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『PAUL』 アメリカ/2011監督:グレッグ・モットーラ 出演:サイモン・ペッグ ニック・フロスト ジェイソン・ベイトマン クリステン・ウィグ ビル・ヘイダー ブライス・ダナー ジョン・キャロル・リンチ シガーニー・ウィーヴァー 声:セス・ローゲン 公開時コピー ヒッチハイクしてきたのは…なんとエイリアン!? 友情は星を超える! 「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」のサイモン・ペッグ、ニック・フロストのコンビが主演・脚本を手がけたコメディSF。 監督はコメディに定評のある「スーパーバッド 童貞ウォーズ」のグレッグ・モットーラ。 声のみだが、ある名監督がカメオ出演している。 <あらすじ> アメコミ業界最大のイベント“コミコン”に参加するため、イギリスからやってきたSFオタクのグレアム(サイモン・ペッグ)とクライブ(ニック・フロスト)。 彼らのもう一つの目的は、アメリカ西部にあるUFO関連の名所を巡ることだった。 キャンピングカーを借りて出発した彼らがエリア51やブラック・メール・ボックスなどを見て回ると、黒い車が後ろからやってくる。 追い越していった車はいきなり単独事故を起こし、そこに現れたのはポールという本物の宇宙人だったのだ。 彼は60年前、宇宙船の故障で不時着して以来、政府によって囚われていたという。 2人はアメリカ文化に染まりきったポールを連れて、彼が目指す場所へ連れて行くことを約束するが…。 ![]() <総評> 宇宙人が登場する作品と言えば「未知との遭遇」をはじめ、「E.T」「エイリアン」と名作が揃うわけですが、昨年はそれらをリスペクトする「SUPER 8/スーパーエイト」が公開されました。 そして、同じ宇宙人ものとして本作となったわけですが、「SUPER 8」がジュブナイル的な要素を前面に押し出したのに対し、本作はその世代が子ども達が大人になった時の作品といえます。 さて、物語はイギリスのSFオタクの2人が、日本で言うコミケのようなアメリカの“コミコン”にやってくるところから始まります。男2人旅は行く先々でゲイカップルに間違われ、気弱な2人はテキサスの荒っぽい連中が苦手という感じ。 そんな彼らが出会ったのは、完全にアメリカナイズされて下ネタを連発する宇宙人ポール。 タバコを吸うわ、ハッパを吸うわと政府に囚われていた割りにはフランク過ぎたりして(笑)。 そんな彼らを、政府関係者が執拗に追跡してくるわけで、ロードムービー兼アクション要素も楽しめたりするんですが、これがいかにもアメリカン。 彼らが巡るのはUFO関連の地域やSF映画関連の場所が多数。そりゃもう、SF映画が好きなら笑ってしまうようなネタも面白い。 なんといっても、ポールがとても自然な動きを見せてくれる。見てくれはリトルグレイ、動きは一流コメディアン(セス・ローゲン)。こんな宇宙人がいても楽しいよね、と思わせてくれます。 主演のサイモン・ペッグとニック・フロストは息ピッタリ。 ちょっとクールなジェイソン・ベイトマン、お間抜けな部下にクリステン・ウィグとビル・ヘイダー、キリスト原理主義にブライス・ダナーやジョン・キャロル・リンチといったキャスティングもさることながら、やっぱりシガーニー・ウィーヴァーには驚いたなぁ。 ラストは意外と感動ものですが、構えることなく楽しめる作品です。 オススメ。 よろしければクリックお願いします。 『WILD 7』 日本/2011監督:羽住英一郎 出演:瑛太 椎名桔平 丸山隆平 阿部力 宇梶剛士 平山祐介 松本実 要潤 本仮屋ユイカ 中原丈雄 吉田鋼太郎 深田恭子 中井貴一 公開時コピー 悪を撃ち抜け 愛を守り抜け 望月三起也原作の同名コミックの映画化で、実写化としては2度目(70年代にTVドラマ製作)。 監督は「海猿」シリーズの羽住英一郎。 バイクシーンの多くはノンスタントで撮影され、建造物内でのバイク走行シーンは国内初となる。 また、バイクはすべて国内メーカーの市販車ベースのもの。 <あらすじ> 多くの行員を殺した銀行強盗事件が発生。その凶悪さゆえに警察は強盗に逃亡を許すが、それを7台のバイクが追跡し、強盗すべてを殺害する。 彼らはワイルド7と呼ばれる警視庁の超法規的組織で、凶悪犯の処刑を許されたチームだった。 メンバーはリーダーの飛葉(瑛太)をはじめ、セカイ(椎名桔平)、パイロウ(丸山隆平)、ソックス(阿部力)、オヤブン(宇梶剛士)、ヘボピー(平山祐介)、B・B・Q(松本実)といずれも極刑もしくは無期懲役を受けた犯罪者達だった。 いつものように任務をこなした彼らの前に、標的を先に殺害する謎のライダーが現れる。 ライダーを追った飛葉だったが、埠頭のクラブで見失ってしまう。 彼が出会ったのは謎の美女、本間ユキ(深田恭子)で、偶然から2人は接近していく。 そんなある日、「犯罪者グループM108号」によるウイルス強奪による脅迫事件が発生し、指定時間内に2億ドルを支払わなければ東京上空のウイルスを積んだ飛行船が爆破されるという。 ワイルド7は、犯行を食い止めるために犯人捜索に向かうのだが…。 ![]() <総評> 「ワイルド7」といえば、60~80年代のライダーにとってはバイブルとも言うべき作品だそうで…あいにく、まともに読んだことはないのが残念。それでも、ライダーである自分にとって十分魅力的な映画と思って鑑賞した次第です。テンポの良さでは定評のある羽住監督なら…と前評判はあえて気にしないように思ったのですが、正直言うと作品としては残念な結果というべきでしょうか。 まあ、それはおいといて登場バイクは飛葉・ホンダ CB1100、セカイ=カワサキ W650、パイロウ=カワサキ ゼファー1100サイドカー、ソックス=スズキ GSX1300Rハヤブサ、オヤブン=ホンダ SHADOW750、ヘボピー=ヤマハ VMAXトライク、B・B・Q=ヤマハ SR400ロケットカウル、謎のライダー=カワサキ ZX-6R(おそらく)でしょうか(つーか、スズキは1台かよ)。 謎のライダー以外はカスタム車で、ワイルド7仕様は同じカラーリングで統一されています。 飛葉についてはプライベート用がCB1100をCB750風なカラーリングとスタイルでカスタム化されていて、これがまたカッコイイ!いやもう、バイク見るだけでおなかいっぱいな感じです(笑)。 さて、肝心のストーリーですが、これが薄い。悪人を処刑するというせっかくの題材が生かし切れておらず、バイクチェイスシーンがゼロに等しい。バイクで出動するだけ…みたいな。 また、犯罪組織との戦いも不足していて、ストーリーが設定に負けているのが残念です。 7人いるキャラクターの背景もほとんど語られず、ピカレスクとは程遠い…ただし、街中での大規模な撮影や建物内を失踪するバイクシーンは見事(ただ、少なくとも「M:I-2」くらいのバイクシーンはほしい)。 銃撃戦はそれなりなのに、動きが悪いのと一つ一つが緩慢な印象。 主演の瑛太は好演していると思うんですが、ワイルド7のリーダーというイメージは湧かず。 椎名桔平はいいんですが、出番としては今ひとつですね。 意外なのが深田恭子。この人は色気が出てきました。 中井貴一はこの手の役をやらせたらピッタリ。惜しむらくは吉田剛太郎でしょうか…なんか小物感があるんだよなぁ。 全体的に全てが中途半端です。 バイクはいいけど、ストーリーやアクションが半端でもったいない。 アウトロー感が足りないというかなんというか。 続編があるなら次回は是非、三池監督にワイルドにバイオレンスなアクションを見せて貰いたいと思うのは贅沢でしょうかね。 よろしければクリックお願いします。 『REAL STEEL』 アメリカ/2011監督:ショーン・レヴィ 出演:ヒュー・ジャックマン ダコタ・ゴヨ エヴァンジェリン・リリー アンソニー・マッキー ケヴィン・デュランド カール・ユーン オルガ・フォンダ ホープ・デイヴィス 公開時コピー 「リアル・スティール」―。 それは、親子の絆が生み出す、“本当の強さ”。 ロバート・ゼメキス、スティーヴン・スピルバーグなどが製作総指揮を務め、「ナイト・ミュージアム」のショーン・レヴィがメガホンをとった家族愛の物語。 リアルなロボット達の描写が秀逸だが、ストーリーの結末は大方の予想通りになってしまうのが少し残念。 それでも、巧みな演出でディズニー映画らしい作品となっている。 <あらすじ> 人間同士が戦う格闘技の時代が衰退し、ロボットがリングで格闘する近未来。 元プロボクサーで、今はロボット格闘技に金をつぎ込むチャーリー(ヒュー・ジャックマン)は、その計画性の無さからあちこちで借金をしてはなんとか生活する日々。 そんなある日、彼の元に昔の恋人が亡くなり、赤ん坊の時以来会っていない11歳のマックス(ダコタ・ゴヨ)をひと夏の間、預かることになる。 何かと食って掛かるマックスに辟易しながらも、高性能なロボットを手に入れて再び戦いに挑むチャーリーだったが、いつもの計画性の無さで敗北してしまい、そんなチャーリーを見てマックスは苛立ちを募らせる。 帰り道、チャーリーはパーツをかき集めるため、ロボットの廃品置き場に忍び込むことに。 ついて来たマックスはそこで、ATOMという旧世代の小さいなロボットを見つける。見るからにオンボロだったが、マックスはATOMに備わっている特別な機能に気がつき、チャーリーを説き伏せてロボット格闘技に挑戦するのだが…。 ![]() <総評> 「チャンプ」と「ロッキー」が元ネタの王道パターンと言ってしまえばすべて終わってしまう…わけじゃないのが、本作のいいところですかね。予告編見ただけで、わかってしまうようなストーリーとタカをくくったら最後、それでも泣けてしまうのがこの手の作品なのは間違いないです。 それはさておき、人より大きめのロボット達というより、ロボットを操作して戦う格闘技が市民権を得てしまった近未来が舞台ですが、ロボット以外に近未来感は無くて(笑)、むしろ現代にロボットだけが登場したような世界なわけです。それでも違和感を感じないのが、今の世界にロボットが身近になりつつあるからでしょうか。 さて、落ちぶれた元ボクサーのチャーリーは、猪突猛進的な性格、いうなれば後先考えずに突っ走るため、たとえ優勢でも劣勢になるという勝負力の弱さを持っています。