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『SET THE GUYS LOOSE』 日本/2010
監督:本広克行 出演:織田裕二 深津絵里 ユースケ・サンタマリア 伊藤淳史 内田有紀 小泉孝太郎 北村総一朗 小野武彦 斉藤暁 佐戸井けん太 小林すすむ 甲本雅裕 遠山俊也 川野直輝 滝藤賢一 寺島進 松重豊 高杉亘 小栗旬 柳葉敏郎 小泉今日子 公開時コピー 湾岸署、封鎖されちゃいました。 邦画の興行成績を塗り替えた前作から7年振りに復活した、シリーズ劇場版第3弾。 監督は前作に引き続き「曲がれ!スプーン」の本広克行。 出演はシリーズ通してのキャスティングに加え、シリーズ初の番外編「湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル」の内田有紀、「フィッシュストーリー」の伊藤淳史、「クローズZERO II」の小栗旬、「ランデブー!」の川野直輝、「リアル鬼ごっこ2」の滝藤賢一など。 <あらすじ> 次々と変貌を遂げていくお台場。外国の要人が降り立つ空港や高速道路、変電所などの主要施設が密集し、テロリストの目標となりやすいことから、湾岸署は高度なセキュリティシステムが導入された新署へと引っ越すことになる。 強行犯係の係長に出世した青島(織田裕二)は、引っ越し対策本部長を命じられ張り切るものの、引っ越しはとにかく大わらわ。 新湾岸署の開署式まであと3日。そんな中、湾岸署内で事件が続発する。 管轄内の銀行の金庫が鮮やかに破られ、盗犯係のすみれ(深津絵里)らが急行。さらに、バスジャック事件が発生し、今度は青島達が出張るものの、実質的な被害は何もなかった。 しかし、新署内に運び込まれて保管されていた筈の拳銃…青島、すみれ、そして中国からの研修生・王(滝藤賢一)のものが3丁盗まれる。 事の重大さに隠し通そうとする署長たちだったが、なぜかネット上に情報が漏れてしまい、マスコミが大挙する騒ぎに。 そして、拳銃を使った殺人事件が発生し、捜査本部として本庁が乗り込んでくるのだった。 <作品解説> 前作から7年という月日を経て、続編という邦画史上希に見る息の長い作品です。 あちこちに張り巡らされた小ネタ、エンターテイメントとしての面白さは言うに及ばず、もはやお祭的な扱いになると言ってもいい本作。 ほぼ、シリーズ通してのキャスティングですが、メインキャラクターを演じた水野美紀、筧利夫や2作目とスピンオフで活躍した真矢みきがいないのは残念ですね。 相変わらず小ネタ満載で、画面の中をあちこち見てしまうのはシリーズならではの共通項です。 さて、警部補、そして係長になった青島の任務は「引っ越し」。 その最中、立て続けに起きる事件、走り回る青島はいつもの如く、とにかく画面の中で「人々」が所狭しと動き回っています。 事件そのものは最初の2つの事件、あとから起きる事件の関連性などがいまいち繋がりにくく、説明不足は否めません。 しかし、そこは「踊る」シリーズ、例え強引ではありながらも、ところどころに笑えるシーンを用意して退屈しない出来はさすがと言うべきか。 また、1作目で登場した猟奇殺人犯・日向真奈美を登場させたのはハリウッド的な展開でおもしろい。 これは1作目、2作目ともに犯人達が魅力的ではなかったことが影響しているように思えます。 TVシリーズやTVスペシャルでは各話ごとにそれなりのキャスティングで盛り上げていたのに対し、劇場版の2作品は「湾岸署内」の人間関係や青島の行動に重点を置きすぎたために、肝心の「事件」における犯人たちが置き去りにされていました。 本作ではそれらの課題を克服すべく、あえて1作目の中盤までを食ってしまった小泉今日子の登場はシナリオ的に正解と言えるでしょう。 ツッコミどころは数え上げればキリがありませんが、本シリーズはノリと雰囲気、そして勢いで見ると楽しめる作品です。 <見どころ> ネタを振って、消化していく…このテンポの良さが醍醐味。 一番の見どころ、実は署長達かもしんない(笑)。 最後のオチは、いかにもシリーズらしいですね。 <出演者> 相変わらずの出演者は、やっぱり楽しそうです。 それにしても内田有紀が12年ぶりの登場、番外編では女青島の異名を取ってましたが、当時はまだ20代前半だったんですよね。 和久さんの甥っ子として伊藤淳史、なかなかのベストキャスティングです。 顔が似てるなぁ、なんて言われてましたが、確かに横顔とかいい感じ…しかし、初対面にしては馴染みすぎてる? 濃いキャラクターで青島の部下を演じたのは川野直輝と滝藤賢一。 うーん、役得ですね。 それにしても水野美紀と筧利夫が出ないのは残念でなりません。一説には所属事務所との確執やらなんやら取りざたされていますが、そういうのってどうなんでしょ。 小泉今日子は怖いですな。 意外だったのが小栗旬…失礼ながらもっと下手なイメージがあったんですが、本作でイメージが変わりました。 <総評> 恐らく、というか当然の如く賛否両論の嵐になると思います。 しかし、映画評論家と一般の観客ではそもそもの視点が異なるので、ヒットは固いでしょう。 シナリオの甘さはこの際置いて、細部まで拘った映像は圧巻。 大作ならではの面白さを心得ている感じがあるし、さらに続編が作られそうな雰囲気もあるので楽しみですね。 <関連作品> 踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル TVSP第1弾 踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル TVSP第2弾 踊る大捜査線番外編 湾岸署婦警物語 TVSP番外編 踊る大捜査線 THE MOVIE 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 交渉人 真下正義 (スピンオフ劇場版第1作) 容疑者 室井慎次 (スピンオフ劇場版第2作) 逃亡者 木島丈一郎 TVSP番外編 弁護士 灰島秀樹 TVSP番外編 警護官 内田晋三 TVミニ番外編 踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2 (劇場版第2作海外版) よろしければクリックお願いします。
by syosei7602
| 2010-07-03 21:43
| ミステリ/サスペンス
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