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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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キサラギ
キサラギ_d0030824_8505121.jpg『KISARAGI』 日本/2007
監督:佐藤祐市
出演:小栗旬 ユースケ・サンタマリア 小出恵介 塚地武雅
    香川照之 末永優衣 米本来輝 平野勝美 酒井香奈子
    宍戸錠



公開時コピー
自殺したアイドル、如月ミキの一周忌
男、5人、この部屋で事件は起こる──


「ウォーターボーイズ」「大奥」などの演出を手がけた、「シムソンズ」の監督・佐藤祐市によるサスペンスコメディ。
出演は「あずみ」シリーズの小栗旬、「踊る大捜査線」シリーズのユースケ・サンタマリア、「きみにしか聞こえない」の小出恵介、「間宮兄弟」の塚地武雅、「ゆれる」の香川照之など。

<あらすじ>
2007年2月4日、1年前に自殺したアイドル・如月ミキ…そのファンサイトの管理人・家元(小栗旬)は、サイトの掲示板に書き込みをしていたオダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)、安男(塚地武雅)、いちご娘(香川照之)を集めて、追悼式を行うことになる。
あるビルの屋上にある部屋に集まった5人、家元の集めた如月ミキのコレクションを肴に盛り上がりはじめるが、突然オダ・ユージが「如月ミキは本当に自殺だったのか」と言い出す。
そこから5人それぞれの推理とミキに隠された秘密が暴露されていくことに…。

<作品解説>
邦画久々の快作!ワンシチューエーションのサスペンスコメディです。
常に一つの部屋の中で語られる5人の男達による推理と疑心暗鬼。近年では「笑の大学」(厳密にではないですが)、イーサン・ホーク主演の「テープ」といった種類の作品になります。
自殺したアイドル(といってもD級?)の謎の自殺。
コアなファンであった5人が集まり、真相を探っていく展開になりますが、実は登場人物達はそれぞれ如月ミキに関する深い関わりが存在し、そこからお互いを疑惑の目で見始めます。
1つの部屋で展開する、ドタバタ劇と伏線が張られた推理ショー、ちょっとした中にあるヒントに加え、回想シーンをあえてコマ送りのような形にすることで映像にメリハリがつけられています。
どうしても単調になりがちなワンシチューエーションですが、本来語られるべきアイドル如月ミキの顔もわからない。
観客の想像で膨らんでいく如月ミキと暴れ回る?5人の絡み方がかなり笑えます。
また、俳優自らの持ちネタでつっこめるところも多数、軽妙に錬られたシナリオが秀逸な良作です。

<見どころ>
個人的には終盤、小栗旬演じる家元が爆笑。
ひとり一人が個性的なキャラクターを演じていますが、ひとりに焦点を当ててみるのもアリですね。

<出演者>
小栗旬、小出恵介といった若い俳優が、今や演技派といえるユースケ・サンタマリア、香川照之と遜色ない演技を披露しているのは見事です。
その間にはいる塚地武雅、まさに芸人ならではの水を得た魚のように、起伏のある演技は秀逸でした。キャスティングに関しては問題なし、いやむしろ若手2人があれほどまでに見事だとは思いませんでした。
誰ひとり浮いたところがありません。

コメディと思われがちですが、どちらかというサスペンス(いやミステリか)色が強い作品です。
されど本作はミステリに主眼がおかれているのではなく、オフ会というコアな部分で初めて出会う人間同士の葛藤というか、同じ趣向で集まって結果的に行き着くところが「真相究明」だった部分にあります。解釈の展開とでもいうんでしょうか。
それはさておき、作品レベルは高いので、見て損はしない作品です。
しかし、あのエンディングはわからないなぁ。

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by syosei7602 | 2007-07-14 23:59 | ミステリ/サスペンス
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