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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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インシテミル 7日間のデス・ゲーム
インシテミル 7日間のデス・ゲーム_d0030824_3411720.jpg『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』 日本/2010
監督:中田秀夫
出演:藤原竜也 綾瀬はるか 石原さとみ 阿部力 武田真治
平山あや 石井正則 大野拓朗 片平なぎさ 北大路欣也
声:日村勇紀 チョー



公開時コピー
死ぬか、稼ぐか。

米澤穂信によるミステリー小説「インシテミル」を、「リング」の中田秀夫監督が映画化。
ホリプロ50周年記念作品であり、ワーナー・ブラザース映画初の日本映画海外配給作品となる。
出演は「カイジ 人生逆転ゲーム」の藤原竜也、「ザ・マジックアワー」の綾瀬はるか、「座頭市 THE LAST」の石原さとみ、「シュアリー・サムデイ」の阿部力、「今日からヒットマン」の武田真治、「ごくせん THE MOVIE」の平山あや、「檸檬のころ」の石井正則、デビューとなる大野拓朗、「恐怖」の片平なぎさ、「桜田門外ノ変」の北大路欣也。
主題歌はMay'n。

<あらすじ>
インシテミル 7日間のデス・ゲーム_d0030824_3412621.jpgフリーターの青年・結城(藤原竜也)は、コンビニでアルバイト情報誌を見ていたところ、突然、お嬢様風の美女・須和名祥子(綾瀬はるか)に、携帯で見つけたバイトについて相談に乗って欲しいと話しかけられる。
そのバイトは、時給11万2千円という破格の金額だった。
リムジンに乗せられ、バイト先に向かったのは結城と須和名を含めた10人。
やってきた場所は街から遠く離れた謎の施設・暗鬼館だった。
会社経営に失敗した元社長の安東(北大路欣也)、専業主婦の渕(片平なぎさ)、研修医の大迫(阿部力)、大迫の恋人・橘(平山あや)、リストラされた中年・西野(石井正則)、大学生の真木(大野拓朗)、経歴不詳の岩井(武田真治)達。
彼らが参加するのは7日間施設で暮らすことによる心理実験で、24時間監視され続けるというもの。
インシテミル 7日間のデス・ゲーム_d0030824_3413538.jpgその中で事件が起きた場合、全員で推理し、多数決で犯人を決めることで探偵役、犯人役はボーナスとして、時給が倍になるという。
平和にしていれば、7日間で約1600万円もの大金が手に入るはずだった。
しかし、2日目、参加者の1人が通路で殺されているのが見つかってしまう…。

<作品解説>
原作者の米澤穂信、実はこの人の学園ミステリー小説の「古典部」シリーズが結構好きで読んでいます。
本作が映画化されると聞いていたので、あえて原作は読まずとりあえず映画から…と、個人的には稀なケースで見てきました。
ストーリーの元ネタはアガサ・クリスティの名作「そして誰もいなくなった」、もはや言うまでもなく様々な作品でモチーフになっています。ただ、ストーリーの中ではそのほかにも名作のタイトルを入れたシーンが出てきたりしますが、ストーリー上での関係はあんまり見られなかったかな?
心理実験で思い出すのはドイツ映画の「es [エス]」…もっとも、こちらの映画は実際の実験を元にしているので、ある種のリアルな怖さがありますが、本作はあくまでもフィクションであり、ミステリーという点に主眼が置かれています。
また、どうやら原作とは多々違うようで、登場人物の設定や人数も異なっています。
さて、高額な時給に釣られた結城をはじめとする被験者達は、携帯電話も預け、外界から閉ざされた状況の中で7日間過ごすことになります。通常ならば、規則を守っておとなしくしていれば全員、報酬が得られるというだけのシンプルなバイト。
しかし、被験者の1人が殺されたことから事態は一変。
わずか10人しかいない中での殺人事件、互いの本当の素性は不明、部屋には個々の凶器、疑心暗鬼に駆られた主人公達の行動は殺人犯を見つけること。
最初の被害者が出てからの展開でうまかったのは、真犯人を見つけることではなく「誰かを犯人に仕立て上げること」により安心感を得ることから始まることでしょうか。
されど、この手の作品で重要なのは、如何にして個々が孤立状態であり続け、その中で誰と誰が手を組んでいくのか…残念ながら本作は登場人物が減ったこと、数人しか個人的背景が見えなかったのがもったいない。
高額な報酬を得るための貪欲さが足りないというか、ホラーテイストも弱い上に、ミステリーとしての深さが足りなかったように感じます。
ただし、面白くないというわけではなく、荒唐無稽な監視ロボットやクライマックスの切れっぷりとアッサリ感は蛇足にならずに良いかも。

<見どころ>
実は見どころというほどの場面があんまりなかったりして。
綾瀬はるかが相変わらずかわいいというくらいだろうか…。

<出演者>
女優陣は皆、名前が「ひらがな」…ホリプロの方針?
藤原竜也はうまくなっていたなぁ。この人、顔が大きいせいか、意外と存在感があります。
石原さとみより綾瀬はるかってところかな。
まあ、石原さとみは妙に色気が付いたような気がする。
片平なぎさに医者の役割を当てたらおもしろかったかもしれない…検死医とか。
北大路欣也、貫禄たっぷり。武田真治は意外とうまいんだよなぁ。

<総評>
考えてみると中田監督作はかなり久しぶり。
うまいんだけど、いつもパンチが足りない気がするのは気のせい?
総じてそれなりの面白さ、ラストは想像がついてしまったので、登場人物の設定でもっとひねって欲しかった気がします。
心理戦というほどでもないので、さらりと流して楽しめるといったところでしょうか。

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by syosei7602 | 2010-10-22 23:28 | ミステリ/サスペンス
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