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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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72時間
72時間_d0030824_0124825.jpg『EMMETT'S MARK』 アメリカ/2002
監督:キース・シュナイダー
出演:ティム・ロス スコット・ウルフ ガブリエル・バーン
カンディ・アレクサンダー サラ・クラーク ウェイン・デュヴァル
ベンジャミン・ジョン・パリロ



俳優として活動しているキース・シュナイダーによるサスペンス。
初監督作品となるが、以降の監督作は無い。
出演は「インクレディブル・ハルク」のティム・ロス、「白い嵐」のスコット・ウルッフ、「アサルト13 要塞警察」のガブリエル・バーン、TVドラマ「CSI:マイアミ」のカンディ・アレクサンダー、TVドラマ「24」のサラ・クラークなど。

<あらすじ>
72時間_d0030824_0125618.jpgフィラデルフィア警察殺人課のエメット(スコット・ウルフ)は、医師から白血病で余命幾ばくもないと告げられる。両親は既に他界し、恋人とも別れたばかりのエメットには仕事しか残っておらず、それすらも全うできないと絶望していた。
彼が追っている事件は誘拐による婦女暴行殺人事件で、犯人の目星は未だについていなかった。
ある夜、カフェでジャック(ガブリエル・バーン)という男から話しかけられる。
ジャックは元FBIだと言い、エメットの話を真摯に聞き、ある提案をする。
それは、病気で死ぬことよりもある日突然、誰かに殺して貰えば苦しまない、というものだった。
エメットは悩んだ末に親の遺産を使って、ジャックに殺し屋(ティム・ロス)を手配してもらうことにする。
72時間_d0030824_013239.jpg事件解決の糸口を掴みたいエメットは、3日の猶予を持たせ必死で事件を追うが、第2の誘拐事件が起きてしまい、さらに彼の病気は誤診だった。
ジャックへの連絡先を捨ててしまったエメットは、事件を追いながら依頼をキャンセルするために奔走するが…。


<作品解説>
ビデオスルーとなった未公開の作品です。72時間というタイトル、安易な邦題ですね…まあ、わからないでもないけど。
監督のキース・シュナイダーは本作を手がけて以来、次作がありません。
デビュー作にしては小粒過ぎたのかもしれませんね。
さて、物語は白血病と誤診された刑事が自らの殺人を依頼したことから始まります。
病院に入って苦しむよりも、あっさり死にたいという思いから、偶然知り合った胡散臭い男に大金を払って殺し屋を雇うわけです。
この殺し屋というのが、見事なまでの社会不適合者ながら、元警官という経歴の持ち主。
部屋は汚いけど、なぜかバーで女性に声を掛けられるという、なんだかよくわからない人物です。
要するに、この殺し屋には全く持って一貫性がない生活を送っているわけで、それが不気味。
一方、主人公であるエメットは自分の仕事に熱心ながら、なぜか微妙に突っ走る感じの若手刑事。
うーん、こういう作品だとやっぱり悪役に存在感がありますね。
ただ、全体的に重苦しい映像が過ぎたのか、先読み出来ちゃう展開です。
されど、俳優陣がなかなか好演していて、わかっていても緊張感があるのはなかなかのもの。
ラストを回収しきれなかったのは、残念過ぎます。

<見どころ>
ティム・ロス演じる殺し屋が淡々と準備を進めていくのですが、短いながらもちょっと怖い。
これって「ジャッカルの日」のジャッカルを連想させます。
クライマックスの緊迫感は見事でした。

<出演者>
名優ティム・ロスの演技は見事です。
私生活では冴えない男、しかし殺し屋として雇われながら、苦悩するどころか冷めた目でエメットを追うシーンがいい。
主人公エメットを演じたのはスコット・ウルフ。どこかマイケル・J・フォックスを彷彿とさせる男前です。
ガブリエル・バーンの胡散臭い感じが好きです(笑)。

<総評>
サスペンスとしてはB級です。
結末は予想ついてしまうし、ストーリーの流れも中途半端感は否めません。
されど、出演者達がそれぞれ好演しちゃっているだけに、駄作とも言えない…。
脚本があと少し練られていれば、意外な傑作になったでしょう。
ティム・ロスが好きならオススメ。

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by syosei7602 | 2010-05-31 23:59 | ミステリ/サスペンス
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