ロボットの写真を撮るだけでお金をせびろうとしたり、強いロボット=勝てると思い込んでばくち的な戦いを挑んだり、息子を鬱陶しがったりとろくでもない父親の典型です。 そんな父親を見るに見かねつつ、自らの主張を曲げない息子のマックスは賢く、ATOMというロボットの特異性に気がついてロボット格闘技の世界に足を踏み入れます。 本作は父親であることの難しさ、親を選べない息子の不運を描きつつ、それがロボット格闘技を通して徐々に改善していく物語なわけですが、賢いマックスに嫌味が無いのがいいですね。 この手の作品でありがちなのが、とことんアホな親父と小生意気な子供という構図が観客にとって感情移入できないラインで描かれてしまうところなんですが、本作はそれがない。 作品としてはチャーリー目線なのに、観客の目線はマックスというのがおもしろいのです。 そして、目玉はロボット格闘技。 これが見事!本当にありそうなロボットデザインがすばらしく、もう1人の主役ともいえるATOMがなんともいえない雰囲気なのです(これは作品上、「不気味の谷」を排除した結果かも?)。 ATOMが少し困ったような、切ない表情なのに、戦いのシーンではなにかが違う。 落ちぶれた元ボクサー、力の無い子供、旧世代のロボットという関係性がそうさせるのか…これが変にかっこよいロボットだったらダメなわけですよ。 ATOMが戦うシーンは思わず力が入り、応援したくなってしまう。 そして親子愛、泣きどころ十分なクライマックスはベタにいいんだよなぁ。 ヒュー・ジャックマンはどことなく軽そうな感じがぴったり! 子役のダコタ・ゴヨが名演、この子はいいですね~。 「LOST」シリーズのエヴァンジェリン・リリーをはじめてみましたが、この女優はステキな感じです。 作品としてはベタベタな展開の物語ですが、全体の質は高くて面白い。 128分と少し長めですが、飽きずに楽しめる作品です。 よろしければクリックお願いします。 『MISSION: IMPOSSIBLE - GHOST PROTOCOL』アメリカ/2011 監督:ブラッド・バード 出演:トム・クルーズ ジェレミー・レナー サイモン・ペッグ ポーラ・パットン ミカエル・ニクヴィスト ウラジミール・マシコフ ジョシュ・ホロウェイ アニル・カプール レア・セドゥー ミラジ・グルビッチ サムリ・エーデルマン トム・ウィルキンソン ヴィング・レイムス ミシェル・モナハン 公開時コピー 不可能を超えろ。 TVシリーズ「スパイ大作戦」を映画化した大ヒットシリーズ最新作。 監督は「Mr.インクレディブル」「レミーのおいしいレストラン」でアカデミー賞長編アニメ賞を獲得したブラッド・バードの初の実写長編作品となった。 トム・クルーズ自ら危険なスタントをこなしている。 <あらすじ> モスクワの刑務所に収監されていたイーサン(トム・クルーズ)は、IMFのベンジー(サイモン・ペッグ)、ジェーン(ポーラ・パットン)の手引きで脱獄をする。 イーサンを脱獄させた理由は、核テロを企む通称コバルトと呼ばれる人物の情報を入手すること。 3人はロシアの中枢であるクレムリンに潜入を試みるが、そこに情報はなく、さらにクレムリンが爆破されるという事態に発展する。 さらに爆破事件の犯人はイーサンたちのチームに被せられ、米国大統領は政府関与の否定とIMFの活動停止のゴースト・プロトコルを発令する。 政府からの支援がなく、なおかつテロリストの濡れ衣を着せられたまま、イーサンたちはコバルトが行うという核に関する取引を阻止すべく、取引場所であるドバイへと向かう。 ![]() <総評> トム・クルーズが自ら製作を手がけ、見事人気作品となった本シリーズ。 意外な結末の1作目、アクションに特化した2作目、チーム戦となった3作目、そして3作目の要素を十分に1作目に立ち返り、なおかつユーモアを存分に含んだ作品となっています。 実写初監督となるブラッド・バードですが、意外なほどにうまい。3作目はJ・J・エイブラムスのメジャーデビュー作となりましたが、トム・クルーズのプロデュース力が本作でも発揮されています。 本作の良さはテンポの緩急、そしてカメラワークから、アクションシーンの良さでしょうか。 序盤の追跡劇はパルクール的であったり、ストーリーの本筋とは関係ないアクションはジャッキー的なイメージを醸し出しつつ…さらに、差し込まれるユーモアは実にわかりやすい。 それでいてアニメ的な感覚が見受けられない本作は、監督ブラッド・バードと製作トム・クルーズの相性の良さの表れかもしれません。 さて、テロリストの汚名を着せられてしまったIMFのメンバーが追うのは、きわめて個人的な思想でテロを敢行しようとするコードネーム“コバルト”なる人物。 アクションのほとんどが追跡劇で、その中に含まれる要素としてアクションがある…たとえば、宣伝でも有名なドバイの超高層ビル“ブルジュ・ハリファ”のアクションにも確たる理由が語られるわけです。それが成り行きじゃなく、言葉で語られることに面白さがある。そして登場するスパイグッズの数々。 実を言うとこの辺がアニメ的な要素なわけで、ある意味ドラえもん的ですね(笑)。 チームのメンバーは、前作からの登場となるベンジーがいい味を出していて、物語の流れで言えば彼はトラブルメーカーなのにそうじゃない。