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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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インファナル・アフェアII 無間序曲
インファナル・アフェアII 無間序曲_d0030824_21335198.jpg『INFERNAL AFFAIRS II』 香港/2003
監督:アンドリュー・ラウ アラン・マック
出演:エディソン・チャン ショーン・ユー アンソニー・ウォン
    エリック・ツァン カリーナ・ラウ フランシス・ン チャップマン・トウ
受賞:香港電影評論学会大奨/最優秀作品(2004)
    香港電影金像奨/最優秀主題歌賞(2004)


公開時コピー
生きるために、すべてを捨てた。

大ヒットした「インファナル・アフェア」の前日談を描く第2作。
監督は「頭文字[イニシャル]D THE MOVIE」のアンドリュー・ラウ、アラン・マック。
出演は「頭文字[イニシャル]D THE MOVIE」とシリーズ1作目の冒頭に登場したエディソン・チャン、ショーン・ユー、3部作全てに登場したアンソニー・ウォン、エリック・ツァン、「2046」のカリーナ・ラウ、「ザ・ミッション/非情の掟」のフランシス・ン、「頭文字[イニシャル]D THE MOVIE」のチャップマン・トゥ。
1作目で主人公2人の結末がわかっているにも関わらず、時系列的にあえて遡る事で3作目をより引き締めている。

<あらすじ>
1991年、香港。
マフィアの大ボス、ンガイ・クワンが暗殺される。
配下の4人のボスは造反を企み、お互いを牽制しはじめる。新参者の5人目のボス サム(エリック・ツァン)は1人静観を決めて動かない。
一方、警察の犯罪組織課のウォン警部(アンソニー・ウォン)は相棒のルクと共に抗争勃発を警戒する。
暗殺犯の正体はサムの妻 マリーが手下の1人ラウ(エディソン・チャン)に命じたものだった。
サムはそれを知らず、ラウを警察内部に潜入させようとしていた。
そして、クワンの跡を継いだのは次男ハウ(フランシス・ン)。頭の回転が速いハウは4人のボスの弱みを握り、即座に押さえ込む。
ウォン警部はその事を知り、警察学校で優秀だった訓練生ヤン(ショーン・ユー)に目を付ける。
ヤンはクワンの私生児であり、ハウの弟だったのだ。しかし、暗殺事件の捜査線上からヤンの正体がばれてしまい、退学処分を受けてしまう。
ウォンは彼の血筋と警察官になりたいという気持ちを利用して、ハウの組織に潜入させるのだった。

***

アンディ・ラウ、トニー・レオンという香港2大スターが出演し、香港ノワールの傑作となったシリーズ2作目は前日談になります。
いかにして、2人の潜入者であるラウとヤンが自らの運命を決めたか、そして3作目に繋がる接点を織り込むという深いシナリオになっています。
さらに、周辺人物の描き方も深い。
ウォン警部と1作目では冷酷なサムの関係、黒社会と表社会の接点はこの2人無くしては描かれない部分です。

ストーリーは1作目を見ずともわかるようになっています。
最も、前日談であるわけですから始まりを描いているので当たり前なのですが、あえてこの映画が2作目であるという必然性を強調させるのは、1作目とのリンク。
これだけの密接なリンクをうまく繋げているのは、シナリオの妙でしょう。
そして重要なのは、騙し騙されるという事。
どんな人間でも裏切りを許すことができなくなるという、人間不信を深く強く描くことで物語はクライマックスに向かいます。

出演陣は香港の若手のトップに立ち「ベルベット・レイン」でもクールな演技を披露したショーン・ユーにエディソン・チャン。
アンディ・ラウとトニー・レオンという香港2大スターが演じた主役の若き日を気負うところ無く演じています。
そして、アンソニー・ウォンにエリック・ツァン。
3部作全てに登場しながら、時代の流れを遡った演技は見事。
強烈な演技を見せつけたのがフランシス・ンとカリーナ・ラウ。
黒社会のしたたかさを余すところ無く演じています。

香港映画界を復活させた傑作なだけに必見の1作です。

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by syosei7602 | 2005-08-01 00:00 | ミステリ/サスペンス
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