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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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ゴールデンスランバー
ゴールデンスランバー_d0030824_095670.jpg『GOLDEN SLUMBER』 日本/2010
監督:中村義洋
出演:堺雅人 竹内結子 吉岡秀隆  劇団ひとり  柄本明
濱田岳 渋川清彦  ベンガル 大森南朋 貫地谷しほり
相武紗季 永島敏行 石丸謙二郎 ソニン でんでん
滝藤賢一 木下隆行 木内みどり 竜雷太 伊東四朗 香川照之


公開時コピー
無実の男、首相暗殺犯に断定
事件のガギを握るのは、ビートルズの名曲


本屋大賞などに輝いた伊坂幸太郎原作の同名ミステリー小説の映像化。
監督は、同じく伊坂作品である「フィッシュストーリー」を手がけた中村義洋。
出演は「ジェネラル・ルージュの凱旋」の堺雅人、竹内結子、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」の吉岡秀隆、「パコと魔法の絵本」の劇団ひとり、「旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ」の柄本明、「フィッシュストーリー」の濱田岳、「ディア・ドクター」の香川照之など。
音楽を担当したのは斉藤和義、テーマ曲はビートルズの「ゴールデン・スランバー」。

<あらすじ>
ゴールデンスランバー_d0030824_010550.jpg仙台に住む30歳の独身男、青柳(堺雅人)はどこにでもいる平凡な男だが、2年前にアイドルの凛香(貫地谷しほり)を暴漢から助けたことから有名人になっていた。
仙台出身の金田首相の凱旋パレードが行われる日、学生時代の友人・森田(吉岡秀隆)に呼び出される。
1年も前から東京から仙台に帰ってきたという森田に驚く青柳。
青柳は森田の車の中で水を飲み、眠ってしまう。折しも、そこは凱旋パレードの裏手にある道だった。
ゴールデンスランバー_d0030824_0101358.jpg目覚めた青柳に、森田は何者かに借金を帳消しにしてもらう代わりに、青柳をこの場所に誘導して眠らせる様に脅されたこと、そして「オズワルドにされるぞ」と言って逃げるよう促す。
その直後、凱旋パレードで爆発が起きる。
驚く2人の背後には警官が迫り、車を飛び出した青柳に向かって警官は躊躇無く発砲するのだった。

<作品解説>
伊坂幸太郎といえば昨年は「フィッシュストーリー」「重力ピエロ」「ラッシュライフ」、その前は「死神の精度」「アヒルと鴨のコインロッカー」「陽気なギャングが地球を回す」等(3年間で約8本!)、映画化が非常に多い作家です。
そんな中で、本作は昨年の小説の中でも注目を浴びた小説であり、映像化がかなり速いと言えるでしょう。
原作はまだハードカバーのみなので未読なのですが、本屋大賞を受賞、さらに演技派の出演者が揃っていることから期待度大の感じで見に行きました。
さて、首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公・青柳は、運送会社の宅配ドライバーという職業柄、地理には詳しく、さらに友人や謎の人物の手を借りながら逃亡するわけです。
構成としてはJFK暗殺犯とされたオズワルド(スケープゴートの役割)、さらに映画でいえば「逃亡者」のような趣でしょうか。
伊坂作品にお馴染みのシュールな人物達が登場して場面を盛り上げ、ところどころにユーモアを挟みつつ進んでいくのは小気味よい。出演陣の好演もあって全体的に良くできています。
残念だったのは主人公・青柳ともう1人の主人公である樋口晴子の視点が大半を占めすぎたところ。
追う側である佐々木の視点、もしくはシーンが多ければ盛り上がったでしょう。
ラストは原作通りなのか、それとも映画オリジナルなのかわかりませんが、若干消化不良に感じました。
もっとハッキリとした終わりがあっても良かったと思います。

<見どころ>
伊坂作品に見られる伏線の張り方がきちんと見られたのがいいですね。
キルオの登場シーンはシュール過ぎて笑えます。

<出演者>
ここ1、2年で躍進した堺雅人(もう1人は松山ケンイチか)のうまさは言うこと無し。
微笑みの貴公子と言われるだけあって、微妙な緊張感を見せてくれます。
竹内結子もキャスティングとして申し分無し。
もとより下手なキャスティングがいなかったと言うべきか。
伊坂作品にお馴染みの濱田岳が良い味出してます。

<総評>
エンディング曲がね、斉藤和義なわけです。
合っているんだけど、これはやっぱりゴールデンスランバーの方が良くないだろうかと思ったりして。
映像化されるとディテールが甘くなっている部分が増えるため、小説が読みたくなりました。
全体としては「よくできました」…小さくまとまった感もあるかな?

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by syosei7602 | 2010-01-31 23:59 | ミステリ/サスペンス
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