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『WONDERFUL LIFE』 日本/1999
監督:是枝裕和 出演:ARATA 小田エリカ 寺島進 内藤剛志 谷啓 伊勢谷友介 由利徹 横山あきお 原ひさ子 白川和子 吉野紗香 志賀廣太郎 内藤武敏 香川京子 山口美也子 木村多江 平岩友美 石堂夏央 阿部サダヲ 受賞:第16回 トリノ映画祭/最優秀脚本賞(1998) 他 「誰も知らない」の是枝裕和監督によるヒューマン・ファンタジー。 脚本も手がけている。 出演は「ピンポン」のARATA、「誰がために」の小田エリカ(現:エリカ)、「交渉人 真下正義」の寺島進、「イズ・エー」の内藤剛志、「釣りバカ日誌」シリーズの谷啓、「ハチミツとクローバー」の伊勢谷友介など。 その他、一般からの出演が多数。 <あらすじ> 古びた建物の、ある冬の月曜日。最年長の渡辺(谷啓)を中心として、川嶋(寺田進)、杉江(内藤剛志)、望月(ARATA)、里中(小田エリカ)に22人の人数が割り当てられる。 その古びた建物にやってきた22人の人々は、各々の担当から言い渡される。 「あなたは昨日、お亡くなりになりました。ここにいる間にあなたの人生を振り返って大切な思い出をひとつだけ選んで下さい。」と。 彼らはこの施設で天国へ行くまでの7日間を過ごすことになっているのだ。 水曜日までに思い出を選び、その思い出は職員たちの手で撮影され、最終日には上映会が開かれる。 それを見て、鮮明に思い出を蘇った瞬間、彼らは天国へと旅立つのだ。 そして、1週間が始まる。 <作品解説> 淡々と進む物語の中に、ドキュメンタリータッチの撮影と非常にリアルな想い出話が展開していきます。 短かった人生、長かった人生、それぞれが自分の中だけに持っている懐かしい記憶、どれを選ぶか迷う人、即断する人、どれも選べない人、非常にバリーエーション豊かでその語り口調は非常にリアリティに溢れています。 これらはドキュメンタリーを撮り続けた監督ならではの手法が光り、フィクション映画としては些か変則的に思えますが、じんわりと染みいってきますね。 また、これらの登場人物は全て死んでしまった人たちなわけで、死というものがこういう形で描かれることに驚かされます。 まさしくシナリオの勝利ですね。 <見どころ> 内藤武敏演じる渡辺と、伊勢谷友介演じるバイト青年。 生きた証を残したいと願う一方で、渡辺は良い思い出が思い浮かばない。 一方、自分の死んだ年齢が若いせいか、青年は思い出を語らない。 1人は人生を70年、1人は21年…その対比が交錯する瞬間のシーンが、人生をどう過ごしてきたかの答えになるんでしょう。 <出演者> ARATAの淡々とした表情と対照的に、小田エリカのヤキモチなシーンが良いですね。 一般の方が何人か混ざっているわけですが、作られたセリフという感じがしないので、その他の出演者の演技もなんだか自然に見えてきます。 特に言うべきことはありませんが、小田エリカの眉毛が好きになりました(笑)。 映画としての撮り方としては割と反則な感じはします。 もっともそれが監督の持ち味であるから、それによって得られる感動は正直なものなんですね。もしこれが普通の演技による撮影だとしたら、単なるダラダラとしたものに終わっていたでしょう。 お薦めです。 よろしければクリックお願いします。
by syosei7602
| 2006-09-14 23:59
| ヒューマン/ドラマ
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