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『SOURCE CODE』 アメリカ/2011
監督:ダンカン・ジョーンズ 出演:ジェイク・ギレンホール ミシェル・モナハン ヴェラ・ファーミガ ジェフリー・ライト マイケル・アーデン キャス・アンヴァー ラッセル・ピーターズ スーザン・ベイン 公開時コピー 警告:このラスト、映画通ほどダマされる。 デビュー作「月に囚われた男」で高い評価を受けた、デヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズ監督のハリウッド進出作品第1弾。 限られた状況の中で展開する密室サスペンスとSFを掛け合わせたような作品となっている。 <あらすじ> 列車の中で目を覚ましたスティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)は、目の前の見知らぬ女性(ミシェル・モナハン)から親しげに話しかけられ困惑する。女性はスティーヴンスをショーンと呼ぶが、スティーヴンスは何も分からない。その直後、列車が爆発し、2人は他の乗客もろとも吹き飛ばされてしまう。 スティーヴンスが目を覚ますと、そこは妙なカプセルの中だった。 モニターに映るグッドウィン大尉(ヴェラ・ファーミガ)から、スティーヴンスは軍の開発した特殊プログラムでシカゴで起きた列車爆破テロの犠牲者の意識の中に入り込んでいた事を知る。 彼の任務は、列車爆破テロの犯人を捜し出すこと。 与えられた時間は死の直前の8分のみ、スティーヴンスは何度も繰り返されれる爆発の恐怖に耐えながら、犯人捜しを始める。そして、同じ8分を繰り返す度に目の前の女性クリスティーナに惹かれていくが…。 <総評> キャッチコピーの「警告:このラスト、映画通ほどダマされる。」を見て、ホンマかいな?と期待しつつ見に行きました。結論として予測の域を出なかったわけですが、ハッキリ言ってキャッチコピーでいらんことを書くなと言いたいですね。 というのも、本作は結構おもしろく、むしろ好きな部類で余計な前フリは興ざめするだけといった感じです。 「月に囚われた男」はまだ見ていないのですが、人物描写がきっちりと描かれている点が良く、ストーリーの若干の甘さにも目をつむれます。 さて、物語は列車で目覚めたスティーヴンス大尉の視点から始まります。 スティーヴンス大尉と観客に与えられた情報はほぼ同じ、その情報量が少しずつ増えていくことによって謎が解かれていきます。 彼の任務は爆弾テロの犯人を見つけること…ここで重要なのは、彼の意識は被害者の死の意識8分前のみに限定され、既に起きてしまったことに対して影響力を持たない。つまり、タイムトラベルとは違うという点に集約されます。 その中でスティーヴンス大尉は常に目の前にいる女性クリスティーナに興味を持ち、惹かれていきます。 本作のおもしろいところは、スティーヴンスが体を借りているのはまったく別の人物であるショーンであり、ショーンとクリスティーナの間には既に友人という関係性があります。 限られた人物描写が巧みで、スティーヴンス大尉の心理、彼をサポートするグッドウィン大尉、いけすかないラトレッジ博士の関係性がおもしろく、そして何よりもスティーヴンスだけが体験できる8分間の邂逅は少しせつないですね。 クライマックスは先にも書いたように予測の範囲を出ないですが、全体的に飽きさせない流れが秀逸で楽しめます。 ジェイク・ギレンホールの熱演、ミシェル・モナハンの普通っぽさ、ヴェラ・ファーミガの好演も見事。 ジェフリー・ラッシュの神経質な胡散臭さがいいですね。 ラストまで見どころ十分、そして意外にも泣ける展開でした。 オススメです。 よろしければクリックお願いします。
by syosei7602
| 2011-11-01 21:58
| ミステリ/サスペンス
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