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『THE LONG GOODBYE』 アメリカ/1973
監督:ロバート・アルトマン 出演:エリオット・グールド ニーナ・ヴァン・パラント スターリング・ヘイドン ジム・バウトン ヘンリー・ギブソン マーク・ライデル アーノルド・シュワルツェネッガー 受賞:全米批評家協会賞/撮影賞(1973) レイモンド・チャンドラー原作「長いお別れ」の映画化。 今なおハードボイルド小説の原点として有名な探偵フィリップ・マーロウが登場する名作。 監督は「プレタポルテ」のロバート・アルトマン。 出演は「オーシャンズ11」のエリオット・グールド、「アメリカン・ジゴロ」のニーナ・ヴァン・パラント。 <あらすじ> 妻を殺した友人テリーをメキシコへ逃亡させた探偵マーロウ。 しかし、テリーは自殺をしてしまう。 一方、マーロウは行方不明中の作家ロジャーを探して欲しいと依頼される。 依頼をこなした彼は作家夫婦が死んだテリーと友達だったと知る。 *** 1974年に撮られた古い映画なので、エリオット・グールドって誰やねん?という人はソダバーグ監督「オーシャンズ11」のルーベン役なんぞを思い出して下さい。 若い頃は格好良かったんですよ、勿論。 この映画自体は概ね原作の骨格を使ってはいますが、なにせマーロウの性格付けが原作と全く違う。ベラベラと減らず口は叩くし、トレンチコートにソフト帽もありはしない。 原作のマーロウは数多の俳優が挑戦し、そのいずれもがほとんど成功することの出来なかった難役。 ハンフリー・ボガード、ロバート・ミッチャム、ジェームズ・ガーナーなどなど。 チャンドラーが唯一、原作のマーロウに限りなく近いと言ったのはケイリー・グラントだった。 そんな難役を明らかに「異質」な性格付けで演じたのがエリオット・グールド。 パーマしたみたいな頭にひょろっとした長身、スーツもネクタイもヨレヨレ、猫まで飼っている(しかも猫にたたき起こされる)、登場人物の1人には「マルボロ君」なんて呼ばれて、これを誰が「マーロウ」だ!なんて言えるだろう? ついでに言えばいつもセリフの後に“It's O.K. With Me”とボソボソ言う(邦訳では「どうでもいいけど」なんて書いてある)。 とどめにラストの展開は原作と正反対。これはひどいと思う、あんまりだ。 原作がなくてオリジナルの映画だったらこれで良かったんだろうけど。 しかし、しかしですよ。 これを元ネタにした日本のドラマがあるんです。 今なお根強い人気を誇る松田優作の「探偵物語」。 なるほど、主人公の性格付けは似てます。 マールボロにこだわるところなんかも。 今見たら結構面白いとは思います。 そうそう、ギャングのボディーガード役で今のカリフォルニア州知事が出てますね、どうでもいいけど(笑)。 よろしければクリックお願いします。
by syosei7602
| 2004-11-18 23:11
| ミステリ/サスペンス
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