あくまでも優秀なスパイ集団の一員としてきっちり描かれています。 それが本来のメンバーの描き方というか、独断専行や大間抜けがスパイに…というセオリーを崩しているからいいのかも。 キャスティングは見事なもので、若手俳優のジェレミー・レナーのうまさ、ポーラ・パットンの色気、サイモン・ペッグのコミカルさ、ミカエル・ニクヴィストという渋い配役がよい。 そんな中で異彩を放つのが、殺し屋を演じたレア・セドゥー。この人、美人よりもかわいいという形容詞が似合うのに、冷酷な殺し屋なわけですよ。そしておなじみのキャスティングまで…これが本作の味といってもいいですね。トム・ウィルキンソンがカメオって贅沢すぎじゃないか。 トム・クルーズはもう50歳間近だというのに、見事な肉体美を披露してくれます。 作品レベルは高く、ドキドキするシーンもあり、ラストまで見せてくれます。 オススメ、個人的には1作目の次によかったかな。 よろしければクリックお願いします。 『THE ADVENTURES OF TINTIN:THE SECRET OF THE UNICORN』 アメリカ・ベルギー/2011 監督:スティーヴン・スピルバーグ 声:ジェイミー・ベル アンディ・サーキス ダニエル・クレイグ サイモン・ペッグ ニック・フロスト 公開時コピー 今、勇気ある冒険が始まる。 ベルギーの作家エルジェによる世界的人気コミック「タンタンの冒険旅行」の3DCGアニメ化。 原作となったのは11作目の「なぞのユニコーン号」。 スピルバーグが長年映画化を希望し、「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督とタッグを組んで映画化を実現した。 <あらすじ> 世界を股にかけ、数々の難事件を相棒のスノーウィと共に解決してきた少年新聞記者のタンタン。 ある日、街の市場で売られていた美しい3本マストの帆船模型ユニコーン号を手に入れる。 ところが買った直後に、1人の男からそれを手放すように言われ、さらに金持ちのサッカリンからの譲るように迫られるが、タンタンはそれを断る。 ユニコーン号に隠された秘密を探るために図書館へ出掛けたタンタンは、船がかつて海賊に襲われて財宝と共に消えたことを知る。 しかし、家に戻ったタンタンは模型が盗まれていることに驚き、その犯人が執拗に模型を欲しがっていたサッカリンだと考える。 そして、彼が買い取ったというムーランサール城へと忍び込むが…。 ![]() <総評> 「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」以来、3年ぶりに監督を務めたスティーヴン・スピルバーグ。元々は「インディ・ジョーンズ」シリーズと「タンタンの冒険旅行」が似ていることと、原作者のエルジェが生前、映像化するならスピルバーグと言っていたそうなので、本作はまさに長年の夢が叶ったといえるでしょう。 映像全体はさすがにスピルバーグとジャクソンが組んだだけあって、CGのクオリティだけでなく、3D映像も抜群の完成度を誇ります。 さて、元はマンガとはいえ舞台は情緒豊かなヨーロッパ。 本作は11作目の映像化ということで、既に活躍が知られているタンタンとスノーウィが所狭しと暴れ回ります。ちなみにタンタンの年齢は14から17歳という非常に曖昧な幅で、おそらく16歳だろうという予測が立てられていますが、頭脳明晰で銃の扱いもうまい。さらにそこそこの腕っ節というおおよそ16歳らしからぬ行動派ですが、とても元気なイメージがあっていいですね。 そんな彼がノミの市で見つけたのが、三本マストのユニコーン号。 気に入って手に入れたその帆船模型をめぐって、謎の大金持ちとユニコーン号にまつわる冒険が始まります。とてもかしこく、アルコールに目がない相棒犬スノーウィや、双子でも親戚でもないのに顔がそっくりなデュポンとデュボン刑事等、わかりやすいキャラクター達が脇を固め、さらにダメな人代表みたいなハドック船長などが絡んであちこちで大騒動を起こしながら、インディばりの活躍をするタンタン。 まさに子供版インディ・ジョーンズといったおもしろさで、キャラクター達のデフォルメされながらもリアルな動きを取り入れたCGは見事。 また、CGならではのアングルの取り入れ方や表現の仕方は、スピルバーグならではの発想でしょうか。 スピーディーなシーンが多いのにもかかわらず3Dが比較的楽に見られる107分という上映時間も良かったですね。 劇場では3Dだといつも字幕がきついので、吹き替えで見たのですが、ちゃんと本業の声優が演じていたので聞き取りやすく、楽しめました。 上映時間の短さから、タンタンの心情や成長といった面は省かれていたものの、テンポが良くておもしろい。 こういうのを見てしまうと、やっぱりスピルバーグとジャクソンは凄いなと改めて思ってしまいます。 オススメです。 よろしければクリックお願いします。 