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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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∀ガンダム I 地球光
∀ガンダム I 地球光_d0030824_1541445.jpg『TURN “A” GUNDAM EARTH-LIGHT』 日本/2002
総監督:富野由悠季
声:朴路美 高橋理恵子 村田秋乃 青羽剛 福山潤 渡辺久美子
  稲田徹 小山剛志 鬼頭典子 佐藤せつじ 小林愛 宇垣秀成
  田中一成 川津泰彦



公開時コピー
人は癒され、ガンダムを呼ぶ! 

1999年に富野監督が「全てのガンダムを肯定する」という形で制作されたテレビシリーズを再編集、新作カットを加えた劇場公開作。
日本初の前後編を日替わりで上映するサイマル・ロードショウ方式がとられた。
声は「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」の朴路美、「金田一少年の事件簿2 殺戮のディープブルー」の高橋理恵子、青羽剛、テレビシリーズ「ブレンパワード」の村田秋乃、OVA「SAMURAI 7」の稲田徹など。
メカニックデザインには「ブレードランナー」のシド・ミード、音楽は「COWBOY BEBOP」の管野よう子」が手がけている。
特にシド・ミードがデザインした∀ガンダムこと髭ガンダムは物議を醸し出した。

<あらすじ>
地球が一度、その歴史を閉じてから月へと移住していた通称ムーンレイスは地球への帰還作戦の一環として、先遣調査隊を送り込む。
調査隊のロラン、キース、フランの少年少女3人はモビルスーツ・フラットで産業革命真っ直中のアメリア大陸ビシニティに降り立つ。
別行動を開始した3人、ロランはビシニティの鉱山主ハイム家の運転手に雇われる。
それから2年後、ロランはハイム家の次女ソシエと共に成人式に出るが、その夜、月の部隊ディアナ・カウンターが帰還作戦を開始、ビシニティの自警隊ミリシャと交戦状態に陥る。
戦いに呼応するかのように、成人式の場に祀られていた巨大な石像ホワイトドールが突如動きだした。
それは黒歴史と呼ばれる時代に作られたモビルスーツだったのだ。
ロランは成り行きでホワイトドールを操縦する羽目になる。
そして、地球と月は一時休戦するが、協議は遅々として進まず、ロランはミリシャのMSパイロットとしてディアナ・カウンターとの戦いに巻き込まれるのだった。

<作品解説>
ガンダムシリーズは富野監督が手がけた以外にも多くの作品が存在するんですが、初代ガンダムから正式な“宇宙世紀”でのガンダムが減ってしまいました。
中には「Gガンダム」というかなり異色作も作られましたが、「∀ガンダム」はそれらも全てひっくるめて肯定するという冒険をしています。
されど、この話は後編で語れる事として、前編は地球側にはプロペラ機や飛行船、蒸気といった、まさしく産業革命の様子を克明に描き出し科学力では何世紀も先を行く月との戦いを展開します。
しかし、多くのガンダムにありがちな戦争によって全てを勝ち取ろうとする事よりも、政治的な動きによって武力では劣る地球が奮闘していく姿、または過去の遺物によって力への憧れを抱いていく展開は、まさしく人間の業そのものを描いています。

<見どころ>
黒歴史と呼ばれる時代の遺物、即ち宇宙世紀時代のモビルスーツがいくつか登場します。
ザクは発掘された領主の名をとってボルジャーノン、「ZZガンダム」で登場した水陸両用モビルスーツ・カプールことカプル、ファーストガンダムでランバ・ラル隊が使ったギャロップなど。
そして常にガンダムの世界でもタブーとされている核兵器までもが登場。
これらが時にはユニークに、そして戦争への恐怖をハッキリと描かれているのは富野監督ならではですね。

<その他>
かつてのガンダムシリーズにおいては「皆殺しの富野」という、キャラクターがどんどん死んでいくのはひとつのスタイルでした(特にテレビシリーズ「Vガンダム」ではほぼ全滅状態)。
これは戦争を描く上での必要な事ではあるんですが、アニメ作品として見た場合は厳しすぎるものでした。
本作では人の生き様を描いている点と戦時下という状況よりも、生活感溢れる情景も見どころのひとつでもあります。
映像としてのレベルも非常に高い傑作ですね。

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by syosei7602 | 2006-02-19 16:52 | アニメ/CG
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