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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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リンダ リンダ リンダ
リンダ リンダ リンダ_d0030824_1454523.jpg『LINDA LINDA LINDA』 日本/2005
監督:山下敦弘
出演:ペ・ドゥナ 香椎由宇 前田亜季 関根史織 三村恭代
    湯川潮音 山崎優子 甲本雅裕 松山ケンイチ 小林且弥
    小出恵介 三浦哲郁 三浦誠己 りりィ 藤井かほり
受賞:日本映画プロフェッショナル大賞/監督賞(2005)


公開時コピー
高校生活 最後の文化祭―。
ただ、何かを
刻みつけたかった。
女子高生がブルーハーツ。
ボーカルは韓国からの留学生!?


「ばかのハコ船」「リアリズムの宿」で絶賛された山下敦弘監督による青春映画。
ブルーハーツの名曲「リンダリンダ」を据え、韓国の若手人気女優ペ・ドゥナを主演に迎えている。
出演は「ローレライ」の香椎由宇、「バトルロワイアル」の前田亜季、バンド“Base Ball Bear”のベーシスト・関根史織、「チルソクの夏」の三村恭代、ソプラノ歌手・湯川潮音、バンド“me-ism”の山崎優子など。
劇中で使用される曲はブルーハーツの「リンダリンダ」の他に、「終わらない歌」「僕の右手」。

<あらすじ>
文化祭の準備に追われる芝崎高校。
軽音楽部のギター・萌(湯川潮音)が手を怪我した事がきっかけで、キーボードでリーダーの恵(香椎由宇)とボーカルの凛子(三村恭代)がケンカしてしまい、バンドが分解。
演奏が危ぶまれるが、高校生活最後の文化祭を漠然と過ごしたくない恵とドラムの響子(前田亜季)とドラムの望(関根史織)は、偶然からブルーハーツの「リンダリンダ」を演奏することに決める。
しかし、ボーカルが決まらず凛子とも仲直り出来ない恵は、たまたま見かけた留学生のソン(ペ・ドゥナ)を誘うのだった。
はじめは断ったソンだったが、結局歌うことになり文化祭最終日の演奏に向けて猛練習を開始する。

<作品解説>
淡々と進む、わずか数日間の物語です。
分解した女子高生のバンドが偶然引きずりこんだ韓国の留学生をボーカルにして、これまたロックの中でも極めつけにハードで、かつ有名なブルーハーツをコピー。
本作の少し前に公開された「スウィングガールズ」と比較されがちですが、元々の主旨からが異なるので、比較すること自体があまり意味がないと認識した方が良いでしょう。
というのも、「スウィングガールズ」は音楽(ジャズバンド)に目覚め、成長していく過程を描いたものですが、本作はむしろ友情や想い出に傾倒しています。
文化祭は本番よりも準備している時間が楽しかったりするのは割に共通です。
そして見る側は主に留学生ソンと同じような視点でいる事で、ソンと一緒に他の3人に馴染んでいくとでも言うんでしょうか。
わずか数日の物語の中に観客は突然入り込んで、数少ない情報で理解していく楽しさがあります。言うなれば、文化祭の準備を機会に、あまり話したことのない同級生と仲良くなる感覚ですね。
うるさく成らない程度の恋愛模様も描かれ、要所で笑わせてくれます。

<見どころ>
演奏シーン自体は意外とあっさり。
されどペ・ドゥナが歌う直前の緊張感は良いですね。
無我夢中である、高校生活最後の文化祭…漠然とした中にある楽しさと達成感が味わえます。

<出演者>
ペ・ドゥナは個人的に一押しの女優ですが、本作では片言の日本語、「リンダリンダ」を熱唱する姿は迫力あります。さらに天然ボケな仕草は可愛いですね。
香椎由宇、この人はほんとに綺麗な顔立ちしていますが、本作では切れやすい女子高生を好演。幅のある演技で見せてくれます。
なんでもこの人の顔は左右がほぼ対称だそうです。
前田亜季は以前ほどに存在感が無く、ちょっと残念。よくも悪くも、型にはまってしまったというか…えーっとこの子は誰だっけ、というような、勿体ない。
実際にバンドをしている関根史織、ソプラノ歌手の湯川潮音、見事な弾き語りを披露する山崎優子なども注目です。
それにしても一昔前の曲ばかりだなぁ。

リアリティはあるし、カメラワークも独特でおもしろいですが、映画としての完成度はどこか物足りなさを感じてしまうのも事実。
作り手だけが理解していると感じちゃうんですね。
観客がどこで入り込んでいいのか迷ってしまうみたいな…とはいえ、それらを差し引いても良い映画であると思います。

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by syosei7602 | 2006-12-12 23:59 | 恋愛/青春/スポーツ
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