『VENGEANCE』 フランス・香港/2009監督:ジョニー・トー 出演:ジョニー・アリディ シルヴィー・テステュー アンソニー・ウォン ラム・カートン ラム・シュー サイモン・ヤム チョン・シウファイ マギー・シュー フェリックス・ウォン ミシェル・イェ ン・ティンイップ フォン・ツーファン 受賞:第4回アジア・フィルム・アワード/作曲賞 公開時コピー 記憶を失くした男に 復讐の意味はあるのか── 今や香港におけるノワール作品の第一人者となったジョニー・トー監督が、フランスの国民的歌手ジョニー・アリディを主演に迎えたノワールアクション。 「TAXi」シリーズのプロデューサー、ミシェル&ロラン・ペタンを迎え、本作がアジア映画初プロデュースとなる。 ジョニー・トー作品ではお馴染みのアンソニー・ウォンやラム・シュー、サイモン・ヤムなどが出演している。 <あらすじ> 香港マカオの高級住宅街に住みアイリーン(シルヴィー・テステュー)。ある日、家が何者かに襲撃され、中国人の夫と子ども2人が惨殺され、彼女もまた重体になる怪我を負う。 連絡を受けてパリからやってきたのはアイリーンの父親のコステロ(ジョニー・アリディ)だった。 コステロはアイリーンから犯人に繋がるわずかばかりの情報をもらい、復讐を誓う。 しかし、勝手の分からない香港でどうすればいいのかわからず右往左往してしまう。 そんな時、偶然にもホテルで仕事をしていた3人の殺し屋クワイ(アンソニー・ウォン)、チュウ(ラム・カートン)、フェイロク(ラム・シュー)と出会い、彼らに復讐の助っ人を依頼することに。 コステロもまた、かつて殺し屋だったのだ。 依頼を引き受けた3人は、独自の情報網を使って襲撃犯を絞り込んでいく。 一方、コステロはかつて頭に受けた銃弾により、記憶障害を患っており、娘のことはおろか復讐のことを忘れてしまうのではと恐れていた。 ![]() <総評> ジョニー・アリディといえば、「列車に乗った男」で日本でも知られるようになりましたが、それ以外では意外と目立たず…そんな彼がまさか香港ノワールに出るというのは予想もしませんでした。 ジョニー・トー監督作品はそのほとんどがハードボイルドな作品ですが、なにせ香港の映画俳優はもはやお決まりの人しか出ない状態。その中にあって、ジョニー・アリディの起用はおもしろい試みといえます。 さて、物語は至ってシンプルな復讐劇です。 娘婿と子どもを惨殺され、さらに娘も重体に…遥か異国の地にやってきた、娘の父親でかつて殺し屋だった男は記憶障害に悩まされながら、3人の殺し屋と共に犯人を捜し始めます。 無国籍風味の街並みの香港で繰り広げられる銃撃戦と男達の友情が描かれ、青みがかった色彩の映像が美しいですね。 ストーリーは中盤まで緊張感が漂い、銃撃戦も見どころ…しかし、いつも思うのですがジョニー・トー作品は終盤になるとある意味、荒唐無稽な展開をやりすぎてしまったりするのが残念。 コステロが自らの記憶障害をなんとか乗り越えようとする場面は印象的でした。 本作もクライマックスをどう見るかで評価が分かれます。個人的には悪くなかったんですが、些か冗長になりすぎましたね。 主演のジョニー・アリディは渋い風貌で存在感は十分。 アンソニー・ウォン、ラム・カートン、ラム・シューはジョニー・トー監督の演出を心得た演技を披露。 それにしてもシルヴィー・テステューの出番は少なかったなぁ。 サイモン・ヤム、悪役やらせたらやらしさは抜群です。 香港ノワールここにあり、という作品とは言えないですが、ジョニー・トー監督のやり過ぎ的なアイディアもまた一興です。 よろしければクリックお願いします。 『私の優しくない先輩』 日本/2010監督:山本寛 出演:川島海荷 金田哲 入江甚儀 児玉絹世 永野芽郁 赤池紗也加 赤平健太朗 瓜田あすみ 小川菜摘 高田延彦 受賞:第2回映画祭TAMA CINEMA FORUM/ 最優秀新進監督賞・最優秀新進男優賞 公開時コピー 先輩なんて クサイ!ウザイ!キモイ! 恋愛小説コンテストラブストーリー大賞を受賞した、日日日(あきら)の同名小説の映像化。 監督は「涼宮ハルヒの憂鬱」など、数多くのアニメを手がけてきた山本寛で、実写監督デビュー作となる。 お笑い芸人はんにゃの金田哲の初主演作でもある。 主題歌は広末涼子の「MajiでKoiする5秒前」を、主演の川島海荷がカバーしている。 <あらすじ> 心臓に持病があり、療養を兼ねて九州にある火蜥蜴島に引っ越してきた空想好きの女子高生・西表耶麻子(川島海荷)は、先輩の南愛治(入江甚儀)が好きで好きでたまらないが、その思いは伝えられずラブレターはいつもポケットにしまったまま。 そんな彼女には天敵がいた。 ことあるごとに彼女に絡んでくるクサくて、ウザくて、キモい、何事にもポジティブな不破先輩(金田哲)だった。 ある日、耶麻子がいつも持ち歩いていたラブレターを不破先輩に読まれてしまう。 不破先輩は耶麻子の想いを成就させようと、勝手に夏祭りの屋台を出すことに決め、「南くんへの告白大作戦」=「たこ焼き大作戦」と銘打って、耶麻子にスパルタ指導を始める。 最初は鬱陶しがっていた耶麻子は目立たない同級生・筧喜久子(児玉絹世)をダシにして、大好きな南先輩を気を惹こうと考えが、思いも寄らぬ展開が彼女を待ち受けていた。 ![]() <総評> なんともややこしい名前の作家・日日日(あきら)原作のラブコメディ小説の実写化です。 