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『THE NINTH GATE』 フランス・スペイン/1999
監督:ロマン・ポランスキー 出演:ジョニー・デップ フランク・ランジェラ レナ・オリン エマニュエル・セニエ バーバラ・ジェフォード ジェームズ・ルッソ 受賞:ヨーロッパ映画賞/世界的功績賞(1999) 公開時コピー 神に聖書があるように、悪魔にも秘密の書があった この世には、解いてはならない謎がある。 2002年「戦場のピアニスト」でオスカーを獲得したロマン・ポランスキー監督によるオカルト映画(お陰で過去の犯罪まで表沙汰になってしまった)。 出演は「パイレーツ・オブ・カリビアン」で人気を不動のものにしたジョニー・デップ。 共演は「ハリウッド的殺人事件」のレナ・オリン、「ボディスナッチ」のエマニュエル・セニエ、「フェイク」のジェームズ・ルッソなど。 ホラーではなく、知識的なオカルトという事で多少一般受けされにくい印象。 <あらすじ> 希少本を鑑定、捜索の専門家コルソは得意先の富豪の収集家バルカンから、世に3冊しかないとされる中世に書かれた悪魔の祈祷書「9つの門」の1冊を見せられ、ポルトガルとフランスにある他の2冊との真贋鑑定を依頼される。 破格の報酬で請け負い、本を預かったコルソ。しかし、少しずつ身の回りで危険な事が起こり始め、友人で古本屋バーニーに旅行にでるまでの間、本を預かって貰うが彼は殺されてしまう。 依頼をおりる事を申し出るがバルカンは拒否し、否応なしに本の捜索と鑑定に向かうコルソ。 しかし、彼の周りにつきまとう謎の女性、つけねらう男、殺人・・・本に秘められた真意は確かめるためコルソは旅を続けるのだった。 *** ホラー色はほぼゼロと言ってもいいでしょう。 オカルトとホラーは大体抱き合わせにされてしまうのですが、このストーリーはオカルトサスペンス。 ジョニー・デップの役どころが金に執着、という割りには些か中途半端な表現。 まず、ホラーを期待している人は諦めましょう、純粋なサスペンスを期待している人は恐らく期待はずれに終わります。 結構おもしろかったのがオカルトに対する意外とライトな感覚というか、こういう描き方もあるんだなというもの。 先にも書きましたが、オカルトとホラーは抱き合わせになってしまう事が非常に多いジャンルで、例えば「エクソシスト」では悪魔と神の戦いを描き、アクション映画である「エンド・オブ・デイズ」は世界の破滅を企む悪魔という二極化された構図しか存在しなかったわけです。 映画の特徴としてまず、神の存在自体をほぼ皆無にしたところ。 俗に言う悪魔崇拝を潰すわけでもなく、悪魔という存在自体に関わってきた人間の業を描こうとしたところにこの映画の良さがあります。 しかし、主人公コルソの心境の変化などが説明不足、ジョニー・デップが良い俳優なだけにもう少しシナリオを考えて欲しかったところです。 基本的に一人称な映像感覚なので、映画に入り込めばハマりますし、オカルトの知識を持っていれば楽しめます。 個人的には結構好きな映画ですが、今ひとつ整合性に欠ける部分が目立つのも確か。 興味があるなら、という部類ですね。 よろしければクリックお願いします。。
by syosei7602
| 2005-06-23 22:36
| ホラー/オカルト
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