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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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ザ・インタープリター
ザ・インタープリター_d0030824_194052.jpg『THE INTERPRETER』 アメリカ/2005
監督:シドニー・ポラック
出演:ニコール・キッドマン ショーン・ペン キャサリン・キーナー
イェスパー・クリステンセン イヴァン・アタル アール・キャメロン
ジョージ・ハリス マイケル・ライト クライド草津
クリストファー・エヴァン・ウェルチ ユスフ・ゲートウッド


公開時コピー
過去を失った国連通訳(インタープリター)
妻を失ったシークレット・サービス
「哀しみは、これで終わりにしたかった」


「ランダム・ハーツ」のシドニー・ポラック監督による国連を舞台にしたサスペンス。
初めて国連内部を撮影したことでも話題になった。
出演は「オーストラリア」のニコール・キッドマン、「ミルク」のショーン・ペン、「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」のキャサリン・キーナー、「007/慰めの報酬」のイェスパー・クリステンセン、「ラッシュアワー3」のイヴァン・アタル、「12月の熱い涙」のアール・キャメロンなど。

<あらすじ>
ザ・インタープリター_d0030824_194718.jpg国連で通訳として働くシルヴィア(ニコール・キッドマン)。ある日、金属探知機の故障により、安全を考慮して国連内の要人全てが一時的に退避する。
シルヴィアも外に出ることになるが、荷物を取りに戻ると通訳用のヘッドフォンから、アフリカのマトボ共和国のクー語による密談を聞いてしまう。
うっかりと電気を付けてしまった為、密談者に見られたと思ったシルヴィアは当局に通報する。
密談の内容とは、マトボ共和国大統領ズワーニ(アール・キャメロン)の暗殺計画だった。
ズワーニは民主化運動を成功させるが、権力を手にした時から虐殺を繰り返したとされ、その釈明の為に国連での演説が予定されていた。
国連はシークレットサービスのケラー捜査官(ショーン・ペン)とウッズ捜査官(キャサリン・キーナー)を呼び、捜査に当たらせる。
ザ・インタープリター_d0030824_195455.jpgシルヴィアの周囲では不穏な動きが見られたが、ケラーはシルヴィアが何かを隠している直感する。
その証拠に、国連に勤める前までの経歴は詳細に把握されていなかった。
ケラーは、ズワーニの警護を務める元傭兵のラッド(イェスパー・クリステンセン)に、彼女の過去を調べさせるが…。

<作品解説>
シドニー・ポラック監督といえばオスカーを受賞した名匠として名高い監督の1人です。
本作は監督作品としては最後の作品となり、そういった意味では遺作と言ってもいいでしょう。
また、国連内部の撮影が特別に認められた初めての作品であり、情勢の安定しないアフリカを背景に、架空の国の紛争をテーマにしているなど、実に国際的な意味合いを持っています。
さて、ある過去を抱えた国連の通訳シルヴィアは、偶然からマトボ共和国大統領暗殺計画を知ってしまいます。
しかし、彼女の言動や行動はどこかしら疑惑に満ちていて、捜査にあたったシークレットサービスのケラーは、彼女を疑ってかかります。
物語の展開はシルヴィアの行動、ケラーの捜査、暗殺犯の計画と三重構造になっているんですが、基本はシルヴィア中心に進んでいきます。
彼女の過去については予想の範囲を超えないし、また序盤で彼女が抱いている杞憂がすでに観客側には謎では無くなっているところがポイントでしょうか。
即ち、シルヴィアが暗殺に関与しているのか、否か…ある種の心理戦が展開され、この緊張感が何とも言えないスパイスになっています。
また、映像も美しく、ニコール・キッドマン演じるシルヴィアのファッションがとても良い感じ。
ラストはもう少し余韻が欲しかったところで、ここで評価が分かれますね。

<見どころ>
中盤、バスのシーンが出てきますが、ここは緊張感溢れる名シーン!
ストーリーを追っていくとわかる部分もありますが、序盤にケラーが留守電の応答メッセージを聞いています。
これはケラーが、シルヴィアに自らを語る時にリンクしていて切ない。
おまけですが、ベスパに乗るニコール・キッドマン、ステキです。

<出演者>
個人的にはニコール・キッドマンはそれほど好きじゃないんですが、本作は文句なしの美女っぷり。
本作が2005年ですから、撮影時は37歳くらい?
今は何だかちょっとねぇ…変わっちゃいましたね。
ショーン・ペンはニコールにお株を奪われた感じです。うまいんですけどね、大人しめの役だったせいか、少し存在感が薄かったかなぁ。
キャサリン・キーナーなんて完全にオマケでしたが…。

<総評>
国連内部が見られるというだけでも価値があります。
全体的には落ち着いた雰囲気で、派手なアクションがあるわけでもなく、アウトローな捜査官や刑事も出てこない。
作りとしては丁寧なんですが、ストレートに行き過ぎた嫌いもあって、ちょっと物足りなさを感じますね。
もう少し詰めた何かが欲しかったんですが、サスペンスとしては佳作といったところでしょうか。
ニコール・キッドマンが好きならオススメ。

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by syosei7602 | 2010-09-08 23:59 | ミステリ/サスペンス
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