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『NO COUNTRY FOR OLD MEN』 アメリカ/2007
監督:ジョエル・コーエン イーサン・コーエン 出演:トミー・リー・ジョーンズ ハビエル・バルデム ジョシュ・ブローリン ウディ・ハレルソン ケリー・マクドナルド ギャレット・ディラハント テス・ハーパー バリー・コービン スティーヴン・ルート ロジャー・ボイス ベス・グラント 受賞:アカデミー賞/作品賞・助演男優賞・監督賞 他(2007) 公開時コピー 世の中は計算違いで回る コーマック・マッカーシーの犯罪小説「血と暴力の国」を、鬼才の兄弟監督ジョエル、イーサン・コーエンが圧倒的な描写力で映画化。 見事、アカデミー賞にて作品賞、監督賞を獲得した。 出演は「告発のとき」のトミー・リー・ジョーンズ、「それでも恋するバルセロナ」のハビエル・バルデム、「ミルク」のジョシュ・ブローリン、「7つの贈り物」のウディ・ハレルソン、「ネバーランド」のケリー・マクドナルドなど。 <あらすじ> 時は80年代、メキシコの国境に近い砂漠でハンティングをしていたベトナム帰還兵のモス(ジョシュ・ブローリン)は、麻薬取引現場の抗争で死んだと思われる大勢の死体、そして大量のヘロインと200万ドル近い現金を見つける。危険を承知だったが、誘惑には勝てずそれらを持ち逃げしたモスは、現場で虫の息で水を求めていた男の事が忘れられず、夜中に現場に戻ってしまう。 しかし、そこにはマフィア達が戻ってきており、車のナンバーを見られた彼は逃走する。 若い妻カーラ(ケリー・マクドナルド)との生活を壊したくないモスは、ほとぼりが冷めるまで逃亡を続けることに。 そんな彼をシガー(ハビエル・バルデム)という冷酷非情な殺し屋が追跡をはじめる。 一方、モスが厄介な事件に巻き込まれたことを知った街の老保安官エド(トミー・リー・ジョーンズ)は、なんとかモスを助けるべく、彼らを追い始めるが、行く先々でシガーによる死体が増えていく。 <作品解説> 2007年度、実に濃い存在感を示し、アカデミー賞を受賞した作品です。 コーエン兄弟といえば「バーン・アフター・リーディング」が記憶に新しいところですが、個人的にはイーサンがシナリオを手がけた「ホネツギマン」なんて最高でした。 シュールレアリズムに溢れ、馬鹿げているけれども納得してしまうストーリー展開にはうならされます。 本作はそんな彼らの作品中、もっともまともであり、もっとも「映画」というジャンルに即したといえる作品。 全編に渡って「非情」「恐怖感」が常に存在し続けるのは見事。 さて、偶然から大金を手にしてしまった主人公モス。 彼を追うのは冷酷非情で哲学的、そして無表情でおかっぱ頭に黒ずくめという、見るからに関わり合いになりたくない殺し屋シガー。 映画史上、「殺し屋」というにふさわしいキャラクターの1人といえます。 彼が醸し出すのは見えなくても解るほどの殺意と威圧感、追われるモスの恐怖感、そして保安官エドの客観的視点…観客は常に展開を気にしてしまうという意味で、本作は成功したと言えます。 しかし、一方でストーリーの甘さもあったりして。 それがラストなんですが、その唐突さ故にシガーの存在感が最後の最後で揺らいじゃう。 個人的に言うならば、あの中途半端さがコーエン兄弟らしいといえばそれまでだけど、ここで存在感を維持するかしないかで、さらに評価が変わったように思います。 <見どころ> シガーのコインと面と裏のルール。 シンプルでありながら、たった2つの選択肢しかないという確立されたルールが恐ろしい。 ルールとはプライドであり、それがシガーのアイデンティティーだと解る瞬間です。 これは主人公モスとの対比であり、この場合多くの人々が「モス側である」と認識しちゃう。 なんとも単純かつリアルなシーンなのです。 <出演者> 保安官エドを演じたトミー・リー・ジョーンズも「老保安官」という役柄になるまで、歳を取りましたね。 もっとも彼が原題の「FOR OLD MEN」の1人になるわけです。 殺し屋シガーを演じたハビエル・バルデムは見事、助演男優賞を獲得。 無表情で不気味、死に神の目を持ったシガーを演じきりました。 当分、彼ほどの殺し屋役は出てこないでしょう。 ジョシュ・ブローリンもまたうまい俳優の1人、コーエン兄弟のキャスティングはうまい。 <総評> 決して万人受けする作品ではありません。 暴力的だし、音楽もほとんど無い。 しかも、最後は「物語」としての体裁を逸脱し、エンターテイメントとしては不合格。 ただし、「映画」という形において、大したサスペンス的要素も無いのに唖然とさせられます。 傑作、という言葉がふさわしい作品です。 よろしければクリックお願いします。
by syosei7602
| 2010-06-23 22:56
| ハードボイルド/犯罪
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