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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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グランド・マスター
d0030824_3201091.jpg『THE GRANDMASTER』 香港/2013
監督:ウォン・カーウァイ
出演:トニー・レオン チャン・ツィイー
チャン・チェン マックス・チャン
ワン・チンシアン ソン・ヘギョ
チャオ・ベンシャン ユエン・ウーピン
ラウ・カーヨン チョン・チーラム カン・リー




公開時コピー
どれだけ愛を失えば、
頂点に立てるのか。


映画界のオシャレ番長、ウォン・カーウァイ監督がブルース・リーの師匠である武術家イップ・マンの人生を描いた伝記作品。
ヒットしたドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリーズのように実話を基にしたフィクションではなく、概ね史実に基づいた構成となっている。
出演はカーウァイ作品には欠かせないトニー・レオン、もう1人の主演兼ヒロイン役のチャン・ツィイー、共演にチャン・チェン、マックス・チャン、ワン・チンシアンなど。
美しい映像が特長的だが、物語が散逸した印象は否めない。

<あらすじ>
1930年代の中国。八卦掌の宗師、ゴン・ルオメイ(ワン・チンシアン)は引退を決意し、武術界南北統一の後継者探しを始める。第一候補は弟子のマーサン(マックス・チャン)だったが、ルオメイの娘で奥義六十四手を受け継ぐパオセン(チャン・ツィイー)も名乗りを上げる。
しかし、ルオメイが指名したのは南の詠春拳の宗師であるイップ・マン(トニー・レオン)だった。宝森は武術家が集まる妓楼にマンを呼び出し、各流派の宗師と対決させ、ルオメイ自身もマンと対決する。
一方、後継者に選ばれなかったマーサンはルオメイに対し、恨みを募らせていた。さらに、パオセンもまた諦めきれず、妓楼にマンを呼び出し勝負を挑むのだが…。
d0030824_3194172.jpg

<総評>
ドニー・イェン主演の「イップ・マン」はエンターテイメントを追求した作品ならば、本作はあくまでも大河ドラマ的。物語の骨子は伝記的ながら様相はメロドラマである。
イップ・マンはブルース・リーの師匠として有名であり、近年では前述のシリーズがヒットしたことで注目されるようになったわけです。
このイップ・マンという人、大枠の生涯語るなら資産家の息子であり、拳法の達人でしたが日本軍の侵攻によって故郷の佛山を追われ、香港へ。その際、妻子を故郷に置いてきてしまい生涯会うことはありませんでした。
また本作でマンと関わりがあるゴン家の八卦掌は独特の動きが非常に美しい拳法ながらも本作では詠春拳以上に見せ場を作ります。
そして物語中盤で登場するカミソリが使うのは八極拳。接近単打の拳法としては非常に強力であり、詠春拳、八卦掌とも違う力強い戦いを見せます。
さて、物語は南北統一を引き継いだイップ・マンがパオセンとの勝負で惹かれあい、その後、戦争によって故郷を追われるところから大きく動き出します。
豊かな生活から一転して貧しさの渦中にあるマン、日本軍の配下になったマーサンと彼を仇として狙うパオセン。そのパオセンと一瞬の邂逅を果たすカミソリ。
マンの伝記的な物語はあくまでもベースに過ぎず、実はパオセンの復讐劇、そしてマンとパオセンの敬愛とも言うべきドラマが中心。カミソリはほとんど関係なかったりして…入れる必要があったかどうかは微妙。
マンは妻子ある身なので、パオセンとの関係を危ういバランスに止めます。それはパオセンも同じ。
武術家同士でしかわかり合えなかった出会いと別れが描かれているのは間違いないんですが、総合的に見ると色々と中途半端です。
ただし、見どころはそれほど多くない拳法のシーン。序盤はそれなりに期待させる戦いのシーンが多かったんですがね…しかし、詠春拳のスピード、八卦掌の優雅な演舞、八極拳の荒々しさ。それぞれの拳法の持つ独特の動きや表現をしっかりと表したのは本作が初めてかもしれません(ただし、カメラワークの寄りすぎ感は如何ともしがたい…このカメラワークの良さが出たのは本当に最後)。
出演者はあえて老けメイクをせず、40代から60代くらいまでを演じています。トニー・レオンの落ち着いた演技、艶やかさのあるチャン・ツィイーと演技力に不足なし。
しかし…ウォン・カーウァイに歴史物は当てはまらなかった印象。
あえて言うならばラストの締め方はカーウァイにしか出来ないんだよな。それに終始しちゃうところが本作の魅力なのか残念なところなのか、見る人次第です。

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by syosei7602 | 2013-05-31 23:59 | ヒューマン/ドラマ
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