンとデートを重ねていきます。
実はこの設定、オリジナルをある意味踏襲しているんですね。
ジョーが師匠でコンが弟子(そのコンが主人公で耳が聞こえない)、薬局のフォンは一緒ですが健常者です。
一種のパラレルワールドのような描き方です。
ちょっと中だるみしますが、ジョーとフォンの関係がオリジナルに比べて丁寧に描かれていただけにラストが少し残念でした。
監督は同じでも、やはりバンコクにニコラス・ケイジの顔は濃すぎましたね。

<見どころ>
後半のジョーとフォンの切ないシーン。
これってかなり名場面です。
話せないフォンと「話すことができなかった」ジョー、なんともいえないうまさです。
クライマックスの銃撃戦も良かったですね。

<出演者>
泥臭いイメージのニコラス・ケイジ、悪くはないけどなぁ…ジョン・トラボルタと並んでロン毛は似合いません(笑)。
まあ、うまいんだけど、この人と並んで歩くチャーリー・ヤンがアンバランス。
そのチャーリー・ヤンは綺麗な女優で、表情が良かったです。
コンを演じたシャクリット・ヤムナームも良い感じでした。

<総評>
良くも悪くもニコラス・ケイジ。
やっぱりもっとクールな人にやってほしかった。
バンコクの煩雑な雰囲気はノワール作品にぴったりだけど、ニコラス・ケイジはやっぱりハリウッドアクションです。
個人的にはオリジナルがやっぱり良かったな、といった感じですね。

<関連作品>
レイン (オリジナル)
バンコック・デンジャラス (リメイク)

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by syosei7602 | 2009-05-17 21:20 | ハードボイルド/犯罪
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