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映画紹介 1122本。1日1本(毎日じゃありません)ネタバレは極力無し。TBはご自由にどうぞ。
by syosei7602
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黒帯 KURO-OBI
黒帯 KURO-OBI_d0030824_1344019.jpg『KURO-OBI』 日本/2006
監督:長崎俊一
出演:八木明人 中達也 鈴木ゆうじ 小宮孝泰 小須田康人
阿南健治 須藤雅宏 諏訪太朗 深澤嵐 近野成美
西冬彦 吉野公佳 大和田伸也 白竜 夏木陽介



公開時コピー
まっすぐ、強く。

「西の魔女が死んだ」の長崎俊一監督による、本格空手映画。
主演の2人は空手六段という腕前を持つ「ハイキック・ガール」の八木明人、中達也、「犯人に告ぐ」の鈴木ゆうじ、「いけちゃんとぼく」の深沢嵐、「さくらん」の近野成美、「茶々 天涯の貴妃(おんな)」の吉野公佳、「それでもボクはやってない」の大和田伸也、「龍虎兄弟」の夏木陽介など。

<あらすじ>
黒帯 KURO-OBI_d0030824_1344844.jpg時は昭和初期。
柴原道場の門下生、義龍(八木明人)、大観(中達也)、長英(鈴木ゆうじ)の3人は師匠の柴原英賢(夏木陽介)の指導の元、日々鍛錬を重ねていた。
ある日、道場に憲兵隊がやってくる。道場を軍に明け渡せ、という不条理な要求に怒る大観。
さらに連隊長・谷原(白竜)によって長英が斬られ、英賢が止めるのを聞かずに試合をすることに。
憲兵たちを次々と倒す大観だったが、英賢の命により谷原の相手は義龍がつとめる。
義龍は、自分から突いてはいけない、蹴ってはいけないという教えを守り、受けと捌きだけで谷原を倒してしまう。
黒帯 KURO-OBI_d0030824_1345620.jpg相反する義龍と大観、そんな折り英賢が倒れ、一子相伝の証である「黒帯」の後継者を決めず、「時がくれば解る」とだけ残し、黒帯を長英に託して息を引き取るのだった。
ほどなくして憲兵隊が再びやってくる。空手を兵に指導しろという命令だった。3人は素直に従うが、その道すがら思わぬ人物が義龍を狙ってくるが…。

<作品解説>
近年のアクション映画というと、お決まりのようにマーシャルアーツとワイヤーアクション、そしてCGによる合成がほとんどです。これらは香港映画から端を発していますが、その波は邦画のアクションにおいても例外なく及ぼし、特に武道をしていない俳優達までもがそれなりの戦いをしてしまいます。
まあ、おもしろいんですが、面白みはない?という、ちょっとアンバランスな状況ですね。
さて、本作は主演の2人が本物の空手家ということで、劇中の空手はまさにそのもの。
跳んだりはねたりというものではなく、腰の入った突きや蹴りとカンフー映画にはない重厚なスピード感が見られます。
ストーリーは至って単純。
同じ空手でも、とにかく強さを求め相手を倒す大観、受けと捌きで自ら攻撃をしない義龍。
そして、師匠から預けられた「黒帯」を巡って最終的に対決するというお決まりパターンです。
されど非常にストイックな作りで、強さを極めるという点ではベクトルは違う2人を丁寧に描いています。
戦いのシーンは多からず少なからず。
ありきたりのアクション映画に飽きた人なら、これはかなり楽しめます。

<見どころ>
刀対素手、空手家同士の対決、そしてクライマックスの泥臭い戦い。
とにかく動きにキレがあり、そしてやたらと速い。
町のヤクザまで動きが速いですが、これはちょっとやりすぎかなぁ。

<出演者>
義龍を演じた八木明人は国際明武舘剛柔流空手道連盟の館長。
中国拳法から伝わり、琉球で発展した那覇手で、32歳にして六段(3歳からしているそうな…)。
対する大観役の中達也は日本空手協会総本部師範でこちらも六段。
どちらも男前で、中達也は渋い声がいいですね。
演技に関してはギリギリといったところですが、俳優ではないので仕方ないでしょう。
長英役の鈴木ゆうじは俳優ですが、空手初段だそうです。もっとも腕を怪我した設定なので、あとは見守り役になってましたけど…。
大和田伸也の下卑た演技がやらしいです(笑)。

<総評>
映画として見た場合、シナリオの甘さはありますが(シナリオは飯田譲治!)、空手そのものを映画の題材として活かしたのは見事でした。
とにかく見ていて凄いと思わせる作品です。

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by syosei7602 | 2009-07-23 23:59 | アクション/アドベンチャー
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