原作は第1回恋愛小説コンテストラブストーリー大賞を受賞した作品ですが、日日日氏はそれ以外にも多数の賞を受賞しています。根幹がしっかりとした物語の組み立てが素晴らしく、それが本作にも反映されています。本作が実写デビューとなる山本寛監督の演出は些かアニメ的な描写に偏るものの、テンポの良さが秀逸。全体的に飽きが来ず、緩急がうまくつけられていますね。 さて、心臓に持病がある少女、耶麻子と憧れの先輩と大嫌いな先輩、そしていじめられっ子の喜久子を中心に、なんともポップな物語が展開します。 耶麻子は常に妄想を描きながら、自分の立ち位置を常に安全圏に置いている女の子です。 目立たない同級生の喜久子を下に見ており、親友を装いながら南先輩にすり寄ろうとする様は思春期特有の小狡さとして描かれており、決して主人公が品行方正ではないところがいいですね。 そんな耶麻子の天敵がクサい、ウザい、キモい、暑苦しい、脳天気でお節介ばかりする不破先輩です。 デリカシーに欠け、常にでかい声でわめき散らすその様はまさにクサい~のフレーズがピッタリ。 心臓に持病というポイントから、物語の方向性がいつも通りの泣き系に走ると思いきや、実は意外な方向に向かい、ラストはなんとも言えない暖かさがあります。 されど、キャラが立ちすぎた感もあり、現実的な世界観から少し浮き足立ってしまったのがもったいない。 アニメ的演出もおもしろいですが、ナレーションが多かったのが残念。 主演の川島海荷が天然キャラと小狡さをもった耶麻子を好演、しかし、それ以上に目立ったのはやはり金田哲。まさしく、はまりキャラとばかりに暴れ回ります。 好き嫌いが分かれるかと思いますが、全体的に面白くまとまった作品です。 よろしければクリックお願いします。 『白夜行』 日本/2011監督:深川栄洋 出演:堀北真希 高良健吾 姜暢雄 緑友利恵 粟田麗 今井悠貴 福本史織 斎藤歩 中村久美 山下容莉枝 宮川一朗太 田中哲司 戸田恵子 船越英一郎 公開時コピー 殺したのは、心。 東野圭吾のベストセラーミステリー小説の映画化。 2006年に放映されたTVドラマ版が好評を博し、2009年に韓国でも映画化されている。 原作の時代考証に沿った撮影により、時代の変遷が見事に再現された。 <あらすじ> 昭和55年、密室となった廃ビルで質屋の店主、桐原洋介(吉満良太)が背中を刺されて殺害される事件が発生する。容疑者として桐原と不仲になっていた妻・弥生子(戸田恵子)とその不倫相手の松浦(田中哲司)、さらに桐原が通い詰めていた浮気相手と思われる西本文代(山下容莉枝)とその交際相手の寺崎(宮川一郎太)の名前が挙がるが、西本と寺崎の事故死によって事件は幕を閉じる。 しかし、所轄の担当刑事、笹垣(船越英一郎)はその終わり方に疑問を感じ、単独で捜査を続ける。 笹垣の心に引っかかっていたのは、桐原の息子、亮司(今井悠貴)と西本の娘、雪穂(福本史織)だった。 それから数年が経ち、雪穂(堀北真希)は美しく成長していた。 品行方正で頭も良く、清楚な雪穂は羨望と憧れの的であると同時に嫉妬もされていた。 そんな彼女の周りでは不可解な事件がいくつも起こるようになるが…。 ![]() <総評> 小説が映像化されている売れっ子作家といえば、東野圭吾か伊坂幸太郎かというくらいに、東野作品は毎年何かしら映画かドラマにされています。 そんな東野作品の中でも3度目の映像化となる本作は、原作に忠実にすべく製作されたとのことですが、監督が撮影時に弱冠33歳というのは驚きです。 というのも、物語の始まりが昭和55年、監督が生まれたわずか4年後…言うなれば物語の推移がそのままの形で当てはまるというおもしろさがあります。 さて、物語は昭和55年から始まり19年後まで続きます。 主人公は刑事の笹垣で、心理描写などは主に彼の視点で描かれます。 雪穂や亮司は対象でありながら、その心理は極力廃止されており、彼らを取り巻く人物たちもまた、その心理が深く描かれることはありません。 この手の作品は心理戦みたいなイメージがつきまといますが、逆に心理描写を省くことによって観客はその表面のみで人物を判断していきます。 その視点はまさしく、主人公笹垣そのものであり、淡々と進む物語が深まっていくという不思議な感覚があります。凶悪な事件が絆として描かれる、その切なさがクライマックスに集約される様は見事。 また、時代ひとつひとつが緻密に描かれているのも素晴らしい。 主人公・笹垣を演じた船越英一郎はどちらかというとTVの2時間サスペンスという印象が強いものの、本作で見せる演技力は実力派であることを見せつけてくれます。 堀北真希がいつもの可愛さを封印して、無表情の笑顔で演技…ただ、悪魔的というには少し官能さが物足りないかな。 高良健吾も好演、それ以上に子役の今井悠貴、福本史織も名演でした。 物語全体を見れば、かなり残酷で救いを見いだすことのできない展開が多く、また149分という長尺でも収まりきらない箇所があるのは仕方ありませんが、総じてまとまりのある作品です。 よろしければクリックお願いします。 『LITTLE BIG SOLDIER』 中国・香港/2010監督:ディン・シェン 出演:ジャッキー・チェン ワン・リーホン ユ・スンジュン リン・ポン 公開時コピー 逃げるが 勝ち!! ジャッキー・チェンが構想に20年をかけ、原案・製作総指揮・武術指導・主演をした時代劇。 いつものアクションを織り交ぜながらも、演技に重点を置いた作品となっている。 共演のワン・リーホンはミュージシャンとして名を馳せ、俳優、映画監督としても名高い。 <あらすじ> 紀元前277年、戦国時代の中国。各地で争いが絶えない中、大国・衛の軍が小国・梁に攻め込む。 しかし、鳳凰山で梁の待ち伏せに遭い、壮絶な戦いの末に両軍とも全滅してしまう。 そんな中、梁の兵士(ジャッキー・チェン)が立ち上がる。彼は死んだふりをして生き残ったのだ。 戦場を物色していた兵士は、傷を負った衛の将軍(ワン・リーホン)を見つけ、捕虜として捕まえることに成功する。将軍は生き残った恥をさらすくらいならと何度も自殺を図るが、兵士は何度もそれを押しとどめる。 兵士は将軍を自国に連れ帰り、報酬の畑と金がもらえる幸運に希望を抱きながら将軍を連れて旅を始めるのだった。 そんな彼らを衛の捜索隊が追っていた。 捜索隊の目的は将軍の救出のはずだったが…。 ![]() <総評> 「新宿インシデント」から、アクションよりも演技に注力しているジャッキー。 最新作の「1911」でも存在感を見せつけていますが、この手の時代劇ものはジャッキー映画では少ないため、新鮮ですね。 また、いつもの強いジャッキーではなく、死んだふりをして生き延びようとするずる賢さと大きな幸せを願う兵士を演じています。 一方、ワン・リーホンが演じる若き将軍は武芸に秀でており、ただ1人生き残ったこを恥じて何度も自害しようとします。この正反対な2人が追っ手を振り切りながら奇妙な珍道中を演じるロードムービーになっています。 さて、物語は衛と梁の戦い…中国の戦国時代と言えば三国志や秦の台頭が一般的ですが、本作の歴史的背景は秦よりも少し前の春秋戦国時代になります。まあ、中国に歴史には詳しくないですが、そんな時代が背景というのがジャッキーらしい選択かもしれません。 狡猾に生き延びた無名の兵士、そして若き将軍は当然反目し合いながら、主張を譲らず、時には戦い、そして追っ手から逃れるために協力しあっていきます。 物語の展開としては些か平凡ですが、本作のおもしろさは生存と尊厳といったところでしょうか。 生きることが正しいと信じる兵士、死んで不名誉を払拭したい将軍、全てが対照的な2人が友情を築いていく。彼らの行く手に待ち受けるラストはなかなかのもので、ジャッキーのこだわりが感じられます。 ジャッキーは演技に熱が入っているイメージ、ワン・リーホンはアクションもこなし、ジャッキーとの息もピッタリでした。 全体的にはいつものジャッキー節、おもしろさで言えば可も無し不可も無しといったところ。 ただし、ラストシーンを見ると本作のテーマがうまく現されています。 ジャッキー映画には珍しい作品かもしれません。 よろしければクリックお願いします。 『MONEYBALL』 アメリカ/2011監督:ベネット・ミラー 出演:ブラッド・ピット ジョナ・ヒル フィリップ・シーモア・ホフマン ロビン・ライト クリス・プラット ケリス・ドーシー スティーヴン・ビショップ ブレント・ジェニングス ニック・ポラッツォ ケイシー・ボンド ロイス・クレイトン タカヨ・フィッシャー リード・ダイアモンド 公開時コピー 常識を打ち破る理論で 野球を変えた ひとりの異端児の闘い。 メジャーリーグの球団アスレチックスの低迷期を大きく変え、常勝軍団に育て上げたゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンの成功を描いたノンフィクション。 「カポーティ」で高い評価を受けたベネット・ミラー監督による手堅い演出が見事な作品となっている。 <あらすじ> 低迷にあえぐアスレチックスのGM、ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は、低予算故に活躍した3選手の移籍を止められず、その穴を埋めるべく新たな選手を探していた。 交渉に行ったインディアンズで、スタッフとして働いていた青年ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)に出会う。 ピーターは名門イェール大学の経済学部を卒業して、独自に選手を分析していたのだ。 彼の分析がインディアンズの選手移籍に影響を与えていることを知ったビリーは彼を引き抜き、ピーターの分析結果を基に安い選手で勝てるチームを作る経営戦略を打ち立てていく。 しかし、2人のやり方に反発をしたスカウト達は辞めていき、監督は2人が引き入れた選手を使おうとはしない。 チームは開幕から連敗が続くが、ビリーは自分の信念を貫き、やがてアスレチックスはある奇跡を起こす。 ![]() <総評> オークランド・アスレチックスといえば、松井秀喜が所属していることで有名?ですが、元々このチームは古豪とも言うべき強さを持っていました。 しかし、徐々に低迷し、予算の少なさ故に力のある選手は引き抜かれる始末。 GMのビリー・ビーンは高校時代、走攻守に秀でた花形として注目されるものの、プロに入ってからはまったく活躍できずに引退、その後スカウトからGMになります。 さて、物語はそんな彼がチームを強くするために思い切った改革を進めていくところから始まります。 独自の理論を持つピーターと共に、主に出塁率にこだわった選手起用を考え、如何に低予算で勝ちを得ていくか…野球は大抵の場合、選手に求めるのは打率、本塁打、打点、守備力ですが、ビリーとピーターは出塁率にこだわります。 打てない選手がイコール使えない選手ではなく、如何にうまく使うかが焦点であり、そして如何に勝利に結びつけるか。 それらの流れで、ビリーの過去が少しずつ挟まれていきます。優秀な選手であったビリーの挫折は辛く、それ故に選手達にも意外とドライであったりする。 一方、ピーターは相棒でありながらも、それほど多く語られることはありません。 しかし、新しい野球理論を打ち立てたのは間違いなく彼であり、そしてビリーという理解者がいた…その化学反応というべきものが、チームに奇跡を起こします。 映画全体は非常に端的に物語が進みます。マネーボールと言われた野球理論は限りなくシンプルに描かれ、そして結果が出る。それだけの構造なのに、とてもテンポ良く進み飽きさせません。 主演のブラッド・ピットが主人公ビリーを好演、同時に製作も手がける意気込み。 ピーターを演じたジョナ・ヒルはちょっと爽やかな野球オタクをうまく演じています。 実質、この2人がほぼ出ずっぱりで、フィリップ・シーモア・ホフマン演じるアート監督とのやりとりが少なめだったのが残念。ロビン・ライトも一瞬でしたね。 きっちりとした構成とテンポの良さ、わかりやすい展開で野球の内幕が垣間見られる作品です。 オススメ。 よろしければクリックお願いします。 『SECTOR 7』 韓国/2011監督:キム・ジフン 出演:ハ・ジウォン アン・ソンギ オ・ジホ イ・ハンウィ パク・チョルミン ソン・セビョク チャ・イェリョン パク・チョンハク ミンソク チョン・インギ 公開時コピー 奴らは“生きる巨大エネルギー” 韓国で大ヒットを記録した3D撮影によるモンスターパニック・アクション。 CGは全て韓国内のプロダクションのみで製作された。 また、韓国ではアクション女優として名高いハ・ジウォン、名優アン・ソンギといった蒼々たるキャスティングとなっている。 <あらすじ> 豊富な資源があるとされる東シナ海に位置する第7鉱区。 そこで調査を続けている石油ボーリング船エクリプス号は、大きな成果を挙げられぬまま、本部から撤収命令が下される。海底装備マネージャーで男っぽいヘジュン(ハ・ジウォン)はこの決定に猛反発する。 しかし、隊長のイニョク(パク・チョンハク)は、常に成果が出ないのはチームのミスとして、本部の決定には逆らわない。 撤収部隊のリーダーとしてやってきたのは、ヘジュンの伯父であるジョンマン(アン・ソンギ)だった。 ジョンマンはヘジュンの石油が出るという言葉を信じ、本部に調査続行を依頼し、続けることができるようになる。 全てが順調に進むかに見えた矢先、隊員の次々と命を落とし、彼らの目の前に不気味な巨大生物が姿を現すのだが…。 ![]() <総評> この手の作品としては目新しさがないものの、以前に見た「グエムル」がかなり面白かったので、割と期待しつつ見てみました。 感想を言うならば、「エイリアン」と「グエムル」、「バイオハザード」がごちゃ混ぜになり、舞台は「海猿3」的な…タイトルは「第9地区」なんですかね。 ストーリーとしては目新しさが見られず、割と長い序盤が気になります。 さて、物語は石油ボーリング船エクリプス号のほぼ内部でのみ展開していきます。 ボーリング作業で吸い上げられた謎の生物(クリオネっぽい)、船の中の人間模様が序盤に語られ、事件は突然起きます。 現れた謎の巨大生物…一応、終盤までに生物の正体は語られるのですが、実はこれが説明不足。 結局、最終的な解説はないままになってしまいますが、まあ、雰囲気重視といったところでしょうか。 3D作品ですが、あえて2D作品で見ました。というのも、最近の映画は3Dである必然性に欠けるというか、一番は単純に目が疲れるんですよね。 それはさておき、映像全体のクオリティは高く、クリーチャーのCGも見事。 ストーカー並にしつこいモンスターのタフさとヒロインの強さが際立っていますが、前フリと思われた隊員の行動などが意外と無意味だったりして、もったいない。 主演のハ・ジウォンはショートヘアの美人。やたらと胸を強調したタンクトップで、勝ち気な主人公を熱演。 無鉄砲と冷静の間を行ったり来たりしながら活躍。 名優アン・ソンギは何させたってうまいですね。この人の演技、結構好きだなぁ。 エグザイルのメンバーにいそうなオ・ジホは二枚目役でなかなかの活躍。 それにしても韓国映画は女優でも結構容赦なしの演出で美人のチャ・イェリョンがもったいなかった。 作品全体としてはそれなりの出来ですが、やっぱりどこかで見たっていう感覚がぬぐえないのが残念。 もう少しモンスターの特長を具体的にわかりすくすれば、おもしろくなったかも。 クリーチャー好きにはオススメ。 よろしければクリックお願いします。
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